なかなおり
「ありがとうございます…青野主任。」
つきさんは、青野主任に一言お礼を言って、面談室に入ってきた。…微かに震えていた…つきさん…。すると…
「看病してくれて…ありがとうございました。でも…反省してくれた?」
「…はい…。この前は…すみませんでした…。」 「…もう怖いこと言わない?」
「…言わない…。」 「…うちも冗談、言わない。」
「…うん…。」 「…許すよ。」… マジで?!つきさん?!
「…ほ…本当に?」 「うん…。」
…つきさんを見ると、震えは収まって…微笑んでいた…。
「…プリン…食べた?」 「…食べました。美味かったです…。」 「…久々に作ったよ。」
…いつもの…つきさんだ…。
「…帰ろう?あ、加藤主任の部屋着、洗濯した。うちの柔軟剤だけど…良かった?」
!つきさんの使ってる柔軟剤…!
「はい!…ずっと着てます!香り無くなるまで!」
…あ…(汗)…と…つきさんを見た…。すると…俺を見て…
「…ほんとに…付き合って…大丈夫かな(汗)」
と…ボソッと呟いて、引いていた。
「だ…大丈夫です!後は、怖がらせませんから!!」
「…ほんとに?」 「多分…。」
そう言って、仲直りをした…。
家に帰ると、うみが教えてくれた。
「更衣室で伊原さんと話したんですよ。」 「なんて?」
「もう少し、反省させたいんです…。どれだけ、傷付いたか解ってもらいたくて…。」
「加藤主任…伊原さんをかなり心配していましたよ?…生姜湯…飲みました?」
「…あ、飲みました…。な…なんで知ってるんですか?」
「作り方教えたの…私なんです…。あの日、加藤主任、河本主任に電話してきたんです。伊原さんが風邪で…どうしたらいいかって…。で、河本主任に電話を変わってもらい、生姜湯の作り方を教えました。」
「…そう…だったんですか…。」
「…それだけ…心配してたんですよ。…もう許してあげて下さい。」
「…まだ…会うの怖いです…。」 「なら、私が言って、反省したか聞いてみます。」 と…うみ…。
「そうだったのか…。あの…扉を半分にして立ってたのは?」
「…電話やメールより…本人の…加藤主任の口から直接聞いた方がいいから…。」
「…なるほど…。ありがとう…。うみ…。」
次の日の休憩中…加藤主任は、またわっぱを持ってきていた。
無事に仲直り…出来たようだな…。
「…ご馳走様でした…。つきさん、美味かったです。」
…こうやって見ると…律儀なヤツなんだが…。なんでだ?たまに暴走するのは…?




