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ショートカット

月曜日の朝、私が泊まるビジネスホテルの朝食バイキングに向かう。このビジネスホテルは、私の親友の、まきちゃんが経営している。このホテルの”売り”は、この食事。食堂には、和食を中心に、洋食など、色んな料理が、四角を書くようにセッティングされている。美味しい匂い。「”朝からゼイタクぅ”」 アパートを出て、6日目。今日から、7月…。早いなぁ。と思いながら、並べられた料理を選んでいく。私の好きな、スクランブルエッグ、アボカドサラダ、バターロール、コーンスープ。後は、オレンジ。あらかた取り終え、テーブルへと運ぶ。食堂には窓があり、そこから、見える小さな庭園。池には、鯉が泳いでいる。庭園が見える、テーブル席に独り座って、束の間の、ちょっと、優雅な朝ごはんを満喫していた。”これから、仕事なのが嫌になる”…。朝ご飯を食べ終えると、部屋に戻り、歯磨きと、化粧をする。まきちゃんの弟の、弁護士の英くんと、”離婚”の手続きをした後、私は、行きつけの美容院に行って、髪を染め、ちょっとだけ、切りそろえて貰うつもりが…たまには!と…思いっきり短くした。髪をショートにしてホテルへと戻った私。私のショートカット姿を目にした、まきちゃんは、「”…なんか…大学生みたい”!?」

と目をぱちくりさせて、私を見ていた。

化粧を済ませ、いざ、出勤!まきちゃんが「”お昼、いつもコンビニみたいだから、お弁当…板さんが作ったヤツだけど”。」 と持たせてくれた。

まきちゃんに頼りっぱなしの私…。まきちゃんには、頭が上がらない。感謝してもし切れない程だ。お弁当を手に、職場へと向かう。半日、仕事を終わらせ、休憩時間。ベテラン介護福祉士、浅田さんと佐藤さん、けいちゃん事、根岸蛍さんとお昼を摂っていた。今日は平澤さんは、お子さんを病院に連れていくとかで休暇。静かなお昼休み。あの煎餅を食べる時の…

「そういえば、海ちゃん、髪切ったんだね。いいね。爽やか!」

と根岸さんが話した。ベテラン2組は、スマホに夢中で聞いちゃいない。私は、根岸さんに

「たまにはね。いいかなぁって。白髪も染めたよ。…はぁ…。お腹いっぱい。」まきちゃんに作って?もらったお弁当を食べ終える私。「”珍しいね。いつもコンビニご飯なのに?”」私は、ベテラン2人がスマホに夢中なのをいい事に、事情を話した。幸い、”平澤”さんも居ないし。

「実は…主人と別居してるの。それで、今は知り合いのビジネスホテルに泊まらせてもらってて、近々、アパートに引っ越しす予定なんだ…でも、”保証人”が居なくてね…困ってるんだ。」…と

「何?別居してんの?」 「離婚するの?」

いつの間にか、私の話を聞いているベテラン組。

”い…いつの間に!?…スマホいじってたんじゃないの?”…。私は慌てて話題を変えるも、「”ちゃんと慰謝料請求しなよ”。」 「”弁護士使うと高いよ。”」…だの…バレてるし。そうベテラン2人に、やいのやいの言われつつ、休暇時間は終わってしまった。午後の仕事もサクサク終わらせ、今日の1日が終わる間際、けいちゃんから、突然、

「私、”保証人”になってあげようか?…”まきちゃん”でしょ?ホテルの経営者?秋田まきちゃん。」

唐突にけいちゃんが、話すもんだから、私はびっくりして聞き直した。

「けいちゃん、何で、知ってるの?…”まきちゃん”の事。それに私、ホテル名言ってないよ?」

けいちゃんは、知ってる理由を教えてくれた。

「海ちゃん”お弁当”の割り箸の袋、あれ、ゴミ箱に捨てたでしょ?それ、文字が見えてて。”ホテルHIKARI”。て、私、ここのホテル、私の結婚式の時に、親せき達を、泊めたホテルで、”まきちゃん”、高校の同級生なんだ。」

私と根岸さんは、小・中・高こそは違うけど、実は同い年の同級生。まさかの展開にびっくりしたものの、”保証人”の件を詳しく話しをしたいため、近々、けいちゃんとホテルで、ご飯を一緒にする事にした。


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