気になるから?
次の日…俺は、加藤君とPC科休憩室で早めの、昼飯を食っていた。加藤君は、見かけによらずにマメで、自分で作ってきた弁当を食べていた。俺は、加藤君が飯食ってる顔をジッと見ている。”どう見ても…20代…なんだよな”?…俺より歳上の加藤君。それと、昨日、加藤君が言った、「”気になってる女性”」 それにも、かなり気になっている。弁当を食い終わった加藤君が、俺の視線に気づいたのか
「河本主任、青野さんのこと、好きですよね?」
ストレートに言い放った加藤君…。なん…で、わ…か…った…?と、固まる俺…。加藤君は、ペットボトルから、水を直接飲む…。ひと心地着いたのか、こう話した。
「河本主任見てると分かりますよ。他の人には、フレンドリーに接するのに、青野さんだけには、丁寧に接するし、他の人には見せない、笑顔を見せるから…。」
英、見たいな事を話す、加藤君…。そう話して、コーヒーを入れに席を立った。コーヒーを淹れて、席に戻り、コーヒーを1口飲んだ。俺も、コーヒーを淹れに席を立った…が…
「…河本主任、別居してます?それとも、マジで離婚したんですか?…俺、知ってるんですよ?…河本主任が独り暮らししている事。あそこのアパートと俺の住んでるアパート、近いし、1度、内見に行ったことがあるんですよ。家族と住むには、狭すぎるし、それに河本主任がよく、1人で出てくるの…」
分かった!頼む!それ以上は、言わないでくれ!
加藤君に頼み込んだ俺。それでも、加藤君は、質問を止めない…。
「別居ですか?離婚されたんですか?…離婚の原因は、…本当に、不倫なんですか?…河本主任の口から、違うと聞くまでは、質問は変えませんよ?」 めちゃくちゃ、強気な加藤君…。…。分かった…。話すから…。観念した、俺は、立ったまま、休憩室のドアをサッと見て、誰も入って来ない事を確認すると、加藤君に、こう伝えた。
「…妻と離婚したのは、確かだよ。不倫で別れたんじゃない。俺も、妻も…お互いに好きな人が出来た。俺は青野さんを好きに…妻は、俺の兄貴を好きになった。お互いが話し合って、別れた。」
顔色1つ変えず、話しを聞いている、加藤君。と…
「…。よかったです。不倫では無く、ちゃんと話し合って、別れたのであれば…。…。河本主任…マジで護れますか?…青野さんを…。俺は、マジで護りますよ?…青野さんを傷付ける者がいたら、たとえ、河本主任でも、女性でも容赦しない…。…。」
そう真剣な目をして、話す加藤君…。
その意思の強さに俺も
「…俺だって容赦しない…。絶対に護る…。許さない…。彼女を傷付ける者は…。」
そう加藤君に静かに伝えた。声は静かに…伝えたが、心の中では、怒りで震えていた…。




