ダイヤモンド ・ダスト
11月3日 月曜日。今日は祝日。文化の日。朝 10時…。つきさんが俺のアパートまで迎えに来てくれた。アパートの駐車場、つきさんは、車の中でスマホを見ていた。助手席の窓を軽くノック…ドアを開け、車に乗る。
「おはようございます…。」 「おはよう…」
つきさん、なんだか眠そう…。思わず…
「つきさん、眠いですか?」 「…うん。でも大丈夫。じゃ、行こうか…。」 「…はい。」
今日は、つきさんとドライブに行く。向かう先は、小鷹町に向かう…。
「どうかな?…あ、いいね。」 「…きれいですね。」
紅葉を見ながら、ドライブ。
「遅いかと思ったけど、丁度良かった。毎年、10月がいいんだけど、最近、温暖化の影響なんだか、遅いんだよね。」 「そうなんですか?」
「うん。」 車を運転しながら、つきさんは、
「早く雪降らないかな。」 「…雪?」
「冬で好きな景色があるんだ。」
…景色…。つきさんが言うには、冬の夜の景色と朝が好きなんだとか。
「だけど…」 「?だけど?」
「朝の気温が低くないと、ダメなんだ。後、晴れてないとダメ。」「?気温?」
「北海道ではよくみられるのかな?ただこっちでも、みれる事が稀にあるんだ。」 北海道…?
「…何が見たいんですか?」 「ダイヤモンド・ダスト。後、霧氷。」 …ダイヤモンド・ダストと霧氷?ダイヤモンド・ダストは分かる。でもあれって北海道だけで見られるんじゃ?
「つきさん、ダイヤモンド・ダストって…」
「朝の気温がマイナス10℃以下にならないと、見れないんだけど、この辺りのでも、稀に気温がマイナス10以下になる時があるんだ。1度だけ、見た事があって。あの時は、朝の時点でマイナス15℃…。めちゃくちゃ寒くてね…。でも、キレイだったよ。」「霧氷って何ですか?」
「葉が落ちた木に、周りの水蒸気が凍って、木の枝に着氷する…。それが、凄くキレイ。白い花が咲いてるようにも見えるよ。霧氷は、マイナス5℃くらいで見れた様な…?ただ、ダイヤモンド・ダストが見れた、その日は、極寒だったからね。給湯器が凍ったんだ…。」 「マジで…?」給湯器が凍る??
「うん…。まさか、給湯器が凍るなんて思ってなかったから、焦ったよ。水の方は水抜きしてたから、大丈夫だったけどね…。」
運転しながら、つきさん…。
「今年の冬は、楽しみがたくさんある…。いいな♪」
嬉しそうにしていた。山の中…ドライブを楽しんだ。




