イナズマ
…あの後…。家に帰り、コーヒーを飲んで、ひと息ついてた時……珍しく兄貴から電話がきた。…兄貴のスマホを借りて連絡してきたか…(汗)…。とりあえず、電話に出てみる。すると…
「もしもし雷斗か?」 「…父さん?」
「いや、違うが?」 「…声同じ…(汗)」
「あぁ、よく言われる。」 「なんか用か?」
「母さんから、聞いた。で、母さん、父さんに怒られた。」 「…は?…え?…??」
状況が理解できない俺…。兄貴が教えてくれた。
「お前の結婚式じゃない。雷斗達の結婚式だ。俺たちだって、内緒で式を挙げたんだ!好きにさせとけ!!…って…(汗)」
あの…父さんが??いつも、母さんの言いなり見たいな感じなのに?(汗)
「後…父さんから、何かあったら、俺に連絡してこい…だと…。」
父さん…どうしたんだ?一体?
前にも言ったが…親父は、物静かで、あまり怒ることは無かったが…。母さんにも頭が上がらない感じだ…。なのに…。すると…兄貴が
「怒った感じは、お前そっくりだったよ(汗)…まあ親子だから、似てんだろうけど…。衣織は、母さん似。笑った顔も行動も同じでビビる(汗)…あ、それじゃ。」
「あ、兄貴…ありがとうな。父さんにも…伝えてくれ。それじゃ…。」
「わかった。じゃまたな。」
そう話して、スマホを置いた。あの父さんがな…。なんて思っていた。母さんの着信拒否を解除した。
ところが…また…スマホが鳴った。……(怒)
「はい…」
「あ、雷斗?今、だ…」 「大丈夫じゃない!…いい加減にしてくれよ!!何の用だ!!」
俺がイラついたのが分かったのか、母さん…
「さっきは、ごめんなさい。式は、諦めるから、写真だけでも、見せて頂戴ね。それじゃぁまた。」
それだけ…だった。あまりの剣幕に、うみが驚いていた。…俺は、頭を冷やすため…
「うみ…少し出てくる…。」
と伝えて、外に出た。車に乗り、適当に車を走らせた。…あの…喫茶店にでも行ってみるか。以前、英と待ち合わせをした喫茶店…。行ってみると、店は、閉店していた…。行く宛てを無くした俺…。と…スマホが鳴った。うみからだった。




