リラックスティー
俺が飲んでたコーヒーは、さっき仁科室長から貰った。この…職場では、役付き…まあ、俺より上の、人達がクリスマスプレゼントとして、部下に渡す。と仁科室長がさっき話してくれた。「つきちゃん、これ、遅くなったけど…」 と仁科室長。伊原さんに手渡した。ラッピングされた小さな袋を手にした伊原さん…。「ありがとうございます。…ハーブ…」 そう言って、仁科室長から、受け取った…。しばらく包みを見ていた伊原さん…。すると…袋のリボンを取って、中から1つ取り出した…。「リラックス…茉莉花…ジャスミンか…」
と伊原さん…。3つあるうちの、2つを…弁当の袋に入れた…。1つは、これから、飲もうとしている。お茶の袋を開けた…。「…ジャスミン好きなんですか?」 と…加藤主任。ティーパックをマグカップに入れて、席を離れようとした、伊原さんに尋ねた。何も言わず、流しに設置してある、ポットからお湯をマグカップへと注いだ。…?…あれ…?この匂い…何処かで…?…そう思っていた…。お湯を注いだマグカップを手にし、席へと戻る伊原さん。と…加藤主任に…「…好き。ラベンダーも好き。」 と…話し、マグカップに口をつけた伊原さん。「…久々に飲んだけど…美味しい。」 その姿に、仁科室長…「気に入ったようで良かったよ。」 と、安堵の表情…。「つきちゃん、好き嫌い多いから…迷った(汗)」 「…そうだね…。」 と伊原さん。…「…このジャスミンの香り…あの香りと似ている…。」 と田山さん。「?…何です?」 と俺…。すると…「…入浴剤…。」 と田山さん…。「…?…入浴…?…!!」 思い出した!この匂い…うみと行った…あのラブホの…入浴剤だ!あの匂いと似てるんだ!…そうか…。ハーブの香りだったんだ…。と…俺…。すると…伊原さん…。「…ジャスミンの入浴剤…。…あまり強かったりすると…」 ?…強かったりすると…? 「…まぁ…飲まないと…大丈夫なんかな?…”興奮”状態になる…。」 「?…興奮…?」 と加藤主任と田山さん。「…性的な…。」 と…伊原さん…(汗) もしかして…「…休憩…終わるな。歯磨き…。」 「少し、休憩延長します。ちょっとその話し、聞きたい!」 と仁科室長。は?…と俺…。すると…「…その…”媚薬”って事…だよね?…飲むと…その…」 と…仁科室長。なんか…焦ってる?…今…伊原さんが飲んでるのって…。あ…ジャスミン…(汗) 「…大丈夫。」 と伊原さん…。ホッした様子の、仁科室長。「ただ…。」 ただ…?…。「…ラブホなんかで、使われる入浴剤は、媚薬になるんじゃないかな?…」 驚く俺…。「…聞いた話だけど、、媚薬入りのがあるらしい…。たしか…”Love&maturika”…だったかな?その入浴剤…。」
…マジ…か…。と…加藤主任…。俺が焦っているのが分かったのか…。「…河本主任?」 と声をかけた…。と…。「そういえば、伊原さん、根岸さんと知り合いなんですか?」 と田山さん…。すると…伊原さん。「…うん…知り合い…。」 とだけ、返した。