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退院

日曜日…また伊原さんの見舞いに行った。伊原さんは、食事を取った後だった。テーブルにメニュー表…。

全粥120…佃煮のり…。冷奴…。茶碗蒸し…アレルギー対応食 …。

伊原さん、アレルギーがあるのか。

果物、梅 禁 とメニューに書いてある。

「…アレルギー…あるんですか?」 「うん。ラテックスアレルギー。桃とかダメ。」

…スイカは、大丈夫なんだな…と?この前と別の看護師さんが来た。

「つきちゃん、明日退院。何時がいい?」

「10時。大丈夫?」 「大丈夫。」 「薬…無くなる。」

「処方するって。」 「分かった。」 「点滴抜くよ。」

伊原さんの右手の甲には、点滴のチューブが…。丸く、まとめて、テープで止めてあった。

「シャワー、浴びたい。」

「部屋の使っていいよ。」 「ありがとう。頭も身体も、痒くて(汗)…後…汗臭い(汗)…」 「替えの病衣とバスタオルとフェイスタオル、持ってくるね。後…シャンプー類も。」 「ありがとうございます。」


…貸し出ししてんのか…?なんて思っていると、

伊原さん。

「…凄いよな…昔の病院じゃないな。ホテルみたいだよ。病室にシャワーあって、バスタオルとかレンタル出来るんだもん(汗)」

「…昔は、違うかったんですか?」 「うん。」 と…

「失礼します。」

?さっきとは、別の看護…あれ?服装が違う。すると伊原さん…。

「高橋さん。お久しぶりです。」 「つきちゃん!久しぶり!」

知り合いか??

「これ、病衣とバスタオルとフェイスタオル。後、パウチのシャンプーとボディソープ。」

「ありがとうございます。」

バスタオル類を手渡した、看護師…さんは

俺を見て…伊原さんに

「彼氏さん?…優しそうな方だね。」


また…(汗)…。すると、伊原さん。


「…そうです。」


…いま…なんて…??


看護師さんが出ていった後…。



「…来る度に…毎回…(汗)…否定すんの疲れた(汗)」


…何も言えず固まっていた俺…それでも…やっと…


「…あの…伊原さん…その…あの…」


ヤバい…。言葉が出ない。すると…伊原さん…。


「面会時間、終わるから、そろそろ…。」

「あ、そ…そうですね。じゃ、また連絡します。後、明日退院ですね。迎え…大丈夫ですか?」

「…迎え…。バスで帰る。」

「俺、迎えに来ます。」 「明日仕事だべ?」

「年休取ります。」 「…みんなに迷惑かけんな(怒)仕事いけ!」「…嫌です…。」 「…(汗)…」


と…。扉をノックする音が…。

「つき…。」 「…!…母さん?…今日、仕事じゃ?」

「夜ね。明日退院って看護師さんから聞いたから、迎えに来るよ。」 「明けで来るの?大丈夫?」

「大丈夫。…こちらは?」

「職場の…。加藤主任…。お見舞いに来てくれたの。」

「つきの母です。何時も娘がお世話に…。」


伊原さんと…あんまり似て…あ、でも…微笑んだ顔は…伊原さんそっくりだった。

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