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兄と衣織

真剣な沙織の口調と眼差しを目にした、俺と兄貴…。今度は、兄貴に話しを、聞こうとした…

「雷斗さん…俺は、沙織さんに逢っていました。ですが、”身体の関係”は持っていません。雷斗さんが、沙織さんに、離婚を申し出る、数週間前、俺は、衣織ちゃんを連れて、きていました。…1週間に1度。最近は、3日に1度…です。…衣織ちゃんが…「”ママに会いたい”」と…泣くんです…。だから…連れてきていました。…沙織さんが…”倒れた日”もです。」

沙織と同じ、兄貴…兄の真剣な目と、はっきりした口調…。

「…”本当に…そう…なのか”?…だが…兄は…。」

兄貴には、なんと言うか…その…”前科”がある…。

「…ですが…。」 兄は、俺に話した。

「会っているうちに…好意を持ったのは確かです。…沙織さんの傍に居たい。護りたい。…。そんな時、衣織ちゃんが「お兄ちゃんが、ママの新しいパパ?」て聞いてきたんです…。」

兄の話した事。”好意”を持ったよりも…衣織が…「”新しいパパ”?」 と尋ねた事に、俺も沙織も顔を見合わせた。

「「衣織が…?」」

沙織と俺は、同時に呟いた。

静かに頷く兄…。

「…衣織ちゃん…。俺が迎えに行った時、友達に「この、お兄ちゃんが、いおりちゃんの、”新しいパパ”?」…って。そしたら…「そうだよ。ママは、りこんして、パパのお兄ちゃんが、いおりのパパになった…。」って。」

沙織と俺は、衣織の前では、”離婚”の話しをしていない…。なぜそのことを知っている?…沙織も同じような顔をしていた。…沈黙が続いた。静まり返る部屋…。しばらくして…俺が、話そうとした時だ。「…そう…いえば…」

沙織が呟いた。

「衣織…雷斗さんが”変わった”って…話してた。」

俺は、目を見開いて、「俺!?」 と声をあげた。兄貴は、ただ黙って、俺を見ている。

”どう…いう…意味だ?…俺がかわ…あ…!”

俺は思い出した。その頃、俺は”異動”して、”彼女”に好意を、抱き始めたばかりだった…。

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