見守り
伊原さんと…うみが被害にあった。俺は…またうみを護れなかった…。
「…雷斗さん…そんなに…落ち込まないで下さい…。」
泣いていた、うみは、落ち着きを取り戻していた…。護りたかったが…俺や他の人たちも知らない犯行…。まして、職員の犯行…。防犯カメラもあって、警備員も居たが…未然に防ぐ事も…どうする事も出来なかった…。1階のロビー…。誰も居ない…俺たちだけがいるロビーは、どことなく薄気味悪い…。
盗聴の他に、窃盗と盗撮…。窃盗は未遂?なのかは、分からないが…。
他にも余罪があると、聞いた…。これでは、デイキャンプは無理かと、諦めていた時、伊原さんが
「もし、平間がお盆中に保釈された場合、家に居ない方がいいかな…?…後…うち、これからカメラ買ってくる。」
「?カメラですか?」 加藤主任が尋ねた。
「ペット用の見守りカメラ。スマホと連動出来るから、何かあったら、証拠になるからね。平間の事だから、職員名簿の緊急連絡先を見ている可能性がある…。」
と…「海さん、伊原さん…。」 近衛部長と福山課長が来てくれた。施設長も…。
「明日どうします?出勤出来そうですか?」福山課長が心配そうに、伊原さんとうみに尋ねた。「お疲れ様です。施設長、近衛部長、福山課長。明日は出勤します。ここに居た方が、いいです。」 「…私も出勤します…。」…家に1人で居るよりは…ここに居た方がいいかもな…。と…施設長が伊原さんに話しかけた…。
「…分かりました。ところで、つきさん、ひなたさん、立派になったな…。」
施設長が感慨深い目をしながら、伊原さんを見ている…。「…無理しそうで心配です…。」 …それは…伊原…いや、つきさんの方では…?…「平間…余罪があるって言ってましたね…?」加藤主任が不安そうに、俺たちに話した。
「…盗撮、盗聴…窃盗は未遂?…とにかく、出てこないで欲しいですよ…。うみや伊原さん…他の受講生たちもまた危険な目に合うかもしれない…。」
周りも同じ思いでいたし、怒りさえ感じていた。
~♪~伊原さんのスマホがなった。鞄からスマホを出して、何かを見ていた…。
「…警察と偽って女性を脅し…脅迫と婦女暴行容疑で再逮捕…。平間…再逮捕だって…」
…伊原さんが見ていたのは、ネットニュースだった…。それを聞いた、加藤主任が
「本当に…明里だけが被害者なのか?」
加藤主任が怒りを抑えながら…呟いた…。




