豆乳で
雷斗さんが作ってくれたお粥は、豆乳粥。初めて食べたけど美味しかった。優しい味付け…。
「星野主任に作り方を聞いたんだ。」
なるほど。でも雷斗さん、お料理上手…と
「うみ病院行ったの?」
雷斗さんから目を逸らす…。
「…やっぱり行かなかったね。LINEしたけど返信なかったから…寝てた?」
「はい。」
LINE来てたんだっけ。
「風邪薬効いてるみたいだから、病院は大丈夫かな?」
「…。」
無言で私の顔を見る雷斗さん…。
「なに?…。」
「…うみ…」 「行かない。」
「ちがうよ…(汗)」 「?」
雷斗さん…?
「うみ…元気になったらまた料理教えて?」
「…分かりました。?どうしたの…?」
雷斗さん落ち込んでる?
「…実は…」
雷斗さんが今日PC科のお昼休憩の事を話した。
「仁科室長から、河本主任には無理だから…料理出来ない見たいな感じで言われてね…。ちょっと見返してやりたいんだよね。」
見返してって…雷斗さん、お料理は出来るんだけど、包丁使いが危なっかしいからなぁ…。…あ、なら…。
「雷斗さん、明日の休憩で…」 「?」
雷斗さんでも作れる物を教えた…。包丁を使わないお菓子。雷斗さんが買ってきた、豆乳…無調整豆乳を使って豆乳プリンを作る事に。
「豆乳プリンを作りましょうか。」
「豆乳で?!」 「はい♪」
雷斗さんに豆乳プリンの作り方を教えた。
うみに教わりながら、豆乳プリンを作った。耐熱性のガラスのボールに豆乳に砂糖と粉ゼラチンを入れて、電子レンジでチン。かき混ぜる。甘さは控えめにした。100均で買ったプリンの容器に茶こしで越しながら、入れて、粗熱を取り、ラップして冷蔵庫で1晩…。
「次は黒蜜を作ります。」「黒蜜?」 「はい♪」
黒蜜も作った。鍋に粉末タイプの黒砂糖を入れ、水を入れた。ガスコンロにセットして火を着けた…。煮だってきた…木ベラ?を使いかき混ぜ…
「アクが出てきたので掬って…?」
お玉でアクを掬って流しに捨て…更に焦げ付かないようかき混ぜながら煮詰めてく…。
「とろみが付いたら出来上がり。」
「どうかな?」
木ベラで…出来てる…。火を止めて…黒蜜を茶こしで越しながら耐熱容器に入れて、粗熱を取ってから、フタをして冷蔵庫へ。
翌朝12月17日木曜日5時40分…。目が覚めた。うみが起きて熱を計っていた。37度7分。今日も休む。職場の規定で熱がある時は、最低3日は休む。熱が無ければ出勤可能…。
「昨日よりいいかな…。」
…昨日よりいいのか…。




