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疑う

沙織が衣織を抱きしめてる間、俺と兄貴は、病棟内にある、デイコーナーに来ていた。

「…沙織ちゃん、アルコール依存症だ。…今は、落ちついているが…。」

俺は、兄貴の話しを静かに聞いていた。

「お前が出ていってすぐ、更に酒を飲むようになった。たまたま、俺が衣織を連れて、お前の家に行かなかったら…沙織ちゃん、マジでヤバかった。…酒と一緒に、大量の風邪薬を服用したんだ…」

兄貴の話しを聞いても、俺は信じられずにいた。「…衣織と?…兄貴1人で行ったんだろ?…沙織とヤるタメに…。前から、人の大切な”者”を、奪ってたからな。人から奪うのは…簡単だったろ?」

兄貴は、意味が解らないのか、理解していないのか…。俺は兄貴に

「前回は、他人の彼女。その前も…今回は俺の”妻”だった人…何人、人との関係を壊したら気が済むんだ?」

兄貴はしばらく考えて、こう切り出した。

「お前、何か”勘違い”してないか?…確かに、沙織ちゃんの所には行ったが…。」

俺は、兄貴にイラつき始めた。

「今度はウソまでつくようになったか?!…いい加減にしろよ?!…テメェのせいで、俺の家庭が壊れたんだ!!」

兄貴は、俺の剣幕を見て、一瞬、驚いたようだが

今の俺に、何を言っても、”信じない”と思ったのか、兄貴はこう持ちかけた。

「”今”のお前に、何を話しても無理だな。落ちついたら、日を改めて話し合おう…。ただ、これだけは、信じてくれ。俺は、沙織ちゃんとヤッてない。」

そう言い残して、沙織の病室へと戻って行った。冷静な判断さえ出来なくなっていた俺…。1人デイコーナーで座っていた。と…「”河本主任”?」 と声をかけてきた、人がいた。「…?誰だ?…こんな…!?」…俺の目の前に立っていた人は、なんと、根岸さんだった。介護福祉科の根岸 蛍さん。

「…こんな所で会うなんて…奇遇…ですね。」

俺は、焦って、挨拶をした。根岸さんは、俺の服装をジッとみて、

「…何方か、具合悪いですか?…部屋着?ぽいですし、サンダルも…。」

俺は、「……”しまった”…」 と…だが、根岸さんは元看護師…隠した所で…。「…実は…」 俺は観念して、根岸さんに事情を説明した。根岸さんは驚き、絶句していたものの…「河本主任…ちょっと、来て貰えますか?」 俺をある病室へと連れていった。

そこで俺は、根岸さんの、”秘密”を知る事になる。


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