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取り壊し

「あ、大家さん。」

けいちゃんが、玄関に向かって行った。

「遅くなってすまないね。…やっぱり酷いね。他の所は、被害は少なくて済んだんだけど。やっぱり土地が低いから。」

この方が大家さん。すると、けいちゃん。

「…あの…保険とか使います?」 「あぁ。でも、ここは、危ないから…。根岸さん、他のアパートに引っ越さないかな…?」 「え?」

「以前から、老朽化も気になってたし、新しいアパートを建てたから、そこに引っ越ししない?…手続きは、大変だけど…。どうかな?場所は、沖若になるんだけど…。」

「…良いんですか?」 「うん。君のご主人には、大分世話になったからね。恩返しだよ。」

「…みんなに…」

「引っ越しは賛成。けいさんの命が危なかった。」

伊原さん…と…。

「?!彼氏さん?」 「(汗)…私は」

「彼女は、女性で私の友人です。」 けいちゃんが説明してくれた。すると、大家さん。

「すまない。…てっきり男性かと(汗)」

平謝りをしていた。伊原さんって何で男性に間違われるのかなぁ(汗)

なんて思いっていた…。

「みんな、ありがとう。私…。」迷っているのか…泣きそうな顔のけいちゃん。

「大丈夫。けいさんが決める事だよ。」と豊川君。

「でも、ここまで手伝ってくれて…。」けいちゃんは、今まで私たちが、片付けを手伝ってくれた事を気にかけていた。

「これとソレは違いますよ。」 と雷斗さんと加藤主任。

「危険な所に住むより、安全な場所に行って下さい。」「けいちゃん、大丈夫だよ。」

と伊原さん。みんなが、けいちゃんを心配して、引っ越しに賛成してくれた。と…豊川君が…


「引っ越し手伝います!もう…恐い思いさせたくない。なんなら、俺と一緒に来ますか?」

……え?!……それって……

「…待って…て…下さい。」 「分かりました。」


そう言って、けいちゃんは、大家さんに引越しする事を伝えた。その3日後に梅雨が明けた。しばらくは、まきちゃんのビジネスホテルで寝泊まりし、けいちゃんは、引越しをした。あの貸家は、もう無くて、今は更地になっている…。草が生えていた…。







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