地獄も割と現実的
前回までの あらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあら 粗筋!
前回やり逃したネタをちょっと捻りつつここで回収した所で粗筋
水着買った。 ウミガメは産卵時に泣いてるんじゃなくて余分な塩分を体外に出してるだけって豆知識は割と有名ですよね。 それにしても「産卵だ」と「酸辣湯」って響きが似てますよね。
前回までのあらすJ……え、もう言った? 前書きで? あっそう……
前回までの粗筋! 水着買ったよひゃっほい。 たとえやったとしても俺にその記憶は無いからやってない。 つーか前書きって誰がやってんだ? 作者か? それとも他のキャラか? 最悪頼金がやってそう。 (アニメ化しないけど)アニメの次回予告とかあいつがやりそう。 こんな作品がアニメ化したら末期だろうけど。
そんなことより海です海。 時は少し遡る。 ぽわぽわぽわ〜ん。
……
…………
……………………
……ん? あれ、おかしい。 回想シーンに行かないバグが発生してる。 だからあれほど夜中に書いて考えながら寝落ちして朝忘れるなって言っておいたのに……クソ作者め。 どうせこれも前日とかに書いてんだろ。
というわけで手動で回想シーンに行きますGOGOGO!
─────────────────────────
「ん?」
水着を買った帰り、スマホの振動に気付いて画面を見る。 悠ちゃんからの通達だ。
『水着は買い終わったか?』
「……」
とりあえず俺の財布が少し薄くなった原因のクソガキには『死ね』と返しておく。 カードはネットでしか使わない主義。 現実だとどこで何を買ったか忘れるし。 レシートから探すの面倒いっす。
再び震えるスマホ。 どうせ悠ちゃんだ。
『親睦旅行は明後日を予定している。 場所は大洗。 朝9時に迎えに行くから、予定がある者はそれまでに済ませておくこと』
この迎えとやら。 悠ちゃんは車持ってないから、たぶんも助と来る。 というか、人数的に行くのは俺の車になりそう。 ヤニ臭くなるのは嫌だなぁ……も助には禁煙してもらわないと。 仮にも学園行事みたいなものだし。
『お前ら生徒会役人は全員参加。 どうしても外せない用事がある者のみ不参加可とする。 同行者は私と顧問のあいつ。 それとは別に現地集合が1人居る。 泉は向かう前に拾う。 用意は前日にやっておけ』
もしかしなくても最後の一文は俺らを小学生だと思っているのではなかろうか。 俺たち学園生! 僕ちゃんもう大人! お年を召した奏士君ですから。 君とくんが混ざってるのは変換の都合。 クンッが混ざっていないのも変換の都合。 俺はカパッ派。
そういやと思い出して俺からの質問を打つ。 重政はどうすんだ? 俺としては預けるより連れていきたい。 安心感が違う。
ただ、猫のテリトリー問題もあるし、急な環境の変化で重政に害があるかもしれないから預けるべき派の俺も居る。
俺の心の安寧か、重政の安寧か。 まぁ重政優先だから重政に聞いてみないとな。 俺の安寧はどうせ重政が居てもぶち壊される。
『重政はどうする』
『重政次第』
悠ちゃん返信はやぁい。 そして4文字。 簡素でいいなぁ。
再び質問ドラ○もん。 我が家は茨城新聞だが。
『釣りはしていい?』
『釣具持っていったら殺す』
悠ちゃん返信はやぁい。 そして殺意たかぁい。 久しぶりにしたかったのに……「釣りするな」とは明確に書いてないし、こうなったら全員が寝ている隙に抜け出すか? いやでも持ってるのにレンタルはダルいな。
スマホがまた震えた。 『注意事項』だァ? 説明書かよ。
『・バナナはおやつに入りません
・着替えは念の為5日分用意しましょう
・酔い止めは事前に飲みましょう
・SAの慈悲はありません。 トイレは事前に行っトイレ
・水着を下に来て下着を忘れるミスは危ないので止めましょう。 奏士の財布が軽くなります
・イチャついたら殺す
・奏士は道具を持っていかなくても釣りしたら殺す』
何だこの巫山戯た注意事項は。 他にも色々言いたいけど今はとりあえず一つだけ。 俺に金払わせようとしてるあの女後で海に沈める。
いやちゃうちゃう。 ドラム缶〜コンクリートを添えて〜とかじゃなくて、手足縛って重りつけてから海底ポストに投函するだけ。 コンクリもドラム缶も汚れるから車に積めないし。
「だってさ。 全員読んだか?」
「……あのふざけた注意事項なら読んだ」
「もしかしてユウは暇デスカ?」
「もしかしなくても暇なんじゃないですかね」
「お姉ちゃん……」
全員読んだ感想は同じみたいだ。 グルチャにこんなクソ投稿するからだ。
でも既読だけで誰も返信しないから、せめて俺だけはスタンプを返す。
『(シュポッ)頭の病院行けば?』
─────────────────────────
旅行当日
各々準備を完了し、荷物ごと居間で待っていると外からエンジン音が聞こえた。 車で来たのか。 歩きなら帰る時態々俺ん家来なくても置いて帰れたのに。
俺は先に外に出て車庫の鍵を開ける。 車が3台は余裕で入るぜ! 普段俺の車とその他諸々の道具しか置いてない通称『おもちゃ付き工具箱』だけど。 フエラムネみたいなもん。あれを吹かずに縦に噛み砕いて半分にするのが柳家クオリティ。
鍵を開けに向かうと、も助の運転で悠ちゃんと泉ちゃんが。 麦わら帽子と泉ちゃんはとても良き。
中の物を軽く移動させて駐車スペースを確保し、も助を誘導する。 3台停められても俺の道具は2台分のスペースを使う。 最近木掘ったし。 これ自由工作で出したら無双出来るだろうけど、別の人が作ったと思われるしそもそもヤド学の宿題にそんなのないし。
「じゃ、お前運転しろよ?」
「は?」
他3人を呼びに行こうとしたら悠ちゃんに呼び止められ、そんなことを言われた。
「だってお前の車だし、お前自分の持ち物に手を出すと怒るタイプだし」
「それはまぁそうだけど」
「あと私ら酒飲むし」
「それはまぁ意味わかんないけど」
飲むなよ教師と理事長。 せめて飯食う時だけにしろ。
「あ、そうだも助。 お前帰るまで禁煙な」
「なぁ!? なんで俺にそんな枷を!」
「俺の車に臭い着くからだ。 絶対無理なら車内と最終日だけ禁煙しろ」
「ちなみにだが、それを破ったら?」
「お前置いてく」
「ひっでぇ! 豪華なタダ飯食えるって言うから着いてきたのに!」
「おいコラ顧問」
「まぁ仕方ねぇ……せっかく仕事しなくていい休みだ。 それくらい我慢してやる」
「なんでこいつ上からなんだよ」
「諦めろ。 も助にとってヤニ入れは呼吸と同じだ」
「普段毒ガスでも吸ってんのか」
煙草の煙吸ってるから間違いではないだろうけど。
「じゃ、そろそろ行くぞー」
「はいはい……俺は車の準備するから、暇な大人2人は3人を呼んでこい」
「はいよ。 泉は先乗ってろ」
「うん。 じゃあお姉ちゃんの荷物は預かるね」
その後、全員分の荷物をトランクにぶち込んで発進する。 こんな車がやってくる大洗可哀想。 くじらの大ちゃん今行くよ。 俺大ちゃんで遊んだことないけど。 なんなら海水浴初めてだけど。 脱・海水浴童貞。 略して脱い。 海水浴だからね。
車で向かうよとっとこ公太郎。 横文字だとこのネタ使えないな。
運転席に俺、助手席に悠ちゃん。 中列にガールズ、後列にメンズの7人。 助手席は俺のセラピー兼莇からの危害回避の為に泉ちゃんがよかったが、そんな事ガン無視で悠ちゃんが乗り込みやがったから泉ちゃんは中列に行ってしまった……まぁ莇は右端で泉ちゃんは左端だからまだいいか。
「そういや奏士」
「あん?」
運転中に悠ちゃんが話しかけてきた。 言っておくが俺は後ろのガールズみたいなキャピキャピトークはしない。 トーク(9割ベル)だけど。
「重政はどうしたんだ?」
「ああ、それね」
悠ちゃんから連絡があった後、重政に聞いてみた。 お土産要求された。
「行かねーから飯とか必要物資用意しろって言われた」
「そうか」
ここで会話終了。 お互いに今更長々と話すことも無い。
今思ったけど、あの時は重政優先したけどこの間重政に触れられないって割と俺のメンタルケアヤバくないか? アニマルセラピーだぞ重大だそ。 魚……は泊まる場所には居ないだろうし、海で探すのも面倒だしな……海鳥でも呼ぶか。
それにしても海で何しようか。 釣りは全面封鎖されたし、海に入ってリア充宜しく塩水の擦り付け合いは嫌だし、そもそも外暑いし日焼けしたくないから別荘に篭ろうかな。 扇風機と風鈴、そして冷たい麦茶は最高。
「なぁ悠ちゃん「ダメだ」まだ何も言ってねぇよ」
「言わなくてもわかる。 お前、別荘に引きこもるつもりだろ」
「ちょっとギクッとしますよ」
「そんな注射みたいに言っても籠らせないからな。 鍵は私が全て与る」
「この外道が」
「皆で旅行に一人不参加しようとするお前が言うな」
俺はもし運転中じゃなかったらクソムカつくこの従姉を力の限り蹴り飛ばしている。 お、俺はただ引きこもりたいだけなのに……働きたくないだけなのに。 ニートの願望をもう一度言って? ニート願望リピート願望つって。 はぁ、寝不足。
※寝不足運転は危険だから止めましょう(笑)
バックミラーで中列後列を確認する。 中列のガールズは未だ談笑中。 後列のも助は爆睡して莇は流れる景色を頬杖つきながら見てる。 教師と生徒で隣とか気まずいにも程があるよな。 作者はこの前小中高の教師とそれぞれ遭遇して死にたくなったらしい。
「そういや、着替えはどこでやんだ?」
大洗サンビーチ海水浴場付近には一応更衣室やシャワー室はあるが、少し金がかかる。 別荘が海付近だからそこで着替えて車に乗って海、帰りはシャワー室で洗ってからってのもできるだろうが、駐車料金を払いたくない。
まぁ最悪フィクションってことで地形をねじ曲げることも出来なくはない。 なんならちょこちょこやってる。 前回の水着売り場とか。 ファッションクルーズに3人分の更衣室がある水着店なんてねぇよ。
「まぁそこはどうにかなる。 安心しろ」
「曖昧すぎて安心できんわ」
怖いわ何が起きるんだ。
だがこうなったら手配した悠ちゃん次第。 俺は初志貫徹、五体満足心音無事、生きて帰れることを祈ろう。 俺、帰ったら約束したあの子と嵐の中田んぼを見に行く奴と同じ部屋に入れるか! うーんもうちょっと死亡フラグ混ぜたいな。
その後、着くまでは俺と悠ちゃんの間に会話は無く、自分も少女だと言わんばかりに後ろのガールズの会話に混じっている悠ちゃんが見ててなんだかナイアガラ涙。 悠ちゃんの選択する話題は若干ニッチだから着いて来れる人が少ないのだ。 付き合いが長いも助、そして悠ちゃん以上の知識を持つ俺は余裕で話せる。
そして針は正され、今、世界が戻る。 ちょっと中2っぽく表現したけど要するに回想終わり。
─────────────────────────
で、俺が生まれたって訳。 受精着床成長出産言語理解会話までが早すぎる。出産が早いネズミですら約1ヶ月だってのに。
まぁそんなこんなで海に来た。 卵を。 あれ、デジャブ。
どーもどーも奏士でございますー! 私はどこにいるでしょーか! 最近のQ見てないからまだやってるのか知らないけど。
という訳で砂浜で少女らを待っております。 渡されたパラソルとシート、その他諸々の道具を持たされた俺らメンズ。 先に設置しておけってことだろう。 悠ちゃんは着替えに時間がかからないくせに。 どうせスク水だろあの体型じゃあ。 泉ちゃん? 泉ちゃんは悠ちゃんより成長してるしこの前水着買ったし。 買ってなかったらスク水を想定している。 むしろウェルカム。
「来ませんねぇ……」
隣で待機している莇が話しかけてきた。 いや、呟きの可能性もある。
莇との会話は慣れてないんだから話しかけるなら何かしらのきっかけ頂戴! 緊張しちゃうから! 俺こう見えてハートはやわっこいの!
あれ、ちょっと待ってちょっと待って? 海に来て、ビーチに水着(とサンダルAGI+20%、パーカーDEF60%、日焼け止めRES+120%)でクラスメイトが着替えるのを待つのって凄くラブコメっぽくね?
やだー俺主人公やりたくなぁーい。 主人公とか作者に振り回されるから俺は登場すらしたくない。 ついでに防具の強化具合が高い。 日焼け止めって上に服着れないから、俺の場合長袖パーカーだから首と手と足にしか濡れないのよね。 腹とか微妙に焼けたらどうしよう。 上手に焼けました〜♪
なお、も助は海パンの上にいつもの白衣を着てどっか行った。 設置手伝いと顧問の仕事を放棄して。 あの野郎後で監督不行届で処罰されろ。
海で何しようかなー
なんて事を考えながら体育座りでシート横の砂を弄る。 砂遊び……どっかに程よい形の木の枝とか無いかなー 莇と二人きりは気まずいなー
とかやってたら近付いてくる砂浜を走る足音が聞こえた。 莇くんをナンパなら空気を読める俺は去る。 そして莇の苦手な年上女性への対応がどんな感じなのか気になるから見てる。 フラれた女性がどんな捨て台詞を吐くのか気になるぅ。
相変わらず性格の悪い俺はさて置き、近付いてくる人数を探る。 足音は……3、いや4人。 砂の沈む音からして速度は小走り。 息遣いは周囲の呼吸音が多すぎて分かりにくい。
つまりは多人数系ナンパか。 海だしこういうタイプが多いのかね。 莇が童貞であると断定するけど、もし相手側の見た目が幼女で莇のドタイプで、ついて行って朝帰りなんてなったら俺は莇を処分しなきゃならなくなる。 悠ちゃんに沈み仲間を作ってあげちゃう。 悠ちゃんは那覇で莇は北谷のポストに沈めよう。
なーんて冗談冗談。 展開的にあいつらでしょ。 だって作者がそろそろ展開早めるために雑談削ぐ頃だし。 あの作者、序盤は異様に雑談挟むどころかそれメインのくせに思ったより時間がかかって中盤終盤は普通に勧める癖があるから。 情けナッシング。
「お待たせデース!」
ほーら。 散切り頭の変わりに金髪頭を叩かなくても似非外人の声がする。 ガールズ(1人除く)登場。
「ふんっ!」
「っぶね!」
「くぺっ!?」
突然の飛び蹴り。 反射で避けたら隣の莇に直撃して莇が吹っ飛んだ。 さらばだ莇。 死体は沈めておく。
飛び蹴りの犯人は誰だと思って見ればスク水を着た悠ちゃん。 えぇ……
「お前、今失礼なこと考えなかったか?」
「気のせいだろ」
確かに悠ちゃんを除いた1名にしたしその年でスク水(旧スク、平仮名名札入り)は痛いと思ったけど別に失礼なことは考えてない。 強いて言うなら
「普段のコート姿ならともかく、水着ですら胸が隆起してないなぁ」とか
「これが従姉かぁ」とか
「なんかこれを身内だと知られたくないなぁ」とかそんくらい。 まぁ似合ってはいるけどね見た目で。
「ふんっ!」
「ひょっ!」
悠ちゃんが正拳突きを繰り出した。 今空気を切らなかった?
「やはり貴様、今失礼なこと考えたな?」
「気のせいじゃない?」
なんて言ったら、悠ちゃんが手を掴んで汗の雫を舐めた。
「……うわしょっぺ」
「そりゃ汗だもの」
汗舐めりゃ嘘をついてるかわかると思ったのかこいつは。 どこのアリアリマンだ。
「そうか、まぁいい。 疑わしきは処刑だ」
「法諺に真っ向から逆らうスタイル」
「疑わしい奴の付近に居た奴も処刑だ」
「もうやってる事が大虐殺と同じなのよ」
「ついでにミサイルも発射する」
「北の偉い人になろうとしてる?」
「見ろ奏士。 晴天と輝く海、そして聞こえる楽しそうな声」
「急に詩的じゃん」
「ここにミサイル落としたらどれだけのリア充殺せるかな」
「急に死敵じゃんやっぱお前北の黒電話だろ」
「人を狂人扱いするなお前ん家の黒電話に『野球しようぜ』ってイタ電するぞ」
「中島じゃねぇか」
「あ、でも黒電話持ってないな……頭のやつでいいか」
「中島正恩やめろ」
「ふぅ……やっぱり海に来たって実感するとテンション上がっちゃうな」
「そのテンションだけでお前は人1人蹴り飛ばすのか」
「それはお前が悪い。 こいつもタフなんだし大丈夫だろ」
悠ちゃんがそう言うと、吹っ飛んだ莇は脇腹を押えながらフラフラと立ち上がった。
「わ、私が……何か……しましたか……」
「あ、ほんとだ意外と丈夫」
「だろ?」
揃って身体の心配せずに丈夫さに関心してる事はやはり俺と悠ちゃんは従姉弟なのだろう。
「ユ、ユウ……早いデス……」
なんて無駄な会話をしている内にベル達が到着した。 悠ちゃんが先に行った事で走ったのか、ベルと泉ちゃんは肩で息をしながら汗の雫を流している。 紅葉は息を荒らげることも汗をかくことも無く平然としてる。 相変わらずの化け物身体能力っぷりだ。
「暑いならパラソル入れ。 あ、サンダルは脱げよ?」
「あ、ありがとうデス……」
ベルはそう言いつつもパラソルには入らず、その場で息を整える。 暑いのが好きなタイプ? イギリスの気温は日本より少し寒い程度って聞くけど。 俺は暑いの無理。 今すぐ畳と風鈴が恋しい。
「ふー……ジャーン☆」
「は?」
息を整えたベルは軽く汗を払うと煌めく太陽の下で決めポーズ。 は?
「どーですかソージ!」
「は?」
「煌めく太陽と広がる晴天、輝く海! そしてその下で更に輝く美少女ベルちゃん!」
「は?」
「どうデス? 惚れた? 惚れちゃったデスカ?」
「自意識過剰が凄いなこいつ」
「惚れなくても見惚れちゃったデスカ? ソージならいくらでも見ていいデスよ! むしろ見て! welcome!」
「うっざ」
そう言いつつも礼儀としてベルの姿を見る。 ほら、読者が知りたがるから。
と言っても、ベルの姿はこの前の水着試着時とほとんど変わらない。 強いて言うならおさげのヘアゴムが海仕様のオシャレバージョンになったのと、軽いメイク、それと腕にブレスレットが追加されたくらい。 あれ、結構増えてる。
一言で表すなら「日本の夏を満喫に来た他国の姫」なんだが、そんな雰囲気的要素はベルに皆無なこと。 まぁ似合ってはいるよ似合っては。 あまり着飾ってないし水着の形状もシンプルだから、書籍化アニメ化時の原画担当も幾分か楽だろうし。 複雑だと描き込みがね……あのフリフリ勝負服みたいなのは描く前に筆をおろしたくなる。 いやそっちの筆じゃなくて。
「さぁ惚れちゃってドーゾ!」
「ああ結構です」
「やんわりと断られた!?」
だって惚れる要素無いし。 次元を落として出直せ。
「ひっく……」
「急に泣き出した」
「ひっく……」
「あーもう汗を涙として利用するんじゃねぇ」
「ヒッヒッフー」
「誰との子だよ」
「ポッ♡ ソージとの子を想像出産デス♡」
「死ねば?」
「酷い!」
もしそれで本当に生まれたとしても絶対に認知しない。 ベルをリンチする。 もちろん、俺が分身して。
「せめて感想だけ! この感想だけでも!」
「必死かよ」
「必死デスよ!」
そこそこ言い辛い事を即答するベルの姿に涙。 どんだけ必死なんだこいつ。
「そうだな……まぁ5段階評価だとNiceだな」
「それ5段階評価だと何番目デスか……」
「3番目」
「あれもしかしてソージの評価基準音ゲー?」
「そんな事言うなよ……こんなこと言うのお前だけだぞ」
「そりゃソージがこんな塩対応するのはワタシだけデスケド!」
「あーうるさうるさ。 はよ次いかんと読者がブラバする」
「だから読者って誰!?」
泣いて泉ちゃんに抱きつくベルをひっぺがして次行く。 只今の作者、連日の夜更かし(ゲーム)によって半眠でございます。 夜更かしするなら小説書けよ。
「……何?」
「んー? 気にするな」
紅葉も大して変わらず。 いつも通りノーメイク。 何時ものツーサイドアップからポニーテールに変わったくらい。 リボンも据え置き。 紅葉は基本的に髪型が変わらないからなんか新鮮。 この娘、風呂上がり以外は基本的にリボン巻いてますのよ。 俺としてはリボン巻くより自分で髪を乾かして欲しい。 週3か4、酷い時は5で濡れたまま俺の部屋を来訪する。 バイトのシフトかよ。
「……ジロジロ見てる」
「見てるのは否定しないけどそれだと変態っぽくなるから変えろ」
「……舐めまわすように見てる」
「OK日本語を1から学び直そう」
「……私は日本生まれ日本育ち」
「大丈夫だ。 日本人でも日本語がわからない人は山ほど居るから」
「……失礼」
「鏡見てみる?」
「……何度観ても美少女しか映ってない」
「あ、言語理解力じゃなくて脳そのものが壊れてるのか。 交換しないと」
「……新しい脳よ?」
「そんな顔感覚でドナー見つからねぇし脳投げてくる医者嫌すぎる」
「……1人居る」
「あれは店長だから」
あの1秒治療狂人は別だから。 知らない人は『店長・RTA』で動画検索するとわかる。
「……ふむ」
「……?」
こうして改めて見てみると、紅葉は割とむちむちというか、本当に肉付きがいい。 胸臀太もも必要部に必要な肉が付いているのに腰も腕も細い。 太ももも太すぎず細すぎず。 ベルの胸一点集中のスラッとした体型とは違う全体型だ。 作者の趣味か? いやあいつただ銀髪が好きなだけの変態だな。
「…………」
絵の参考になるかもと観察していると、紅葉が何かを言いたそうな目でこちらを見てきた。 何このRPG風説明文。 紅葉の表情の変化分かります? いや若干眉の角度が変わってるな。
あ、なーるほど褒めて欲しいんだな? おめかし(ってほどの変化かはさておき)したから気付いて欲しいとかそんな感じのやつか? 乙女心かよ面倒くさいわ。
という訳で間違い探しターイム! この前の紅葉とは小さい何かが違います。 どーこだ? サイゼの間違い探しで鍛えられた俺を舐めるな。 人生間違いだらけなんだから探さずとも間違いには慣れてる。 前にでっかい間違いしちゃったし。
それはそうと間違い探し用の眼、〘投写眼〙を発動させる。 俺の特技の一つだ。 俺の特技あと何個あるんだ? ポケモン図鑑よりも埋まらねぇよ。 あれはもう1つソフトと本体があれば友達居なくてもなんとかなる。 ミラクル交換とかGTS使わなくてもいける。
えーと、髪の長さは聞かないだろうし、身長も同じ。 体重は本人が気にしないから違う。 3サイズもこの前と変化無し。 今まで通り凄い・細い・ヤバい。
ステータス値に変化は無いから外見かと思ったが、水着もこの前買ったやつだし、その他アクセサリーも無し。 履いてるサンダルも紅葉が愛用してるから既知。 カラコンも入れてないしそもそもメイクをしていない。 日焼け止め塗ってる?
あれあれ、違いが無いぞ? あ、もしかして内蔵機能向上したとか? それは見ても分からんし聞いてきたらそいつの正気を疑う。 俺の正気は何処。
違いが分からなすぎて脳がバグってくる食後のサイゼあるあるが起こりかけたところでふと紅葉の視線を感じて見上げると、他になにか言いたそうな感じ。 え、何? 俺まだ君と無言で意思疎通無理よ。 莇とできるのはたぶん緊急措置的な何か。
「…………」
「…………あ」
紅葉の表情を読んでどうにか解明しようとした所、1つの結論に辿り着いた。
「何? もしかして自分も褒められたかったとか?」
「……ちょっと何言ってるか分からない」
あ、ちょっと赤くなった。 図星か。
「あ〜なるほどなるほどね」
「……違う」
「分かった分かった。 ダルいから言わないけどなるほどね」
「は?」
紅葉ちゃん怖いよ。 逆光で影がいい具合に怖いよ。
しかし、たとえ威嚇されても安易に褒めないのが奏士クオリティ。 なんか無言でじっと見てくるのが怖くて心臓ドキドキだけど褒めない。
まぁ紅葉も命までは取らんでしょ。 うん。
「……別に言わなくてもいいけど」
「うん?」
「…………奏士、最後に見る景色は…… 何処?」
「あれもしかして脅迫かこれ」
「……痛いのは一瞬」
「やっぱ脅迫だなこれ」
「……胴体とさよなら」
「頭抱えるタイプの処分法だ」
「……専属シェフを失うのは、私としても本望じゃない」
「なんだこいつ」
でもクソみたいな会話をしていると紅葉のオーラが緩んできた。 ひとまずは命拾い。 命拾いってそんな簡単に遭遇するもんかな。
「……ベルは褒めた」
「で?」
あれを褒めたと呼ぶかはさておき。 いや褒めてねぇな。 俺自身褒めたつもりないし、客観的に見ても褒めてない。
「……この中で付き合いが1番長いのは、私」
「だから?」
あと1番長いのはお前じゃなくて泉ちゃんだ。 間違えるな。
「……ベルですら褒めた」
「あれ? 今貶された気が……」
「……ベル以下の扱いは不服」
「やっぱり今馬鹿にされたデス! どういうことデスカクレハー!」
「お前ちょっと黙ってろ」
「……ベルは良くて私はダメ?」
「おっと話の流れに違和感が」
「……好みじゃない?」
「そうだな、お前が3次元だからな」
「このおバカっ!」
「うるせぇ黙れベル」
ベルは紅葉に近寄るとコソコソと耳打ち。 いや、ワザと俺に聞こえる声量でやってる。
「ほらもうこんな女の子を褒めることも出来ない意気地無し放って、ワタシ達は遊び行くデスよ。 あーヤダヤダ。 とんだ童貞チキンデスよ」
おっととめどない殺意が。 ポストは和歌山にもあるからまだまだ沈められるぞ。
「そ、奏士、さん……」
泉ちゃんまで話しかけてきた。 あ、今ちょっと莇が機材準備してるからもうちょっと待っててね。
「ちゃんと、紅葉さんのことを褒めてあげましょう?」
おっと? 泉ちゃんそれはいけない。
「恥ずかしいのは、分かります、けど……奏士さんに見せるために精一杯のオシャレをしたんですから……」
それを言われると流石の俺もウルツァイト窒化ホウ素ハートに刺さる。 こう、電磁パイルバンカーの杭的な奴が。
「! イズミイズミ、ちょっと来るデス」
「? は、はい」
ベルに呼ばれた泉ちゃんが近寄ると、ベルはごにょごにょと耳打ち。 今度は俺には聞こえない声量で。 いや、ところどころ聞こえるんだけど繋ぎ合わせるの面倒だし。
「よし……さぁ行くデスイズミ!」
「え、えぇ……」
泉ちゃんはあまり乗り気じゃない様子。 何何? 俺を罵る気? ご褒美だ。
「で、でも紅葉さんとこれからの奏士さんの為に……奏士さん」
「ん?」
「……この……ち、ちちっ……」
雀かな? 雀じゃないよ。 いやどう見ても雀だったわスワン。 白鳥じゃねぇか。
「この……ち、チキン野郎、が……」
なるほどね。 恥ずかしさをこらえながら振り絞った勇気で罵る泉ちゃんか。 なるほどなるほど。
「泉ちゃん」
俺は珍しく真面目顔で言う。 というか初出しじゃね?
「は、はいっ!」
泉ちゃんはやりすぎて怒られることを想定したのか、突然遭遇して怯える小動物みたいになってる。 ああいやそうじゃないのよ。
「もっと罵るんだ」
「……え?」
「さぁもっと! 可能ならゴミを見る目で全体的に引きつつ早口丁寧語で!」
「えっ、えっ?」
「ヤバいデスクレハ! ソージが想定以上の変態デス!」
「……私は想定内」
俺は3次元に対して性欲だとか興奮だとかそんなのは無い。
だがしかし、泉ちゃんになら罵られたい。 言葉責めって興奮するよね。 泉ちゃんみたいに「親しい・小柄(見た目幼女)・敬語・年下」っていう明らかに自分に対して好感度高い系後輩に罵られたいと思うのは別に変わったことじゃない。
さぁ俺をもっと罵れ! 俺はその程度で傷つくヤワなメンタルしてないから大丈夫だ! まぁ正直ベルにガチ引きされたらちょっとえぐれるかもだけど。 ちなみに、小柄繋がりで紅葉と悠ちゃんはどうなんだって話は、悠ちゃんは母国語と日常会話が罵りあいみたいなものだから別。 紅葉は要検討。
「え、えっと……」
「あぁ! イズミがソージのお願い関係無くガチ引きしてるデス!」
「なっ! 人が準備してる好きになんて美味しいシチュを! ずるいですよ奏士殿!」
「しまった同じ変態が身近に居ることを忘れていたデス!」
ジリジリと詰め寄る俺とガチ引きで後退る泉ちゃん。 そんな以上空間に参戦する莇。 正しく狂気の一旦。 クトゥルフ神話でもなかなか見ない状況だ。
「ほらほらほら2人とも! イズミが怯えるから正気に戻るデス!」
「バッキャロー! 寝不足の頭で正気に戻れるかぁ!」
※ 彼はついこの前まで原稿による完徹の日々+昨晩は某掲示板に居た為に睡眠時間が圧倒的に不足しており、だいぶキマってます。 まぁそれ抜きにしても通院を勧めるレベルのイカレ具合ですが。 何板に居たんですかね。 というか暇なんですかねこのアホは。
「……今の奏士は無敵」
「そんな! じゃあどうすれば……」
紅葉とベルが何やら話している。 俺は何時だって完全無敵だ。
「安心しろ。 無敵な奴には対抗策がある」
「ユ、ユウ! それって一体……」
「簡単だ。 今のあいつは極限の眠気によってハイになっている。 要するに、あいつは今目の前の泉以外なんも見ちゃいない」
「……つまり」
「さすがに同じ人種の花伝は理解が早いな。 そういうことだ」
「??? 2人は何かわかったデス?」
「……今の奏士は無敵。 でも、より細かく言うと耐久値限界で活動している。 ちょっとした事で無力化できる」
「ああ、そして今の奏士を無力化できるのがここに居る」
「??? だから誰デスかそれは」
そう言うと、紅葉と悠ちゃんは声を揃えて言った。
「……「奏士に1発入れて落とせばいい」」
「結局暴力!?」
なんだかあっちが愉快だがそんな事俺にはどうでもいい。 莇と協力してそれぞれ3人に分身、泉ちゃんを囲んだ後全方向から写真を撮る。 それぞれカメコ3人、レフ板等の環境作り3人を交代制で行っている。
「おっと、グダグダやってる場合じゃなかったな。 見ろ、バカ共が無駄な能力発揮して人外の動きをしているぞ」
「……あれ、おかしいデス。 2人が6人に見えるデス」
「……私にも見える」
「さて、仕留めるぞ」
3人から5人に増えようとしていると悠ちゃんらが向かってくるのがわかった。 撮影会は時間制だよ。
「アオバはどうするデス?」
「あいつはあれで正常だろ」
「……奏士が止めない所を見るに、奏士はかなり異常」
「まぁアオバ居なくても護衛ならアズサがやってくれるから別にいいデスけど……」
何やら辛辣な会話が聞こえた気がする。 あ、泉ちゃん。 今の表情良い。
「さて、殺れ! 花伝!」
「……一撃で仕留める」
「いや殺しちゃダメデスよ!?」
紅葉だけがこっちに来た。 なんだ? こちとら10人だぞ。 1人で勝てると思うたか。
「……どれだけ増えても烏合の衆」
紅葉が軽く拳を握って構える。 動きが素人だ。 そんな拳、武術を極めた俺には届かん!
「ごふっ!?」
瞬間、感じる鳩尾の痛み。 紅葉は1歩たりとも動いたようには見えない。馬鹿な……あの女、予備動作すら見えない速度の拳を……
「……憧れの力は器を超える」
その一言が、俺が聞いた最後の一言だった。
─────────────────────────
「……ん」
「目覚めましたか」
気がつくと、俺は地面が大小様々な石だらけの地面の上に寝ていた。 莇も一緒だ。
「……なんで俺ら白装束なの?」
それ以前になんでお前も死んでんの? ついで?
「恐らく、ここが死後の世界だということでしょう」
「死後の世界?」
「ええ、あそこの看板にそう書いてあります故」
莇が指さす方を見ると、幅広の川とその前にはでかい葉の1枚もない木、そして『ウェルカム! 三途の川へよこうそ!』と書かれた看板が。 そうかそうか三途の川かー
「なんか……2度目だとそんなに驚かないな」
「初回でもそこまで驚きませんでしたしね」
あの時は「まじかここが有名な三途の川かよ漫画に使えるかも!」ってなって船渡る前に観光してたしなぁ……爆破されたけど。
「あ! お前らこの前の!」
「あん?」
どうするかと突っ立って考えていると、前回お世話になった獄卒さんが現れました。 ごめんねうちのジジイが船ごと爆破して。
「お前らまた器物破壊に来たのか! 地獄だって財政難なんだよ帰れ帰れ! 今回ばかりは六文銭持ってても船には乗せないぞ!」
地獄世知辛い。 地獄の沙汰も金次第とは何だったのか。
「じゃあ文字通り一文無しだし帰るか」
「そうですね。 川で濡れるより海で濡れた方がマシですし」
「だなー」
「あ! おーい! そっちは出口じゃ……」
「「え?」」
そう言われて改めて進行方向を見ると、奥から何やら無数の手が。
『コぉッチにィィぃ……オいデぇぇェ』
俺も莇もあっという間に掴まれた。 あーなるほどなるほどね。 グッバイ現世。来世は可愛い妹と2人で幸せに暮らせますように。 猫が居ると良し。
─────────────────────────
「…………はっ!」
「……気付いた?」
目が覚めるとパラソルの下だった。 俺は一体何を……
「あれ、白い手は?」
「……白い手?」
紅葉はキョトン顔。 あれ、そもそもなんで死にかけたんだっけ?
えーと…………あれ、思い出せない。 確か紅葉の水着を褒める褒めないで……
「あ、そうだ紅葉」
「……何?」
「似合ってるぞその水着」
「…………」
紅葉は無言。 だがどこか満足そう。 うんうん、やっぱり好き嫌いに嘘はダメだよね。
それにしてもなんで死にかけたんだろうか。
そんなことより────
「なんで俺はお前に膝枕されてるのか聞きたい」
「……理事長がこうするべき言った」
「なんでカタコト?」
そうかそうか悠ちゃんか。 ちょっと気恥しいからやめてくんないかなこういうの。 俺寝顔見られたくない派なのよ。 ついでに膝枕もやられると恥ずい。
「……〜♪」
頭上の紅葉はまじで意味がわからないけどハッピーオーラ出しまくり。 何? 海の家の飯が美味かったとか?
「俺、どのくらい気絶してた?」
「だいたい1時間」
うわぁ死にたい。 その間無防備とか死にたい。
「……可愛い寝顔」
「止めろ」
頭を撫でようとする紅葉の手を払って起き上がろうとする。 が、紅葉に静止された戻された。 力強。
「皆は?」
「……青葉は、まだ目覚めない。 3人は、海に入って遊んでる」
「そうか……」
「……まだ、寝てなきゃダメ」
「大丈夫だ。 1時間も無駄にしたんだ。 取り戻さなきゃ損だ」
「……それはどっち?」
「どっちとは?」
「……人生の無駄か、私との時間の無駄か」
はー? お前と居る時間が無駄な訳……いや結構ある。 言わないけど。
「人生の無駄だ。 睡眠は最小限でいいんだ。 起きてりゃその分有効活用できる」
※ そう言う彼は昨晩以下略
「……そ」
紅葉はそのまま頭を撫でてくる。 髪崩れて顔が見えちゃう。 いや、そこまで前髪長くないけど。
というかあれだな。 美少女生徒会長の生肌太もも膝枕ってなんつーかガチガチになる。 後頭部の感触とかなんか柔らかい以外にわからん。 俺の髪長いからか?
「……色々言いたいことはある」
「ん?」
紅葉はそう言うと、撫でていた手を止めてその手で俺の目を遮るように隠した。
「……奏士が褒めたから許す」
「それよかなんも見えないんだけど。 ねぇ、これ外界どうなってんの?」
「……秘密」
そう呟く紅葉の声は、視覚が封じられたからかよく聞こえた。
あ〜、そういや泉ちゃんの水着はまだ褒めてなかったな。 いや、そもそも試着時に褒めたんだけどね? あれか、本気モードの時を褒めて欲しいまた乙女心か? 理不尽を言い換えると乙女心になるとはこういうことか。
「あー!ソージ目覚めたデスかー!」
向こうからベルの走ってくる音が聞こえる。 そして砂浜で顔から転んだ音も。 何してんだアイツ。
「う、うう……」
隣の莇くんもお目覚めの様子。
「……さて、全員揃うし、遊ぶか」
「……大丈夫?」
立ち上がった俺を心配する目で見る紅葉。 タフだから平気。
「大丈夫だ。 どっかの誰かの手厚い看病という名のマッチポンプによって」
「……何言ってるか分からない」
目をそらす紅葉の顔を掴んで力を込める。 そうそうそうだよな。
「だんだん思い出してきたぞ。 俺が死にかけた原因、お前の拳だったよなァ……」
「それって……これ?」
「クエっ!?」
「あーっ! せっかく目覚めたソージが逝ったーっ!」
「何をしとるんだお前らは……」
「そ、その前に蘇生を!」
ああ、なるほど……膝枕の代償は臨死体験か。 なかなか粋な計らいじゃないか。 これで霊能力ゲットだ。
でも2度目は生還無理かも。 あの獄卒に菓子折り持っていかないと。 冥土の土産でいいかな。 地獄だし。
すみません作者風邪引きました。この5日間。なので、前半はまともでしょうが後半は熱出しながら書いたので普段とはかけ離れた文だと思います。 そのせいで文字がまともに打てず、投稿がほんの少し遅れ飯まみは手網。 キツい事務費
追記03/20/18:55
仕事を休んで丸一日寝たら風邪が治りました。 今読み返したら自分で書いた記憶が無く、文構成も普段とは違う気がして「誰か真似て書いたんじゃないか」としか思えません。 これあれですよねとあるラップと同じ現象ですよね。 皆さんも季節の変わり目は注意しましょう。 そして作者はいい加減に夜更かしをやめましょう。
前半5日ゲームで夜更かし、後半5日は風邪で寝込むって生活おかしいでしょう。
というか、連れていってくれる人脈は当然、自分で行く体力も無くて病院行って検査してなかったんですけどこれ風邪ですよね。 コロナとかじゃないですよね。 熱咳痰鼻節々とやられてましたけど、味覚はバッチリだったのでコロナでは無いと思いますが。 恐らく疲労風邪だと思います。




