冬の早起き
朝、炊飯器の炊き上がりを、知らせる音で、目が覚める…。寝室と居間を繋ぐ扉を、開けたまま寝ていた。炊飯器のタイマーを5時30分に予約していた。”5時半かぁ”…。…私の隣で、雷斗さんが眠っている…。昨日の夜の恐怖は、雷斗さんのおかげで無くなっていた。何処か不安だったけど、一緒に居てくれた雷斗さん…。そして、初めて、私のアパートに泊まってくれた…。…。私は、昨日、ここで、”アレ”が無かった事も、ホッしていた…。チラッとドレッサーを見た私。
「”ごめんなさい。後で、戻します”…。」 そう思って、ベットから出た。寝室から出て、居間へと向かう。カーテンを少し開けて、外を見てみた。…まだ真っ暗な外…。それでも、微かに見えた景色…。”やっぱり、少し降ったなぁ”…。なんて思いながら、カーテンを戻して、洗面所へと向かう…。軽く歯磨きをして、トイレへ…。”さむ…”…。用を済ませ、手を洗い、居間へと戻ると、雷斗さんも起きてきた。?!早くない?…と思っていると…
「おはよう、うみ…。夜中、夢見てた?(笑)」 …寝ぼけ眼で私に聞いてきた。…?…私。雷斗さんが、私が寝てすぐの、寝言で笑ったらしい…。プッと吹き出す雷斗さん…。な…なに…ナニ…?…私、なんて言ったの?朝から、焦る…。すると…
「…シバ丸ぅ…おて…」
だってさ…。と話す、雷斗さん…。……真っ赤になる私…。
「おかわり って言うかなと思ったけど、言わなかった…(笑) シバ丸、気に入ってるんだなって。可愛かったよ。うみの寝言。昨日は、恐い思いをしたから、心配していたんだ。…良かったよ。」 寝起きの掠れた声で、話す雷斗さん…。と…私をギュッと抱きしめた…。
「うみ…無事で良かった…。」
心配して、抱きしめてくれた、雷斗さん…。「あ、後、熱も下がった?」……熱…?…。「うみ、凄く身体熱かったから、熱でもあったのかと…。」 …?…あ。私は、雷斗さんに「私、眠くなると、急激に体温が高くなるんです…。」と伝えると…「…本当に…?…凄い熱かったから」…と驚いていた。と…「…なんか…いい匂いする…。醤油の…。」
…?…。「あ、朝ごはんに、炊き込みご飯を作ったです。」 「!…マジ?!…やった!」 と喜ぶ雷斗さん。ふと、雷斗さんに聞いてみた。
「…今日も、泊まっていきます?」…すると、
「…泊まりたい。でも、帰るよ…。」
しゅんとした私…。すると、雷斗さん…。
「今度、2人で、泊まりに行こうか?」 と雷斗さん。「行きたい!…あ、そうだ。私、チケット、貰ったの。ここ、行きたい。」
そう言って、鞄から、チケットを取り出す私…。
今度は、2人キリで…。また、楽しみが出来た♪




