登校初日 いざ門をくぐる!
名前の変更を2月10日に行いました!
コトブキツカサだと他の人と被ってそうなので地酒の名前を頭にとって!
今日から五橋 司です!
読んで下さっている方!ありがとうございます!楽しんで貰えれば幸いです。
『それで?名前は何て言うの?』
「俺は、ツキト。親が、酒場兼宿屋をやっていて弟が1人。君は?」
『名前は・・アイボリー、親と親戚が沢山。あっちの山を越えた所に住んでる。』
あれから学校に向けて丘を一緒に上っていくうちに俺は気づいた。
こいつは敬語を使ってもだめだ。本当に気にしてないし帰ってくる返事はこちらの気が抜ける程ぶっ飛んでいる。しかも話は少しづづ聞いてくる感じで会話を切ることがない。
何回もしゃべり掛けられるのも面倒なのでこうやって先に予想して返している。
「あっち?」
彼女が指を指す方向に目を向けると、北にそびえる山脈を指していた。たしかおとぎ話にでてくる伝説の竜が住むといわれる程、険しい自然に囲まれた場所の筈だ。
『そう。今度来る?』
行きたいね、機会があれば!
こんな感じで、こっちの調子が狂ってしまう。だが万が一、上級家庭の出であった場合に備えてあえておかしな所に突っ込むことなく進んでいく。
ようやく学校の門に辿りついた。のぼり始めてだいぶ時間がたった気がしていたが太陽が高くまで登っていないことを見るとそんなに掛かっていない様だった。
門には、門番が2人。鉄の胸当てに長めの剣を腰に下げている。その横に、気品溢れる服装をした男が1人。歳は40ぐらいの顔、しわ1つない燕尾のタキシード、腰には短い杖があり銀と宝石の装飾が施されている。何者かは分からないが1目で上級階級だとわかる姿だった。
「お待ちしておりました。貴方がアイボリー様ですね?連絡は受けております。さあ、準備はできておりますので案内いたします。」
俺には目もくれず、少女に深々とお辞儀をするタキシード。
やった!これで開放される。失礼な事言ってなくて良かったー。本物だったー。
胸の重みがとれ、爽快な歩みで門番達の横を通りすぎようとする俺、続く少女
うん?
「おい!お前は誰だ。どこにその方を連れていくつもりだ。」とタキシードが僅かに苛立ちを込めた口調で問いかけてくる。
『案内はしてもらうから貴方は大丈夫、必要ない。』と返す少女。
「左様でしたか。」タキシードはつづけて俺に「おい!お前、右の建物がその方の学ぶ所、お前は左の平民用だ。本来は入ることも許されぬ場所だから送り終えたらすぐに出てけよ!」
うん!俺の意見は入る隙間がないね!何回かこの学校には来た事あるし見たら分るわ!そんくらい!と心で毒づきながら俺は頭を下げて答える
「はい!」
「それではアイボリー様、こちらです。」
『うん、ついてく。』
豪勢な装飾が施された扉を開けると、赤い絨毯が敷かれたホールがあり階段をのぼった奥に講義を受ける広間があるようだった。
「さぁ、中へ」
『うん。』
少女が足を踏み入れて進んで行くのを見届けすぐさま扉を閉める俺。奥まで送るのが正しいのかもしれないが触らぬ神に祟りなし立ち居らないことがベストだ。
さて、気を取り直して左の建物へ向かい扉をあける。「っ・・」
質素な造りである。先ほど見た絨毯が敷かれたホールなどなくただの板張りで廊下の奥に扉が1つ見える。途中に4つ程扉がついてるのは上の学年用か職員用という所であろう。
建物自体は大きいので家と比べれば凄いことには変わりないのだが先ほどの豪華さを見た後では見劣りするものがある。
「さーて行くか!」
そう呟いて扉をしめようとしたが閉まらない。
なにか物が引っ掛ったのかと思い後ろを振り向くと
『騙すなんてひどい。間違って奥まで行ってしまった。』
そう眉をしかめて睨んでいる少女がいた。
「いや、そのまま奥の広間に行くのであってるってそんな睨むなよ。」
『お父様からは好きに学んで来ていいって言われてるからこっちで当ってる。』とあくまで青年に非があるように返すと少女は奥に進んで行く。
絶対問題が起きるなと胸騒ぎを感じながら続くしかない。
「いずれにせよ!学生生活のスタートだ!金、稼ぐぞー!」そう俺は呟きながら奥の扉を開けるのだった。
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といってもまだ3話しか書いてないので誰もつけて貰ってもないんですけどね- 笑
今の目標は誰かにレビューか評価をつけて貰えること!
モチベーションにつなげたいよーーー!