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唐突な…

私がいる介護福祉科は、受講生がそれなりにいて、”朝の部”と”夜の部”のコースに別れている。朝の部は8時30分から12時15分までのコースは、介護福祉士の講義と実習。夜の部は17時30分から21時までのコースは、管理栄養士やケアマネージャーの講義を行っている。一時期、人気になり過ぎて、定員オーバーになってしまい、本部を紹介した事もあった。ようやく”定員数”が落ち着いた、そんな4月の中頃。私は、講義の合間の、15分間のトイレ休憩中…。つかの間の水分補給をし、”ふぅ…”とひと息ついていた時だった。…”藤原 海さんは居ますか?”と呼ぶ声…随分と通る声に驚き、飲みかけた水を危うく、吹き出しそうになった。

今年度から本部より異動してきた近衛京子部長の声だ。水分補給を終えた私は、介護福祉科の入口に向かった。”何事!?”と思い、入口まで行くと、何やら近衛部長とリーダーの平澤さんが揉めている。「今からですか?!…今日は無理ですよ!」…「そこを何とかならない?…あっちもマズイ事に…あ!?…貴女が藤原さん?」私の顔を見るやいなや、近衛部長はパタパタと私に駆け寄り、唐突に…

「PC科で急な職員の欠員が出たんです。藤原さん、パソコン出来ますよね?サポート課の福山課長から話しを聞いて…ヘルプお願い出来ませんか?」

私が返事をする前にすかさず、平澤さんが口を挟む。

「ですから今日は、受講生多いので無理ですって!」

「そこを何とか…!」

部長と平澤さんの押し問答が続く。私は平澤さんに、休憩後の予定と受講生の人数を確認した。

「平澤さん、休憩後の講義は…前回の移乗介助の試験と…清拭と排泄介助の講義と実習だよね?」

平澤さんは「そう。で、今日は受講生24名。」と話す。私は、スタッフ今日何人だっけ?と平澤さんに聞いた。”5人”と答えると私は、しばらく考えて提案した。

「6名ずつ4チームに分かれて、2チームは試験、2チームは清拭と排泄介助でイケナイかな?後…」

私の出した提案に、平澤さんもしばらく考えて、”それなら何とかなるかも。”と私の出した提案で講義を進める事した。その案を耳にし、解決したと思ったのか、近衛部長は、すぐさま私をPC科へと連れて行こうとした。私は慌てて近衛部長を止める。

「後は平澤さんお願いします!」

「ちょっ…ちょっと待ってください。まだ引き継ぎが…」

近衛部長は有無を言わさず私を、PC科へと連れて行こうとした。近衛部長が、私の左手首を掴んでいるのも、”事は一刻を争う”…様子を窺わせている。私は”…マジでヤバいのかな…?…。”と思いつつ、部長と共にPC科へと向かった。


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