海へ
月曜日の朝。今日は、職場が付けた公休日。私の居る、業務サポート課には、”夏季休暇”があり、私は、久々の3連休を満喫していた。今日は、”海に”ドライブに行こうと、朝から、サンドイッチを作っていた。久々の長距離運転は、緊張するけど…楽しみで仕方ない。自然と鼻歌まで…。「……♪」 サンドイッチが出来て、小さめの保冷バッグへ…準備かん…スマホが、けたたましく鳴り響く…。「……。」
せっかくの休み…。誰かな。スマホの画面を、恐る恐る覗く。画面には、、「根岸 蛍」 「けいちゃん?…なんだろう?」 私は、電話に出た。
「はい?…うん…うん。…ごめん。今日、私出かけるの。…海に行くの。ドライブ…え!?…一緒に行く!?…今日、仕事じゃ…休み?…あ、じゃぁ行く?一緒に?…私のアパート、解る?そこにけいちゃんの車を停めて、私の車で行こう。」
電話を切ると、冷蔵庫から、夕飯用に作り置きした、もう1つのサンドイッチを取り出した。
「…けいちゃん、珍しいなぁ。2人で出かけるの何年ぶり?…食べてくれるかな?…」
そう思いながら、保冷バッグへと、もう1つのサンドイッチをしまった。身支度を整えて、「”そろそろ”かな?」 私は、鞄と保冷バッグを手に持ち、アパートの駐車場に出てみた。けいちゃんは、私のアパートに、着いところ。アパートに鍵をかけて、駐車場にけいちゃんの、車を誘導した。「”ちょうどだったよ。車どかすから待ってて”。」 私は、自分の車に乗りこみ、車を動かした。そこに、けいちゃんの車を停めて貰った。車を停めた、けいちゃんが、私の車に駆け寄ってきた。「「おはよう~!」」 同時に、挨拶。相変わらず、気が合うなぁ。「ベルト締めた?行くよ。」 そう行って、海に向けて車を走らせた。運転しながら、話しが弾む。仕事がどうとか、新しい、カフェが出来たとか。「…1人もいいけど…こっちも楽しい♪」
途中、コンビニに寄る。トイレを済ませ、海に向かう。ここからは、峠越え…。そして、ようやく!「「見えた!!…海だぁ!」」 はしゃぐ私達…。内陸部に住む私達には、海は、ちょっとした旅行をしている、気分になる。海岸近くの駐車場に車を停めた。車を降り、砂浜へ。ちょうど遊歩道になっていて、近くには、東屋があった。そこで持ってきた、サンドイッチを食べる事にした。
「けいちゃん、アソコでお昼にしない?」 「うん。」
「??…どうしたんだろう??…」
東屋へ行く。テーブルとベンチがある。
「ちょうどいいね。」 ベンチに腰掛ける私。けいちゃんも座った。保冷バッグから、サンドイッチを取り出し、けいちゃんに渡した。2人同時に頬張る。「…美味しい!」「ほんと?…良かった。料理自信ない。」 「美味しいよ。」 そう話しながら、お昼を済ませた。あらかた食べ終えた時だった。けいちゃんが「うみちゃん、ごめん!」 と謝ってきた…。唐突に謝られた私…。
「なんか…私…ヤラカシたっ…け?」…




