休み
朝、うみを女子更衣室の前まで、送った俺に、PC科の仁科室長が、声をかけた。仁科室長は、俺より先に来て、PC室と休憩室の準備をする。
「河本主任。おはようございます。…今日、村山さん、休みになりました。体調が優れないという事で…。」 と仁科室長。昨日の昼近くに、スーパーで会った事は、言わず、それだけ伝えて、2階へと向かって行く。と…うみが更衣室から出てきた…。「青野さん、今日、村山さん、お休みになるので、もしかしたら残業になるかもしれません。仕事が終わったら、電話します。」 とうみに伝えた。「…分かりました。ありがとうございます。河本主任。」 ホッとしている、うみ。俺は、うみと更衣室前で別れたあと、PC科休憩室へと向かう。そこで加藤君と会う。「おはようございます。河本主任。」 「おはよう。加藤君。」 軽く挨拶をし、俺のデスクに荷物を置いた。朝、駐車場に着くや否や、スマホが鳴った。”誰だ?こんな朝早く?”なんて思っていると、メールだった。加藤君からだ。
「今日の昼、弁当食べたら、会議室1へ来てください。話したい事があります。」
そうメールに書いてある…。俺は、村山さんの事か?と思いながら、「分かりました。」 とだけ、送った。朝礼が終わり、受講を始める。月曜日とは思えないほど、人が少ない。だから、ゆっくりと講習を勧めていく。午前中の講義が終わり、休憩室へと戻る。今日は、普通の弁当箱だから、加藤君が不思議そうに見ていた…。だが…。
「……青野さん、河本主任のアパートに、泊まったんですか?」
…なぜ…バレる…んだ…(汗)
「何時もは捨てられる容器。今日は、普通の弁当箱…。何時もは、更衣室前で、渡されるのは、紙袋。今日は、布だから。」
…どっかの探偵か?…コイツは??
などと思っていると…。
「…手、どうしたんです?…まさか、料理して切ったとか?」
なぜだァァァ…(汗汗)
「…左手の人差し指、だから。何作ったんです?」
弁当を食いながら聞く、加藤君。
「…ナポリタンとオニオンスープです…。作りました…。2人で…。」 それを聞いた…加藤君。
「…ずるい…(怒)…俺も喰いたい。しかも、2人で作ったって。」
「青野さんに、教わったんだ。料理。初めて、ピーマン切って、指切りました。」
「……切り落とさなくて良かったですね…?…指…。」
ぶっ…物騒…だよ?…加藤君…。と…
「…ヤッませんよね?…あんな事があったのに…(怒)」
……ヤリマシタ…。しかも…”痕”まで残しました(汗)
なんて…話したら…雪に埋められる…(汗) て…いうか…
今どき、こんな会話しねぇのに(汗)…。
と…弁当を食べ終えた、加藤君。スマホを取り出した。そして…。
「先に会議室1へ行っています。」
そうメールをくれた。俺も、食べ終えると、会議室へと向かった。




