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この声…

けいちゃんの家は、貸家…。古い家だった。

「けいちゃん!」「うみちゃん…。来てくれてありがとう!」

気丈に振る舞うも、泣きそうなけいちゃん。

「…つきちゃんが夜中に電話くれて…。私寝てたから…。スマホ見て、びっくりして。夜中になんだろう?って。そしたら「水上がるから、逃げろ!」って…。最初…なんの事か分からなかった…。でも…外見たら、水が…。恐くなって、2階に逃げたの。つきちゃん連絡くれなかったら…今頃…。」

泣き出してしまったけいちゃん…。背中を擦りながら、落ち着くのを待った。と…

「けいさん。大丈夫?」

長靴を履いた伊原さんが、けいさんの家から、出てきてくれた。

「おはようございます。青野主任、河本主任。」

「おはよう。伊原さん。」 「おはようございます。」

「…けいさん、少し休ませて下さい。多分、眠れなかったから。」 「……大丈夫。ありがとう。つきちゃん。」 「…暑さもあるから…無理しちゃだめだよ?」 「…うん。」…優しい伊原さん。と…。

「青野主任、消毒液、ありますか?」

「あ、これでいいですか?」

雷斗さんが伊原さんに手渡した。

「ありがとうございます。水で薄めて使います。アルコール消毒は、家具類。クレゾールは、薄めて、床に撒きます…。」

…伊原さん…なんでも知ってる…。

「数十年前、ボランティアに行った事あって、そこで習った。…で…手伝ってたら、ナンパされて、そこでキレたら、泣かれた。」

ボランティアでナンパ…。

「ムカついて、キレたら…。「あのお兄さん怖いって(怒)」…遊びに来てんじゃねぇのに(怒)…場所間違えてんじゃねぇか?…こっそり後からくっつくなら良いけど。被害に合われた方に申し訳無かったよ…。」

「…酷い。」 「本当に…。」 「そいつ…何考えてんだ?(怒)」

雷斗さんが怒りに震えていた。と…

「けいさん、家具類は河本主任と俺で運びますから。」

家の中から、加藤主任が声をかけた。

「あ、はい。本当にありがとう。みんな。」

「分かる範囲しか出来ないけど。」 「大丈夫!」

落ち着いたけいちゃんに笑顔が戻った。早速手分けして、けいちゃんの居間から、家具を運び出す。テーブルとテレビ台。布製のソファ…。

「テーブルとテレビ台は、泥を流して、アルコール消毒液を薄めた水をタオルに含ませて、吹いてください。で、乾かして。」

雷斗さん達が、家具を運び出して、私と、伊原さんがテーブルとテレビ台を水で流して拭き掃除。

「布製のソファは、もう捨てるしかないね。」 「うん。」 「食器類は、洗って…」

と…「けいさん!!」

!この声…!?

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