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めじるし

朝は、うみの両親の墓参り。午前中は、職場の供養祭…と言うよりは…式典?祭事…。その後、家に帰り、昼飯を食べ、少し休んだ後…夕方…実家に向う。「こんばんは…。」「こんばんは。」居間に入ると衣織が浴衣を着ていた。「お墓参りに行くの!」

衣織の可愛らしい浴衣姿に「可愛いね♪衣織ちゃん。」 「衣織ちゃん可愛い♪♪」うみも声をかけた。嬉しそうに笑って、「おじいちゃんに買ってもらったの♪おじいちゃん、ありがとう♪大好き♡」「似合うよ♪衣織…」兄も一緒になって…「似合うし、可愛いね♪衣織…。」衣織の、 生の浴衣姿を褒めていた…。「兄さん、この前は悪かった。」この前の…衣織とのドライブの件…。だが兄は… 「雷斗は悪くない。逮捕されて良かったよ。それより、あの…」話は例の幽霊話になった。「今日、供養祭をやったよ…。」 「…そうか…。明日も悪いが、衣織をよろしく。後、これ…。」 俺に、茶封筒を渡した兄さん…。「…いや…いらない…。」 「これくらい、受け取れ。衣織の旅行費だ。」…渋々、受け取った…。兄はこの時期が、繁忙期…。兄の仕事は、遊園地の職員で観覧車の誘導員。冬は、スキーインストラクターのバイトをしていた。

母さんと沙織さんが台所から、出てきた。

「墓団子。後、お茶とお水。」 「お花とお線香と蝋燭。マッチかライターありますか?」

「マッチがあるから持って行きましょ。後、衣織ちゃん、提灯を持って行ってね。」「?提灯?」衣織が、母さんに尋ねた。

「お墓に行ったら、迎え火を焚いて、お墓参りが終わったら、その蝋燭の火を、提灯の蝋燭に、移し灯して、持って帰るの。お仏壇の蝋燭に灯すのよ…。迎え火は、ここが、我が家のお墓ですっていう目しるしになるの…。」「へ~…。」 「そうなんですか…。」と…衣織と俺。うみは、真剣に話を聞いていた。だが母さんは…「ただ、これは、あくまで我が家の事だから、他は違うと思うけどね。地域ごとに違ったりしてる見たいだからから…。」

そう衣織と俺とうみに教えると

「そろそろ行こうか。」 と…親父。墓参りへと向かう。俺ん家の墓は、地区内にある、共同墓地の一角…。同じ部落の方々が、来ていた。提灯を手にした人たち。墓に着くと、綺麗になっていた。

「おじいちゃんとお掃除したよ!」 衣織が自慢げに話してくれた。「偉いね♪衣織ちゃん。」

うみが優しく褒めていた。親父と兄とで蝋燭に火を着け、母さんが、花や墓団子を備えた。その間に沙織さんが、うみに話しかけていた。

「うみさん。この前は衣織がお世話になりました。ありがとうございました…。中々お礼も言えず…」 「いえ…お仕事大変ですね…。」 「介護食は作るのが、難しいですね…(汗)」 「分かります…(汗)」

沙織さんとうみが、話をしていると

「…沙織、衣織、お参り。」 「はい…。」「はい。」

兄が優しく2人に声をかけた…。沙織さんと衣織がお参り。最後に俺とうみがお参りをした。


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