本当の退職者
月曜日の休憩中、突然中川さんが1階ステーションの私の元に来てくれた。
「突然ですが、今週を持って退職する事になりました。」
「え?!…ど…どうして??」
「…母が倒れたんです…。膵臓がんです…。なので、旅館の手伝いをする事に…。」
「…そ…そうなんですか。…中川さん…。お母さんの傍に居てあげて下さい。…あ、そうだ。」
私は、中川さんに、招待状を手渡し…
「私も、家族が病気になって大変だったので、分かります。…息抜きに来てください…。頑張って下さい。」
「ありがとうございます。また…旅館に泊まりに来てください。待っています。」
「ありがとうございます…。お元気で…。」
中川さん…ありがとう…。
《PC科内ストーカー》
その頃…PC科では…。
…なんか…加藤主任が変だ…。妙に浮かれて…。
ニヤニヤしながら、スマホを見ている…。すると…。
「…キモイよ(汗)…加藤主任(汗)」
い…伊原さん…(汗)…そんなストレートに…(汗)
「あ…すみません…(笑)…伊原…さん♪」
一体何があったんだ??
その答えが分かったのは…。退勤後。
加藤主任が伊原さんと2人で報告書を仕上げ中…。
「つきさん。今日の夜、ご飯行きませんか?」
「…明日、仕事だべ?加藤君??」
…?え?…今…つきさん?加藤君って言ったか?
加藤主任が先に帰った後…。力無く項垂れる伊原さん。
「これじゃ仕事できね(怒)…異動したい(汗)…やっぱり戻りたい…(汗)」
俺は、それとなく…尋ねた。
「…伊原さん…加藤主任と…付き合ってるんですか?」 すると伊原さん。
「土曜日に正式に告白されたよ。だから、よろしくって言ったら…。しつこいくらいメールがくる(汗)…休憩中も…(汗)」
…つ…付き合ってるぅぅぅ?!!…マジかぁぁぁあ。…
「…しばらく…様子見…。無理だったら…。別れる。」
項垂れながら、静かに怒っていた伊原さん…(汗)
「…なんか視線感じるから、振り向くと、ジッと見てるし(汗)休憩中も…(汗)…河本しゅに~ん…ナントカならね??あの…PC科内ストーカー(汗)…。」
「伊原さんそんな言い方無いよ(汗)」
思わず言ってしまった俺…。すると…
「加藤主任に…メール…返した後な…何見てたと思う?」
「…?…何ですか?」
「土曜日に、加藤主任とバラ園に行ったんよ。で…そん時、何枚かうちの写真を撮ってたんだよ(汗)…いつの間に!!…と…思って…(汗)」
「消してって言えばいいじゃないですか。」
「知ったの今日の休憩中…。キモイって…言った。さすがにドン引き…(汗)」
…心中お察しします…。て…加藤主任…あの人の影響を受けたのか?




