久々に…
あれから、異動希望が通り、俺は、再び、陽高市の支部へと戻った。久々に会う、池澤理事長をはじめ、近衛部長、PC科の仁科室長は、歓迎してくれた。
「”色々︎︎ ︎”と大変だったね…。」 仁科室長は、隣に立ち、歩きながら、俺にそう声をかけた。2階の廊下…。戻ってきた俺は、”介護福祉士科”を見ていた。相変わらず扉が閉まっている。
「……。そう言えば…”彼女”…元気かな?」
俺は、昨年、豊川君達とホテルディナーへ行き、そこで、”介護福祉士科”の2人、根岸 蛍さんと、”彼女”…藤原 海さんとの食事を一緒にした。あれから、しばらく会わず、俺は本部へと異動になったから、”もう1年近く?会っていない”…。
「相変わらず、変わってないんですね。」
俺は、”介護福祉士科”の方を見て、仁科室長に声をかけた。仁科室長は、PC科室のドアを開け、中に入り、PC科休憩室へと連れてきた。
「君が異動して、すぐかな?…豊川君も辞めたんだよ。後…」
俺は、仁科室長の言葉に驚いた。
「介護福祉士科の、”藤原”さんも異動。」
「え!?…”藤原”さんも?」
俺は、がく然とした。”彼女が異動…?じゃぁ…もう…会え”… 俺が驚いたのを察知したのか、仁科室長は、教えてくれた。
「”藤原”さん、体調がずっと優れなかったようで、見かねた、近衛部長が、福山課長の居る、”業務サポート課”に異動させたんだよ。…まぁこれは、”表向き”の話しだけどね…。」
「そ…そうなん…ですか。」
俺はてっきり、”本部へ異動”したと思ったから、ほっと胸を撫で下ろした。
「…”彼女”にも…会いたいな。…福山課長に挨拶行ったら…居るかな?」
俺は、仁科室長の話しを聞きながら、俺は、さりげなく、仁科室長に尋ねた。
「あの…”藤原”さんにも、ご挨拶したいのですが…”研修会”でお世話になったので、一言…」
そう伝えると、仁科室長は、「解りました。…彼女なら、今日、出勤?…いや…休みだったかな?…あぁ…そうだ。”月曜日まで休み”だよ。福山課長が、近衛部長に話していたから。」
俺は、月曜日に”彼女”に挨拶に行こうとしたが、時間が取れず、次の日に”彼女”に、挨拶をしに、業務サポート課へと向かった。昼休憩を利用して…。業務サポート課に向かった俺は、まずは、福山課長に挨拶をした。丁度、挨拶が終わる頃…昼休憩を終えた、”彼女”を見かけた。福山課長に、理由を話して、”彼女”に挨拶をするために、”彼女”が居る、デスクへと向かった。そして…俺は、”彼女”の左胸のネームプレートに、目が釘付けになった…。




