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地吹雪

お魚市場から出た後、私は、雷斗さんにもう1ヶ所寄って欲しい所があると、伝えた。そこは、もう1ヶ所の道の駅。誉の里…。”ここにある物”が欲しかった。それは、このお菓子。”白い宿”ミルクショコラ味。これ、1度食べたら、止まらなくなるお菓子。私は、”悪魔のお菓子”と呼んでいる。冬限定で、この県のみで買えるお菓子…。お土産にも、最適なこのお菓子を2袋買って、道の駅を後にした。車で、ひと袋あけて、個々包装の袋を1つ取り出す。運転中で信号待ちの雷斗さんに、1個渡した。雷斗さん…「…変わった形だね?…アラレ?」

などと言いながら、パクっと口に入れた。「…俺…これ…止まらなくなるヤツだ(汗)」 私と、同じ事を話す雷斗さん…。「私、このお菓子、悪魔のお菓子って呼んでます(汗)」 とにかく止まらない…。2人であっという間に食べちゃった。元きたルートを通って、帰って行く。…また来たいなぁ…。春になったら、”イチゴ狩り”も…なんて思っていた。すると、雷斗さん。「…そう言えば、明日から、また”新人”来るんだった…。加藤君が指導役になるらしいけど…。」 「PC科、人数ギリギリですもんね。介護福祉士科は、新しい方が入ったみたいですけど…。」 などと話しながら、帰って行く。トンネルを超えて、途中、山の中にある、ガソリンスタンドに寄った。スタッフさん、寒い中ありがとうございます。と思っていると、「4575円です。…どちら迄?」 「陽高市です。」と雷斗さん。すると、スタッフさんが「小鷹町の方も通りますね。地吹雪になってる見たいですよ?さっき、こっちは、晴れてるけど、向こうは、地吹雪だった(汗)とか言ってましたね。運転、気をつけてください。」 中年の男性スタッフが教えてくれた…。「…か…帰れるかな…?」 「…そうなったら、うみと泊まる。」 「何処に?」 「…う~ん?…何処だろうね(笑)」 …何処に泊まるの?…。「…それは、クリスマスかな…?」 なんて雷斗さん…。…お魚…どうしよう(汗) 幾つかのトンネルを抜け…小鷹町に入った途端…!「ま…前が…見えない…(汗)」 「ほ…本当に…(怖)」 この小鷹町の地吹雪は、私の住む、陽高市以上に酷く、防雪林も防雪柵もあまり意味が無い…。すると、雷斗さん…。「大丈夫だよ。微かだけど、テール見えてるから。」 と、私にそう声をかけて、安心させてくれた。小鷹町を抜け、陽高市に入ると、吹雪は落ち着いていた…。ホッする私と雷斗さん。時間は夜6時近かった…。「夕飯、どうします?」 「…うみのアパートで食べたいけど、駐車場が…(汗)」 あ、そうだった…。とりあえず、私のアパートに送って貰った…。すると…駐車場を貸してくれた”住人”さんとあった…。私は、雷斗さんの車を降りて、その方に声をかけた。黒のダウンを来て、手袋をしていたその人は、「あぁ…。まだ、いるな?」と聞かれた。「…もう少し…。」 と私が答えると…「なんなら、停めていいですよ。”オレ”、今日、実家泊まるんで。」 そう伝えて、その人は、車に乗り、出かけてしまった。…私は、知らなかった。この”住人”さんこそ、明日からPC科に入ってくる方だと…。雷斗さんも知らない…。

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