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ゆり園

つきさんと仲直りた俺は、7月12日土曜日に、つきさんをゆり園に誘った。ここは、つきさんのアパートの駐車場…待ってる間に、ゆり園の場所をナビで確認…。と…助手席側の窓をノックする音が聞こえた。あ…つきさ…え?…。車のドアを開けたつきさん…。わ…ワンピース?!と…

「おはよう。…どうした?」 「…つきさん…ワンピース?」 「…変?」 「…カワイイで…す」

…変じゃない…。てっいうか…。めちゃくちゃ可愛い…し(汗) 普段と違う、つきさん…。

「ゆり園…久しぶり…。咲いてるかなぁ♪」

「咲いてますよ。きっと…。」

あの謝った日から、メールでのやり取り…。7月7日だけは、一緒に食事に行った。つきさんが知ってる近くのイタリアンの店に…。その時は仕事帰りともあって、デニムにTシャツだった。ピザやパスタなんかを食べた。特にマルゲリータが美味かった。つきさんは、トマトとモッツァレラチーズのサラダ…。カプレーゼを食べていた。

「これ、好きなんだ。美味しい♪」

あの雨の日の…日曜日の朝に作ってくれたサラダ…。カプレーゼと言うんだな…と…。つきさん…。

「…あの雨…凄かったからなぁ…。心配。」

「…大丈夫ですよ。多分…。」 「…うん。」

花が…自然が好きなつきさんは、これから行くゆり園の事が気になっていた。

つきさんは、元々は長沢市の出身で山の近くに住んでいた。普通に猿とかいたと言っていた。この陽高市に引っ越したのは20年前。成人式の1週間前に引っ越してきたとか…。

「…ばあちゃんがこっちだから。」

つきさんは、ばあちゃん子なのか…スマホにも、つきさんのおばあちゃんと撮った写真を大事に保存していた。今から行くゆり園で撮った写真。5年前だとか教えてくれた…。

「…この前、会ってきたけど…もう…覚えてなかった。仕方ないけど寂しい。でも…朔夜さん居るから大丈夫…」

と…車の中で話してくれた。

…強いようで…弱く…寂しがり屋なのか…。

…で…怖がりなのかもな…。そんな風に感じた。


「見えて来ましたよ。」 「…本当だ♪」

陽高市から約30分位のゆり園。砂利の駐車場に車を停めた。県外ナンバーが多く、地元のナンバーもチラホラあった。

車を降りて、受付へ。入場料を払い、中へ…。

「咲いてる♪」 「うん。綺麗だね。」

そう話しながら、2人でゆり園を散策…。少し曇っていたが、風が心地よかった。

「…綺麗…いいな…いい香り…。」 スマホでゆりの写真をとるつきさん。その姿を撮る俺…。花を見ているつきさんの表情は、穏やかで優しい眼差しをしていた…。




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