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ありがたみ

昼飯を食べ終わると…うみは

「ずっと、米不足と聞いていて、新米食べられないかと思ってました。この新米は、毎年、私、必ず買うお米なんです。普段食べているお米も美味しいんですけどね。」

うみが気に入っている、米。雪若丸。

「雷斗さんと結婚する前…道の駅せきかわで1キロのお米を買って、食べました。こんなに違う?って…。それから、色んなお米を食べて見ました。」

確かに…実家で米を作っていたから、何となく分かる。実家で作っている米の品種は、はえぬき。普段、食べている米。

「はえぬきもとても美味しいです♪でも、今回は、雪若丸を食べたくて、買いました。」うみは、嬉しそうに話す。そして……


「…農家さんに感謝して食べてます。お米作るのって大変だから…。」「…うん。そうだね。ありがたいね。」

俺もうみも、感謝した日だった。


「新米美味い♪」 …つきさんが土鍋で新米を炊いた。今日はつきさんのアパートに来ている。昼飯で土鍋ご飯。なんかスゲェ贅沢している気分になった。とろろや納豆、生卵。焼き海苔に、鰹節、米に合うのを、色々出してくれていた。つきさんは、炊きたてのご飯を、最初は、そのまま、1口食べて、その後は、塩を少しかけて食べていた…。つきさんがオカワリ…珍しい…。後は?あ、ダシだ。芋煮もあるけど、つきさんが食べているこのダシもこの辺りの郷土料理。このダシ、その家々で違うらしく、つきさんのダシは、

きゅうりとなす、ミョウガと鰹節を入れ、醤油入れて、混ぜる。ご飯に少し乗せて、食べていた。俺は、最初、つきさんと同じようにして食べた後、2杯目は卵かけご飯にした。めちゃくちゃ美味かった。

「夜は、舞茸ご飯にするよ♪食べてく?」 「はい♪」

昼飯を食べ終わると、つきさんが

「農家さん、ありがとう。ご馳走様。美味かった。」「ご馳走様でした。」

…米のありがたみを感じていた。

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