鄙びた
宿に着いた。月丘温泉旅館 風の瀬…。この旅館は、本館と新館に別れた旅館。本館は、1泊2食付き25000円。新館は、35000円。入湯料は別だけど、この値段だから安い♪フロントにて、宿帳を記入し終わると、番頭さんにお部屋へと、案内された。部屋に入り…
「最高♪うち、こういうお部屋大好きだ♡」
ご機嫌の伊原さん♪衣織ちゃんは、鏡台が気になる様で、ジッと見ていた。「……。」 けいちゃんは、洗面所とトイレを見て、「ここだけ、近代化してある(汗)」
と驚いていた。10畳くらい和室で、床の間には、掛け軸と竜胆の生け花。板間の小さなスペース…。縁側があって、中庭に出れる様に、サンダルもあった。ドアをノックする音が聞こえ、「失礼致します…。」…中居さんが籠に入れた、お手ふきをお盆に乗せて、持ってきてくれた。テーブルの近かくに正座をし、テーブルの真ん中当たりに、お手ふきを入れた籠を置いて、お茶の準備を始めた。私たちが席に着くと、
「本日担当させて頂きます、山瀬と申します。よろしくお願いします。」「よろしくお願いします。」挨拶が済むと… 山瀬さんがお茶を湯のみに注ぎ、茶托に乗せて、出してくれた…。
「本日は、当館をご利用頂きまして、ありがとうございます…。ご案内をさせて頂きます。お部屋は1階 翡翠になり、先程、通られた廊下の左手側が、大浴場となっております。利用時間は深夜12時までになっておりまして、翌朝は6時半から利用可能です。夜のお食事は、1階の萩の間にて。18時30分からのご予約で、お間違い御座いませんか?」
「はい。」 「畏まりました。朝食は、2階の大広間にて、バイキングになっておりまして、朝の7時からでございます。」
「分かりました。」 「貴重品等の保管の際は、クローゼットの下にございます、金庫をお使い下さい。非常口は、1階の突き当りになります。お時間がございましたら、こちらのインフォメーションをお読み下さい。」 「分かりました。」 「何かございましたら、フロント7番までお願い致します。…では、失礼致します。」 山瀬さんがお部屋を出た後で、明里さんが
「中庭に出てみようか?」 と衣織ちゃんに声をかけた。「!行く!」
明里さんと衣織ちゃんは中庭を見に、縁側へ。伊原さんは、お茶を飲み…
「本当に昔ながらの旅館で、うち、リピしそう♪海さん、マジでいい旅館見つけたね。凄いよ!」 「本当にいい旅館♪」 「良かった♪気に入ってくれて♪」
みんな気に入ってくれて良かった♪ふと、けいちゃんが…
「…豊川君たちのお部屋もこんな感じかなぁ?」
と…気になっていた。
「では、何かございましたら、フロント7番までお願い致します。失礼致します。」
中居の山瀬さんが、部屋から出た。俺たちが泊まる部屋は1階の楓の間。12畳くらいの和室。床の間があり、掛け軸と香炉があった。板間があって、縁側から、中庭へ出れる様になっていた。ただ、トイレは、近代化…。
「なんか、良いなぁ。落ち着く♪」 豊川君が、ゴロリと横になった。英も
「マジでいい♪」 「うみに感謝だな♪」
「懐かしい感じがしますね♪」 夕飯の時間まで、みんなそれぞれに寛いでいた。夕飯前に…
「風呂行くか?」 「いいね。行こう」
「俺も行きます。」 「俺も。」 みんなで風呂に行くことに。




