見破る
河本が俺の弁当を見て…。
「…もしかして…昨日泊まったのか?伊原さんのアパートに?」
俺は、河本より30分遅く休憩に入った。仁科室長らは、休憩が終わりPC室へ行った後の…2人での休憩…。
「…なんで分かったんですか?」
「…紙袋。」
朝、更衣室で河本と会った。普段のランチバックは、布だが、紙袋…だけで?
「…他にもあるよ?…朝の服装。あれ、休みの日に着てた服装だったから。」
朝、アパートに寄るつもりが…少しでも、つきさんと居たくてギリギリまで…(汗)
「…で…」
ま…まさか…(汗)
「どこにデートに行った?海か?」
「…はい。後、ガラス屋…。」 「ガラス屋?」
「月丘温泉の近くにあるんです…。けど、なんで分かったんですか?海だって?」
「鮭だよ。その厚みは、この辺じゃ見かけないからね。」
「…河本主任…。あの…」
河本は、弁当を開けると…
「…玉子と鶏そぼろ丼だ♪」
と…嬉しそうに弁当を食っていた。それ以上は、何も言わず…。と…。
「梅雨入りしたけど…今度の休みに、晴れたらBBQやるけど、来る??」
バーベキュー!?…
「…土曜日にバーベキューしたいねって、うみと話していたんだ。…伊原さんや英君達も誘って…どうかな?」
「行きたいです!」
「じゃ決まりな。」
何も…聞かないんだな…。
「…伊原さん、食わず嫌い治ったといいな。仁科室長が、話してたんだよ。中学生だった頃、つきちゃんは、かなりの食わず嫌いで、偏食だったって。だけど、弁当見る限り…少しは食べられる様になった見たいだなって。仁科室長…心配してたんだよ。」
「…そ…そうだったんですか。」
「らしいね。バーベキュー…何処でやるか。山か川だな。まだ海開きしてないし…。」
弁当を食い終わってスマホを見ながら…バーベキューの場所を探していた河本…。
「…ここがいいか。びる沢キャンプ場…。陽高市内…。」
「…河本…主任…。あの…。」
「ん?」
「バーベキューの買い出し…手伝うので、連絡下さい…。」
「…ありがとう♪助かるよ。」
土曜日…みんなでバーベキュー…。楽しみだ♪…そして、俺はそこで、アイツと久々に会う。
あの…火種をばら撒く男。あと…女の子?




