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しんぱい

「そしたら…子どもが、”いおり”ちゃんが、教えてくれたの。”いおり”ちゃんのパパが、ママに”りこんしてください”って、いってたって。で、その後、パパの”お兄ちゃんが、”ママ”と仲良しになったって。」

私は、思わず…

「……い…”イマドキ”の?子どもって……。”それ”…普通に話すの…??」 私の質問に安部川さん……

「びっくりしたけど…子どもって突然、何言いだすか、解らないし、行動がよめないから、目が離せないし…。大変…。それでも、可愛くて仕方ないよ。それだけでは、育てられないケドね。それに…”ママ友の間でも、噂になっちゃって。確かに、最近、河本主任さんの”奥さん”、子どもさんの送迎してなくて、代わりに、河本主任とは、”別”の男性が送迎してた。私、それは、たまたま見ちゃったの。」

そんな”噂”を、聞いたら…明日から、”河本主任”をマトモに見れない…と言うか…あまりに衝撃が強すぎて…。私は、安部川さんより先に、着替えが済むと、安部川さんに、「”お疲れ様でした。”」と挨拶をして、更衣室を出た。駐車場へと向う。駐車場に停めてある、私の車の斜向かいに、河本主任の車が停めてある。以前、帰りが一緒になって、その時は、けいちゃんも居たから、良かったけど…。私は車に乗り、ハンドルに伸し掛るようにして…

「…河本主任…大丈夫…かな?」

私は、呟いた。なぜか…自然とでた言葉…。アパートに帰っても、あの河本主任の”噂”が気になって、仕方がなかった…。それと…

「…でも…”どうして安部川さん、私に河本主任の噂教えてくれたのかな”?」

と…思ってその日の夜は、過ぎていった。

次の日…出勤した私は、河本主任を見かけた。河本主任が、男性更衣室に入って行く後ろ姿…安部川さんの言う通り、何処と無く、元気が無い?それに…なんか…痩せたような?…無理ないよね。”あんな事”があれば…。私は、更衣室へ行き、自分のロッカーに、荷物を置いて、着替えた。一応、業務サポート課にも、制服がある。ブラウスとスラックス。着替えを済ませ、更衣室をでた。…!!…。ちょうど、着替えを済ませた、河本主任も更衣室から、出てきた所だった。PC科の制服は、モスグリーンのポロシャツに、黒のズボン。

「…おはようございます…。」

「…おはようございます…。」

同時に挨拶を交わした、私と河本主任。

私は、そそくさと業務サポート課に向かう。

「気まずくて…顔…見れない。」

その日も変わらず、業務をこなしていく。休憩時間になり、お昼を摂る。歯磨きをしに、更衣室へと向かった。歯磨きをし終わった頃、また安部川さんに会った私は、更衣室に、誰も居ないのを確認してから、安部川さんに、昨日の河本主任の”噂”を、どうして私に教えてくれたのか、尋ねた。すると、安部川さんは、

「以前、河本主任から、海ちゃんを”怒らせた”って相談されて…。私、河本主任と、子どもの、学校関係で、知り合いだから。あれから、研修会とかでお世話になったって。だから”知ってる”かなって。」

「…そうだったんですか…。」

私は、安部川さんにこれ以上は、聞けなかった。

”業務に関係…無い…し…。”

でも…なぜか…河本主任のあの、後ろ姿と痩せた感じが忘れられずにいた。

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