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開式…

…14時15分…。3人で、今度行きたい場所が無いか話して緊張を紛らわせていた。

「衣織はまた海に行きたい。パパもママもお仕事忙しくって、連れて行ってくれない(怒)」

「海でキャンプしてもいいね。」 「海キャンプいいですね♪衣織ちゃんも行こうね♪」 「うん♪」

「あ、後、もう少ししたら向日葵を見に行こうか?あの、北方の…。」

と…控え室の扉をノックする音が聞こえた…。時間は14時20分…。


「失礼致します…。お時間の10分前になりましたので、御用意を…。」


東雲さんが声をかけてくれた。

「はい…。行こうか…。うみ、衣織ちゃん。」

「はい…。」 「うん。」

さっき話したからから…緊張が少し無くなった俺…。


…式場の扉の前…。四ツ谷さんと花桃さんが、扉の両脇に立っていた…。

俺が右側に立ち、うみが左側に…。東雲さんがうみのドレスの裾とベールを直し、衣織に持たせた…。

四ツ谷さんが腕時計を見て…。

「…14時30分…開式致します。」


…ガチャ…

四ツ谷さんと花桃さんが、チャペルの内扉を開いて、膝ま着くように…扉を押さえていた…。


「…行こう…」 「…はい…。」


俺の腕に手を添える海…エスコートしゆっくりと、海と歩幅を合わせ…バージンロードを歩いて行く…。東雲さんが、その間、式場の片隅で、カメラにて動画を撮影してくれていた。



雷斗さんと2人…私のベールを衣織ちゃんが持って…。雷斗さんの腕に手を添えた…。ゆっくりと…祭壇に向かい歩いて行く…。…小さなスタンドテーブルの前まで…花に囲まれた真ん中に…エンゲージリングが光っていた…。

祭壇に到着し、衣織ちゃんが私のベールを綺麗に置いてくれていた。

衣織ちゃんは、スタッフの花桃さんに手招きされ、右側の参列者の席から、右奥にあるドアへと向かった。そのドアを開けると、お母さまの沙織さんが居て、衣織ちゃんを褒めていた。


雷斗さんと向き合って…誓いの言葉…。


「…海さん…。今までも、これからも、変わらず海さんを護り、愛していくことを誓います…。」


「雷斗さん…今までも…これからも…ずっと、変わらずに、愛し…支えていく事を誓います…。」


誓いの言葉を述べ…指輪の交換…。雷斗さんの手…微かに震えてる…。指輪を私の左手の薬指にはめてくれた。私も雷斗さんの左手の薬指に指輪をはめる…。大きな手…。それでいて…温かな手…。


指輪の交換が終わり…そして…


「…うみ…ベールをあげるよ…。」 「…はい…。」



…私のベールを静かにそっと…上げた…。緊張しつつも…優しく微笑む雷斗さん…そして…



誓いのキスが終わると…祭壇を後にし、またロードを歩いて、扉の前に…閉まっている扉…。扉まで着くと、1度振り返り…一礼…。それが…お式の終了の合図だったのか、扉が静かに開いた。


時間は15時…。静かにお式が終了した…。嬉しさで…いつの間にか泣いていた…。

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