ツブス…?
つきさんが、ぬいぐるみのファスナーを開け…。
中から…小さな黒い何かを取り出した。スイッチをOFFにし…。「やっぱり、あったよ!もう大丈夫!」 と、叫んだ!キョトンとしている明里…。と?!「もう普通に話しても大丈夫ですか?」 海さんが尋ねた。
「うん!大丈夫だ!明里さん、平間から貰った物は、これだけ?」 「?はい。」
やっぱり、盗聴してやがったのか…。
「…伊原さん、すごい!よく、切り方知ってましたね?!」河本が声を上げた! 「切り方をある人から教えて貰って…。もう普通に話せるよ…」「ある方?」と海さん…だけど、明里が俺たちに尋ねた。
「い…一体…何があったんですか?」 つきさんが明里に状況を説明してくれた。
「明里さん、このぬいぐるみには、盗聴器がしかけてあって、平間が、うちらの会話を聞いていたんですよ…。明里さん、平間に連絡先教えてましたよね?」 「はい…。」 「メール、ブロックしてます?」
「私、平間さんには、番号しか教えて無くて…。だから、着拒して、メッセージも拒否してました…。」
「…分かりました…。」 つきさんが、明里の話を聞いた所で、河本の車が、ファミレスの駐車場に入って、店の裏側に車を停めた。ここのファミレスは18時過ぎないと、あまり混まない…。だから、まだ駐車場は空いていた。
「さて…どうやっておびきだそうかなぁ…(怒)…」
つ…つきさん?! 怒りを滲ませた。
「伊原さん?!危ない事は止めて下さい!!」
慌てて、海さんが止めようとした。
「アイツの狙いは明里さんなんだ…朔夜さんが居れば大丈夫。うちが囮になるか…。」
「?!だめです!!」 と河本!「…大丈夫だよ。」
「絶対にダメです!!」俺も止めた! 「…じゃぁ…こうしようか?うちも一緒に行く。で、忘れ物を取りに、一旦、河本さんの車に戻る…。もし、やった人間をも片恨みしてるなら…。」
「…ダメですってば!」 今度は明里がつきさんを止めた。「じゃぁどうする?」真剣な口調と表情に、思わず…
「…俺が囮になります。」 とつきさんに話した。「?!兄さん!…私が囮になります。」「え?!明里が?!」
「…私の責任です。だから…。」
明里…震えて…。すると…
「明里さん。うちが囮になる。ここにある人が来てる。大丈夫。」 つきさんの一言に、ある人?となった…けど…河本が、ある人の正体に気が付いた。
「もしかして…お兄さん?」「うん(笑)」苦笑いをしながら、認めるつきさん…。
「それでも…俺はついて行きます…。」 「なら、ちょい離れてて…。」 「…はい…分かり…ました(汗)」「朔夜さん、ありがとう。大丈夫だから
…河本さん、海さん、明里さん…。行きますよ…。」
つきさんが、車のドアを開け、降りたつきさん…が、突然…ボソッと…
「ツブスかなぁ?…(怒笑)」
怒りに満ちた口調と不敵な笑みを浮かべてる、つきさん…。こんなつきさん…初めてみた…(汗)




