連休明け
連休明けの今日は、沢山の書類を、パソコンに打ち込まなければならない…。山の様な書類を村木さん達と分担で、パソコンに打ち込んでいく…。朝、出勤して、すぐ、河本主任と更衣室の前でバッタリ会った。河本主任は、いつも通りの、変わらない優しい笑顔を見せ、私の忘れ物を渡してくれた。「”後、これは、今回お世話になった…お、お礼です”…。」私に、小さな紙袋に入った、包みを渡した。「”あ、ありがとう…ございます”…。」お礼を述べて、包みを受け取る。と…更衣室から、介護福祉士科の、平澤つぐみさんと新しく入職してきた、渡賀はつめさんが、2人で出てきた。「「おはようございます。」」 河本主任と私、同時に挨拶をする。「”あ、では、失礼します。青野さん…。”」 そう話して、河本主任は、2階へと別のルートで行ってしまった。…と
「今度は、男を…してるんだ?」
平澤さんが、ボソッと、聞こえるか、聞こえないかの声で呟いていた。特に気にもとめず、私は、業務課へと向かった。河本主任が私に渡した忘れ物は、業務課に渡す、旅行のお土産。河本主任曰く、”アパートに置いてたから…多分、大丈夫”…?…と話していた。夏の暑い車に置きっぱしにしたら、ヤバいからと…。教えてくれた。その、お土産を涼しい所で、預かってくれたのは、ありがたい…でも、”一昨日の夜”の事を忘れた訳じゃない…。イキナリ抱き締められて、驚いた私。けいちゃんの”独り言”で、何とか、落ち着いては、いるものの…。まだ…信じられずにいた。
「好きだから、”信じたい”。だから、不安で切ない。」
河本主任を…信じていない訳じゃない…。ちゃんと、河本主任の口から、”離婚した”と聞きたかった。好きだから、キチンと話しを聞いて、初めて…。噂が独り歩きをして、周りの人に、心配や、迷惑をかけたくない。それだけだった…。幸い…今の所、河本主任が離婚したって知っているのは、1階総合ステーションの安部川さん…と、河本主任の上司、PC科の仁科室長?…くらい?…。…。もう少し…時間がかかるのかな…。河本主任から、キチンと話しを聞いて、”好きになって、ひとりじめ”出来るまで……。そんな事を考えながら、午前中は、終わった。休憩中、私のお土産を食べた、”村木さんが、ご馳走様。美味しかったよ”♪とお礼を言った。”お口にあって、良かったです♪”そう伝えて、また午後の業務へと戻る…。その頃、2階では、”とある噂”で持ち切りになりつつあった…。そんな事…想像もしていない私…。その噂が私の耳に入ったのは、この日から、1週間も経たないうちだった。




