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楽しい時間

俺は彼女が予約した”店”の駐車場に着いた。英達と、豊川君と根岸さん達も来ていたが、”藤原”…”彼女”が、まだ来ていなかった…と…向こう側を歩いてくる、彼女。「「うみちゃん歩いてきたの?」」根岸さん達が声をかけた。ブラウスに、デニム…。ラフ過ぎる姿…。「コインパーキングに停めてきたの。」 そう話すと、俺たちと店内へ…そこには見覚えのある顔が…「え!?相川さん?!」 彼女は、俺と豊川君に、軽く挨拶をすると、部屋に案内された。2階の座敷。畳敷きの部屋にテーブル席。床の間には、高そうな掛け軸?と花が活けられていた。窓の外は…?…何て言うのか解らない庭。

「…わぁ…素敵…。」 「…お、お座敷…?」 と、彼女が相川さんと話している。彼女が俺たちを、席に案内した。「河本主任、上…」 と彼女が言いかけたから、俺は咄嗟に、豊川君を上座に座らせた。俺は、”彼女”の向かい側に座る。”…また?”という顔していたが、諦めてるのか、英の”姉”まきさんの質問を、聞いていた。彼女は、あまり外食はしないらしく、たまにカフェやパスタ屋には、行くらしいが、皆に”世話”になったお礼と、豊川君の、新しい”就職”祝いも、兼ねたとか。この店は、相川さんのバイト先で、以前聞いていたと。”高そうな店”と思いきや、客のニーズに合わせた店で、値段もリーズナブル…。「”…気に入って…くれたかな?…」 と…彼女はおずおずと、皆に聞いた。

俺は、”最高だよ!”と声をあげた。もちろん、皆も喜んでいた。”よかった”とホッとしているようだ。小さな乾杯用のグラス。そこには、山ぶどうのジュース…。「”乾杯”!」 と皆でグラスを揚げる。その後、飲み物を頼んだ。彼女は、ジンジャーエール、まきさんは、ワイン、英と俺は、ノンアルコールワイン。豊川君はビール。根岸さんはカクテル。コース料理は、板長お任せ。彼女の好きな刺身や肉料理。後は、各々料理を頼んだ。”彼女”の頼んだ料理は、魚料理。白身魚を食べていた。相変わらず、所作がキレイだ。思わず…

「”藤原”さんは、白身魚が好きなんですね。」

あの日と同じ様に…声をかけてしまった。「あ…”また…”」 と 「はい。魚料理好きです。この時期だと、ハモやアジ、もう少ししたら、夏牡蠣なんか…」 …なんか…前と、”感じ”が変わっ…あ、そう言えば…。俺は、彼女に

「”そう言えば、苗字、変わられてましたよね”…?」

皆に聞こえるか聞こえないか、解らない、小さな声で、”彼女”に聞いてみた。彼女は一瞬、身体をビクッと震わせたが、周りを見渡して…

「私…”離婚”したの。」

と俺に、囁くような声で話してくれた。俺は、皆に聞こえてしまいそうな声で、「”え”!!?」 と

声を出してしまった。彼女は慌てて、自分の口に人差し指を縦に当てた。そして、「”声が大きい”」 と。彼女は、チラリと、”ある人”を見た。彼女の視線を追う俺。「?」…彼女の視線の先には”豊川君”が居る。「……”まきちゃんと英くん、けいちゃんは知ってるけど、豊川君、知らない”から。」…コソッと、俺に話してくれたが、突然、、

「俺、知ってますよ?…海さんが”離婚”したの。」

その一言に、俺も、彼女も、ギョッとして、豊川君の顔を見た。

「「豊川君…何で…知ってるの?」 」 俺と彼女が、ハモって聞いた。豊川君は、あっけらかんと

「”介護福祉科”の平澤さんが言ってましたよ。”あれ”じゃあ、ダンナにも捨てられるって。」

俺と英は、思わず…「「…な!なんて事を!?」」 …そして…俺は、”!ヤバ…イッ”……と…彼女の顔を見てみた…。




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