ヤマボウシ
みんなが、お腹いっぱいになった頃…。衣織ちゃんが、木を見て指を指した。
「あの白い葉っぱなーに?」 「ん?何だろうね?」
と、雷斗さん。すると…伊原さん。
「ヤマボウシだよ。」
「ヤマボウシ…??」 「…あの木…。何処かで??あ、確か、保健センター近くで見た木。」と…うみ…。
「保健センター?あ、あれは、ハナミズキ。同じミズキ科だけど、ヤマボウシと枝振りが違う。後葉っぱの生え方。それと開花時期が違う。」「へ~…。」 と…みんな。
「あの木は?」 「あれは、朴の木。よく、朴葉焼きってあるべ?あの木。」
葉が大きくて、あの白いの…花かな?大きい!
「…ここは、植物がいっぱいあっていいな♪落ち着く…。」
自然が好きな伊原さん。焼き場から、離れ、加藤主任の隣に座り、お茶を飲んでいた。
「加藤君は…ジンジャーエールか?」 「よく分かりましたね。」 「匂いしたから(笑)」 「…ビール飲まないんですか?」 「お腹いっぱい…。」 「なるほど(笑)」
「…つきちゃん!あの葉っぱは?」
「…?…あぁ…わらびだね。ここわらびも出るのか…。」
「見ただけで分かるんですか?」 「特長があればね。分かる。」 と…
「…伊原さん、さっきは、すみませんでした。」
豊川君が謝っていた。すると…伊原さん。
「大丈夫だよ。気にしてない。ただ、頼むから、他の…うちに似た様な方には…。」
「分かりました。」 「お前、マジでわかってんの?」
「…さっき…加藤君に怒られたから(汗)」
「…あのなぁ…(汗)」 「…(汗)…」
「…気をつけます。」
「…今何時?…」「14時ですね。」
「河本主任、何時頃終わりにする?」
「…15時半かな?ね?うみ…。」 「そうですね。」
「もう少し、食べられるかな?」 「焼きそばありますよ。」 「食べる。」 すると、雷斗さん…
「伊原さん…さっきお腹いっぱいとか言ってなかった? 」
「…胃下垂だから、落ち着けば入るよ。」
「あ、私もです。」 「本当に?うみさんも?」 「はい…。」
「私も…。」 けいちゃんも?
「胃下垂ってヤダよね。」 まきちゃん…。胃下垂って女性に多いのかな?
「…まきさん、もう少し食べます?」 「もう大丈夫。落ち着きました。」 「…楽しみですね♪」伊原さん…。
「ハイ♪」 嬉しそうなまきちゃん。
「うみ、俺も食べる。」 「お肉ですか?」
「うん。鶏肉ある?」 「あと少しです。」
「食べて終わらそう。…だいたい、食べたの?」
「豚肉が少し余ったくらいです…。」 「俺、食べますよ!」 と…豊川君。
みんなで、全部食べちゃった♪
「ゴミは、袋に入れて…。炭は、完全に燃やして…。冷めたら、運ぼう。」 と、雷斗さん。
「穴掘って埋めてダメなんですか?」 と豊川君…。
「…炭は土に返らない。だから、完全に灰にするんだ。」
炭は、残りわずか…。
「また…みんなでやろう。今度は海でやりたいな。」
そう雷斗さんが呟いた。
「賛成!!あ、でも…まきちゃん…。」 「大丈夫!私は、ホテルに泊まるよ(笑)でも…BBQは参加!」
「もちろん!楽しみだね!」みんなが賛成していた。
「そういえば…ヤマボウシにも、花言葉があるんだ…。」 と…伊原さん。
「なんですか?」 とみんな…。
「ヤマボウシの花言葉は、”友情”…。ピッタリだな…(笑)」
…友情…。確かに!…。帰る頃…私は、スマホでみんなと写真を撮った。雷斗さんも撮ってくれていた。またアルバムにして…みんなに渡してあげよう…。




