フィアンセ…?!
俺の元部下でフィアンセ…。
…今…確かに、聞こえた加藤主任の言葉…。
その言葉に、施設長をはじめ、仁科室長、星野主任と田山さん、俺も驚いた!小山さんも驚いていた!加藤主任を見ている。
「…聞こえなかったか…?伊原さんは、PC科の元職員で、俺の元部下。そして俺のフィアンセだ(怒)アンタが来る以前から、俺たちは伊原さんに助けて貰ってるし、ここを離れた後も時々、ヘルプに来て貰っている…。講義もそっちの業務課の仕事も出来て、責任感があって…。アンタとは違う。」
…伊原さんを見た。慌てて、俺から伊原さんは、目を逸らしていた。と…
「小山さん、私の部屋で話をしましょうか?」
冷たい施設長の声。
「…はい…。分りました…。」
ぼう然と…施設長に近寄る小山さん。施設長が小山さんに問いかけた…。
「小山さん。何か言うことは無いのかな?」
その一言に小山さんが、振り返り…
「…申し訳ありませんでした…」
たった一言…謝った。ところが…
「プライドが傷付けられたか?…苦虫噛み潰した様な顔してんな?…アンタからの謝罪は要らない!だから消えろ!!ココに二度とそのツラ見せんな!!」
加藤主任の怒号が休憩室全体に響きわった!
慌てて、仁科室長が止めに入る。
伊原さんは、何も言わず、ただ黙って、立っていた。加藤主任の怒号…そして言われた事が、図星だったのか、小山さんは、怒りに満ちた目をして俺達を見ている…。だが…
「…行きましょうか…?」 と、施設長が小山さんに声をかけ…休憩室を出ていった…。
怒りで震えてる加藤主任を宥めてる、仁科室長と伊原さん…。
「…反省してないですね?またやりますよ?…そのSNSにアップする可能性もある。」と…加藤主任。
「…心配するな…。何とかなる。」
加藤主任を宥めなながら、話す仁科室長。




