私服で…
騒ぎを聞きつけた、近衛部長が、来てくれた。
「平間さん…服を着てください。」 近衛部長の、穏やかな口調…。それでも…
「嫌です。暑くて仕事出来ません!」
抵抗なのか…断っている、平間さん。
「…相変わらずね…平間さん…。1度、言われたら、本気でやっちゃっうから…(笑)…」「はい…。」
クスと…笑った後、「福山課長。」と…声をかけた、近衛部長。そして…「12日から、皆さん、私服で勤務してもらいます。今の制服は、催事で着用しますので、各自ロッカーにて、保管して下さい。ただ、自由と言っても、派手なTシャツ、デニムは控えて下さいね。今日、休みの方にも、明日の朝礼で周知して下さい。」「…分かりました。」 福山課長にそう、伝えると、今度は「あ、青野主任。」と声をかけた。
「お疲れ様です。近衛部長。」
食事を終えた、う…青野主任が、フロアへと、戻ってきた。
「近衛部長、提案書を読んで頂き、ありがとうございます。」
と…頭を下げた青野主任。え?…提案書??…青野主任が、何か…提案したのか…?
室内が、あまりの暑さで、激怒した平間さん。確かに…男性にしてみれば、スーツ姿にちかい、制服は暑い。クールビズで、ネクタイは、外していたものの…暑そうだった。昨日、小包を届けに2階へ行った時、受講生たちが……
「私の所、経費削減で、制服廃止になったよ。まぁ、事務処理だから、制服要らないよね。」
この事が提案書を作るキッカケになった。
確かに…。ユニホームが必要なのは…。で…提案書作り提出した…。
「いい案ですね。」 と、近衛部長。「事務長にもお話しを?」 …私は近衛部長に、尋ねた。 「その提案書を事務長にも、見せて、OKが出たから、ここにも周知させて来て欲しいとお願いしたの…。けど、中々戻って来ないから、様子を見に来たのよ(笑)」
と…笑っている、近衛部長…。
「…青野主任の…提案?」と…平間さん。
「…えぇ…。今、服にも、冷感作用のある服もありますから、使用してみるのも、いいかと…。ただ、エアコンの設定温度は、28℃でお願いします。」と…私。すると…
「いいね、その案。」 と…伊原さん。「制服クリーニングするのって、戻って来るまで、結構、時間かかる事があるから。それに私服なら、そのまま出勤して、退勤出来るし。」 と…村木さん。
「いい案だから、福山課長や皆さんに、聞きに来たのに…騒いでるし…(怒)…それに、BBAって言ったわよね?(怒)」…江部事務長…。すると、近衛部長…。
「まぁ、平間さんから見れば、私たちはオバサンよね…。」 「オバサンじゃなくて、BBA!」と…平間さん…(汗)
「はいはい♪…さっ、服を着て、業務に戻って下さい。」
…なんか…近衛部長…凄い余裕なんだけど…どうして?…。その理由は、冬になったらわかった。




