帰路の途中…で!?
ようやく、皆が起きたのは、小鷹町と長沢市を結ぶ、十字路の所にある、コンビニ。遊び疲れて、車でずっと眠っていた衣織ちゃん。起きてすぐ、 「”パパ~…トイレ行きたい”…」 の声で、コンビニ寄る。ホッひと息の私…。だけど、まだ…ドキドキしている…。”私もお茶が欲しいな”…。と、「”うみちゃん、お茶いる”?」 とまきちゃん。「”あ、うん。お願いします。お金…”」 財布を手にする私。まきちゃんにお金を渡して、お願いする。”ふぅ”…と運転席のシートに身を任せた。ふと、フロントガラス越しから河本主任が、コンビニの入口より、手前で、電話をかけている。その姿に、目を逸らす私。…”まだ…音聞こえる”…。心臓が激しく動く感じ…。この感じは、苦手。嬉しい、楽しいのドキドキとは、違う…不安と心配。そして、言いようが無い、恐怖…。胸騒ぎとでも言うのかな…?
「”知らない振り”を…すれば良かった。でも…”…。」
「”うみちゃん!はい!お茶”!」 衣織ちゃんが私にお茶を渡してくれた。”ありがとう。…あれ?私、まきちゃんに頼んだハズ”?と「まきちゃん、会計済ませて、トイレ。衣織ちゃんに頼んだの。うみちゃんに渡してって”」 とけいちゃん。「”そうなんだ”。」 河本主任もコンビニから戻ってきた。
「海さん、運転変わりますよ。」 と河本主任。私は、運転席から、降りて、助手席側へと…
「衣織ちゃん、前に乗る?」
後ろに居る、衣織ちゃんに声をかけた。「”のらないよ”」…。こういう時に限って、乗らない衣織ちゃん…。「”わかった”。」 そう、衣織ちゃんに返して、助手席に乗り込む私…。みんなが乗り込むと、ここで、河本主任。
「ごめん。みんな。先に、衣織を俺のじ…家に、送ってから、まきさんのホテルに向かっていいかな?俺のじ…家、ここから、また少しかかるけど…。」
車の時計を見れば、既に、夜の7時を過ぎていた。「”そうだね。”奥さん”心配しちゃうもんね”」 とまきちゃん。「”衣織、先にお家に送るから”…」
と河本主任が衣織ちゃんに話しかけた。ところが、衣織ちゃんは、それを拒否。それは、そうだよね。みんないるのに、自分だけ先に送って…。そう思った矢先…!
「パパといる!”パパのおうち”に、行く!」 …。
?なみんな…。と
「パパのお家に??…おばあちゃんち?衣織ちゃん?」 と豊川君。
「?ちがうよ?パパのあたらしいおうち。」
「パパ…の新しいお家??」とけいちゃん。
「パパ、ママといおりといっしょに、いないよ。いおりは、パパのお兄ちゃんとママといるの!!」
「それって…え??…」 と豊川君…。何も言わないまきちゃんと英くん…。けいちゃんも、何も言えず…と言うよりかは、絶句している、みんな…。衣織ちゃん…。ふと、恐る恐る、河本主任を見てみた…。茫然と衣織ちゃんを見ていた…。




