眠って…
ソフトクリームを食べた伊原さんは、少しだけ目が覚めたみたいだった。それでも…俺の運転する車で眠ってしまった。ミラー越しに見える伊原さんの寝顔…。その寝顔は、何となく…うみと似ていた…。ふと、うみを見た…。景色を見ている…。橋…川に自生している木々は、薄い緑色の葉を出し始めて…風に吹かれて揺れている…。結構風が…って…空が曇ってきた。4月のわりに、車の中は温かい…。暖房も付けなくても、良いくらいに…。加藤主任は、スマホをいじっていた。すると…
「河本主任、青野主任…落ち着いたら…また一緒に水没林に…(汗)」
…これ…マジかな?…俺も薄々だが、感じていた…。加藤主任は、元々は、うみに惚れていた…?だが…今の加藤主任は、伊原さんに興味が出てきていた。その証拠に、さっき、伊原さんの手に触れた時…加藤主任は、しばらく手を見ていた。後、物静かな加藤主任は、俺や伊原さんには、普通に話してる。田山さんや城島さんの前では、特に話さないらしい…。…伊原さんは、加藤主任の初めての部下だから…か?なんて、思ってたが…(汗)
《眠って…》
…伊原さんの寝顔…初めてみた…。ま…まぁ…それはそうなんだが…(汗) 元々、伊原さんは、眠そうな顔しているけど…こんなに…グッスリ…。…それだけ…安心してんのかな?…。…陽高市に入ると…伊原さんは、目を覚ま…って…また眠った…。「河本主任…後、どの位で、伊原さんのアパートに着きます?」 「後、15分位かな?」 「…分かりました…。」
「伊原さん…寝ってるんですね…。」 「乗ってスグぐらいに眠ってました(汗)」 「…伊原さんて…もしかして、夜型なんじゃ(汗)」 …色々話している内に…伊原さんのアパートに着いた。「…伊原さん…?伊原さん!…アパートに着きましたよ?…起きてください!」 …「…着いたの??」 …え…?…今…なんか…?…え…?




