ウソナキ?
仁科室長の怒号…。驚いてたのもつかの間…。今度は、田山さんが、「コレって貴女ですよね?」スマホ片手に小山さんと俺達に見せた…。
よく田山さんのスマホを見てみた…。そこには、バッチリ化粧した小山さんが、男性と写真を撮っていた。男性の顔は隠されて見えない…。日付は、小山さんが休んだ日…。田山さんが俺たちに見せた、スマホの画像はIN✩Xと言うSNSだった…。
「…貴女ですよね?プライベートな事なので、言いたく無かったのですが、私もたまに見るんですよ…。仕事には全く関係無いと思いますが、体調を崩して、みんな心配して居ました。ですが、こんな事をされると、とても不愉快だし、迷惑です。」
田山さんがキッパリと小山さんに注意してくれた。
「あ、あのですね…。これはその…向こうから誘って…だから仕方なく…。」 しどろもどろの小山さん。その様子を黙って見ていた加藤主任…。
「…アンタ、そうやって、他人のせいにもするんだな。今こうやって、俺たちが注意や言ってる事も、パワハラやイジメとか思ってんだろ?」冷たい口調の加藤主任。俺は小山さんに
「…クレームを出した方は俺が担当します。それと、この事は、近衛部長に報告しますから。」と話した。
それを聞いた小山さんが…な…泣いた?だが…どう見ても…。
「その必要は無いですよ?今までの話は全部聞きましたから。」 突然、聞き覚えのあるある声が聞こえた。
…振り向くと、そこには伊原さんと施設長?が立っていた。ギョッとする俺たち。俺たちに一礼する、伊原さん。優しい目で俺らと伊原さんを見ている施設長…。
「伊原さん、報告してくれてありがとう。」
「…クレームの件、よろしくお願いします。それから、今までの件も…。」 施設長に頭を下げる、伊原さん。そして…「失礼します。仁科室長。こちら、頼まれていました、新しいマウスです。注文し直しました。講義に支障をきたしてしまい、申し訳ありませんでした。」 仁科室長に頭を下げ謝罪する伊原さん。「伊原さん、ありがとうございます。助かりました。小山さんにお願いしたら、間違えたマウスを注文されて…大変でした…。ありがとうございます。」
伊原さんから、小包を受け取り、受け取り書にサインした仁科室長。と…。矛先を小山さんに変え…
「ンな事してる暇あったら、謝るとかしたらどうなんだ(怒)?」
強い口調の伊原さん…。
「な…何よ?!部外者でしょ?!関係ないでしょ…!」
泣いてるはずの小山さんが伊原さんに言い返した。やっぱ…ウソナキか…。さすがの俺も頭にきて、声を上げようとした時…
「関係ない?なくねぇよ?俺の元部下でフィアンセに(怒)」
…え?!…今なんて?!…。




