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輪廻のFate Line  作者: 怪人アホ面男
第一章 全ての始まりというのは得てしてろくでもないものだったりする
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でも、的中する予感って大抵良くないことだったりするよね

ーーーーはっ!


「おお、やっと目が覚めたか」


「ここはーー」


辺りを見回す。悠ちゃんと紅葉が座っているソファを見る限り、ここは生徒会室か?


「意外と目が覚めるのが早かったな。まぁ、そうでなくては困るが。時間になってしまう。」


「なんで俺はここでうつ伏せに・・・・・・それになんか腹が痛てぇ・・・・・・ん?」


腹部の痛みを感じたので手を動かそうとするが動かない。いや、手だけではない。身体″全体″が動かない。


自分の身体に視線を動かすとそこにはーー


「・・・・・・なんだコレ。」


どうしよう。改めて意味わかんない。まじでなんだコレ。コレそのものはわかる。何故ここにあるのかが全く分からない。マジ動揺。思考力もマジ落胆。ついでに語彙力もマジヤバス。俺の頭もそろそろやばい。・・・・・・それは元からだな。やかましいわ。


「ん・・・・・・ああ、動きを少々封じさせて貰った。また逃げ出されると厄介だからな」


「あぁ、うん。意図はわかってる。問題はそこじゃない。なんでーー」


俺は人生初めての経験に動揺と興奮とか色々思うところはあるけど、とりあえず真っ先に確認すべきことを言う。


「なんで俺は亀甲縛りされてんの?」


本当にわかんない。動揺しすぎて「あ、亀甲縛りってされるとこんな感覚なんだ〜」とか思ってる。いい経験をした。知らないことを知れるのっていい事だよな。


いい事だ言ってるけど、縛られてるから絵面最悪だな。なんかドMの叫びにしか見えない。


「縛り方って他にもあったでしょうに・・・・・・何故これを選んだか聞かせてもらおうか」


「ふっ、お前も知っているだろう・・・・・・私の趣味だ!」


「何となく察しはついてたけど従姉の口から聞きたくなかったよ」


そうだったよ!この人俺を縛り上げるために変な技術を持ってるんだった!つーか縛り上げんな。俺が逃げるのは酔っ払いに絡まれたくないからだ。


この人は普段酒は飲まない癖に、1度酔うと面倒くさくなるんだよ!・・・・・・見た目は子供が飲酒してるようにしか見えないから居酒屋とかは面倒くさくて宅(俺ん家)飲みだけどな。あの時はしんどかった。さっさん(担任)と二人で合コン帰りだったみたいだったからなー・・・・・・いつになったら貰われるのか2人の弟分としては心配です。


あ、ちなみに悠ちゃんとさっさんは幼なじみです。確か幼稚園からの付き合いだとか。それで俺も昔から知ってます。


話を戻そう。俺しか脱線してないけど。


「それに、お前に似合いそうだったからな」


「この縛り方が似合うのは巨乳かM男か焼豚くらいだ」


つーかまじで動けない。縛り方が昔よりも上手くなって・・・・・・すげぇ嬉しくない。あ、やべ、そろそろ腕と足が痛くなってきた。後ろ手に縛られると痛いな。これあれだろ。獲物を捕まえた時に木の棒か何かに縛って運搬する時のとかの縛り方だろ。まるで豚みたいな扱いだな。焼豚だけに。Mだけに。俺はMじゃないけどな。多分。少なくとも現実ではそうでは無い。ついでに鶏肉の方が好きだ。すげーどうでもいい。


つーかさっきから一つ気になってることがあるんだが・・・・・・


「なぁおい、そこの生徒会長さん?このロ理事長による善良な生徒への暴力を見て見ぬふりですか?生徒の代表様としてその態度はどうなんでしょうねぇ?」


「・・・・・・(ペラッ)」


紅葉は気にせず無視して本に目を向けている。なんか「おい、誰がロリだ」とか聞こえた気がするけど気にしない。必殺の「え、なんですか?」でやり過ごす。


「・・・・・・おいコラ無視すんな。何知らぬ存ぜぬで本読んでんだ。せめて仕事してろ。」


「・・・・・・チッ、」


え?今舌打ちしたよね?怖ぁ・・・・・・


「・・・・・・今いい所だから黙っててこの精○工場」


「学園でエロ漫画読んでんじゃねえ」


人目もあるのに読み続けるその精神凄ぉ。怖ぁ・・・・・・・待って、もしかして初めての「会話」と呼べるようなやり取りがこれ?新しい感覚に目覚めそうです。お願いだから一生眠ってて下さい。つーか、ここまで男を最低な言い回しに変えられることってできる?ちょっと卵子〜・・・俺もひでぇな。・・・・・・地味に上手いこと言った気がする。


「お前ら、御託はいい。さっさと仕事を始めろ」


「わかりました。わかーりましたよ。やればいいんでしょ、やれば。はいはいやりますよ。やったらいいんでしょ。やりたくないし俺の仕事じゃないけど。」


そうじ は ぶつぶつもんくを いいだしだ!


「五月蝿い黙ってやれ」


しかし ゆうちゃん に こうかはないようだ……


くっ、さすが悠ちゃん。強敵だぜ。


「とりあえずこの紐解いてくんない?」


「自力で解け・・・・・・と、言いたいところだが、そうできないようにやってあるからな・・・・・・しょうがない。ナイフは持ってるか?」


「それならブレザーの右袖に仕込んである。そこになかったらズボンの左ポッケだ」


「さすが奏士だ。用意がいいな」


「縛られるために用意はしてねぇ」


ちなみに、十徳ナイフであろうと、軽犯罪になる場合があるからみんなは辞めようね。みんなが誰かは知らんが。


「・・・・・・奏士、なんでそんなもの持ち歩いてるの?それも仕込みって・・・・・・」


紅葉が一切表情も身体の向きも変えず聞いてくる。いい加減読むのやめろ。ちょっと鼻息荒くしてんじゃねえ。


「いや、それがな。この十徳ナイフと普通の折り畳みナイフって昔からの愛用品なんだが、最近調子が悪くてな。修理屋のババアのところに持っていくつもりだったんだ」


「・・・・・・へー。警察に言う言い訳があって良かったね」


「感想おかしいd」


「よーし切れたぞ。さぁさっさと始めろ」


「最後まで言わせろよ」


紅葉へのツッコミを悠ちゃんがぶった斬る。ほんとにこの人自由だな。そこにシビれないし憧れねぇ・・・・・


「つっても、生徒会の仕事とか何すんだよ。まさかあれか、依頼書の処理とかか?」


「・・・・・生徒会の仕事は主に依頼書・許可証・ 認可証の処理、練習試合の手配などなど多岐にわたる・・・・・」


「マジでやんのか・・・・・・」


ほんとにそんな感じなのか?生徒会の仕事で検索検索ぅ♪・・・・・・あ、ほんとだ。ネットにそう書いてある。我儘で高性能な生徒会でやってることもあながち間違いじゃなかったってことか。兄貴分で兄気分な俺としては実妹ヒロインが推し。ついついお世話したくなっちゃう。俺って実は過保護なのかもしれない。


それにしてもあの子は今も元気にやってるだろうか・・・・・・昔は俺の影に隠れてるような子だったからなぁ・・・・・・


いけないいけない。ついつい自己世界(ザ・マイワールド)に入ってしまうのは悪い癖だ。まぁ、これで迷惑とかかけてないからそこまでではないんだけどさ。学園で人と喋らんし。


・・・・・・自己世界(ザ・マイワールド)ってなんか時停められそうな名前。


「それでは今日の活動を始めろ。奏士、お前の席はこっちだ。」


「へいへいほー。そんで?その書類はどれだ?」


「・・・・・・今日の仕事はこれ。この目安箱の中身を処理する。」


紅葉が机の下から出したのはおよそ500×300はありそうなそこそこ大きめの箱。これが目安箱か・・・・・・でかでかとそう書いてある。主張が強い。あと入口の穴の周りに具の絵を描いたの誰だ。中もギッチリ入ってるし大人・・・・・・というよりヤ○マンだな。同時に何人だこれ。後、絵のせいで白い紙が詰まっているのが「いっぱい出されたね」って感じが凄い。消せ消せそんな落書き。


「・・・・・・ちなみにこの絵を描いたのは私 (ドヤァ)」


「主犯お前かよ。何が(ドヤァ)だ。はよ消さんかい」


「・・・・・・面倒臭いからヤダ」


「絶対このレベルの絵をここに描く方が面倒臭いだろ」


紅葉が胸を張って「ムフー」って言いそうなドヤ顔を見せてくる。平均以上の乳が揺れた気がするが気にしない。


そしてわかる?この具の絵すげぇ精密に描かれててリアルなんだよ。それをここに描く方が時間かかるだろ。俺も趣味でイラストを描くことがあるからわかる。ご丁寧に彩色までしやがって・・・・・・でも、ギャルゲ塗りなのはGood。それにしてもこの描き方と塗り方どっかで見た気がすんだよなぁ・・・・・・


「まぁ、いいや。目安箱(これ)に入ってる用紙に直接書き込めばいいのか?」


「・・・・・・まずは依頼のジャンル別に分けてから。緊急・通常・ゆっくり・恋愛・セクハラに分けて」


「待って、恋愛は分かるけどセクハラも同列なの?」


「この目安箱の大半がセクハラ系だぞ?」


紅葉の代わりに悠ちゃんが答える。マジかよ皆暇すぎんだろ。


「仕分け終わったら緊急依頼から・・・・・・だけど基本は無いから恋愛やセクハラから処理していく」


「嫌な奴は先に消しておくタイプか・・・・・・」


まぁ、俺も他人の色恋とかどうでもいいけどさ。でも、普段イキってるイケメンとかが振られたりする瞬間を見るのは楽しい。・・・・・・そういやうちのクラスにも居たな。そんなやつ。名前知らねぇけど。多分そいつも俺の名前知らない。


「んじゃ、始めますか。」


「・・・・・・ん(コクっ)」


やるとなったら最低水準はやるのが俺。悪足掻きはするが無駄な足掻きはしないのだ。違いとしては感覚の違いか。悪足掻きはどうにもならないが少なくとも何かしら起こせるという意味で。無駄な足掻きは何も出来ない。何も起こらないって意味でやってる。まぁ、どっちも似るどころか本来は同じ意味なんだけどさ。


「えーと、これはセクハラ系の投書か・・・・・・やりたくねぇなこれ」


「初めからセクハラ(そっち)にまっしぐらとは・・・・・・奏士も男だな」


「真面目に仕事してんのに酷い言われようだ・・・・・・」


しかも地味に否定しづれぇのがモヤッとする。俺も男だ。エロいことは好きだ。童貞だけど。


べ、別にいいだろ。俺らみたいな年頃で童貞って割といるもんだろ?もしクラスで俺だけだったら「やはり俺はいついかなる時でも1人になれるのか・・・・・」とか逆に関心しちゃう。ちなみに、前に耳にした話では俺らくらいの歳になると未経験は恥ずかしいものらしい。別にいいだろ。年上の悠ちゃんだってまだ処女なんだぞ。


「三連・・・・・・釘パンチィ!」


「何事っ!?」


何故か悠ちゃんから殴られた。そんなに連発したら腕がやられちゃうよ・・・・・・あと俺の腹もやられちゃう。


「なんか今イラッとした。誰かが私の尊厳を踏んだ気がする」


「気がするで殴らないで・・・・・・」


女の勘怖ぇー。今度から気をつけたいと思うつもりでいる所存ですと言っておこう。つまりこれからはバレないようにやると言うことだ。くどいね!


「というか悠ちゃん・・・・・・さっき言おうと思ってたんだけど、三連から五連飛ばしていきなりの六連は無いでしょ。グ○メ細胞どうなってんの」


「ふっ、私のグ○メ細胞の進化は他人よりも早いのだよ」


「グ○メ細胞の話はいいから口だけじゃなく手も動かして・・・・・・」


「それなんか違くない?」


「・・・・・・じゃあ腰も?」


「誰が3・・・・・・4Pの話をした」


「ほう・・・・・・奏士は多人数派か」


「そういうことじゃねぇよ」


単に一人で相手するのにどれくらいが限度かって話だ。同時だと多分5~6人くらいじゃないの?ちなみに俺が許容できるのは4Pまでだ。・・・・・・勿論二次元の話だぞ?わかってるだろうが。前にAV見てみたけど何も面白くないし興奮もしなかった。あれ見て何がイイの?


さっきから思ってたけどもしかして・・・・・・


「(パンパン…)さっさと腰・・・・・・手を動かせ」


「・・・・・・私は2P派」


あぁうん。やっぱりか。やっぱりこの生徒会本部は思春期の集まりかもしれない。主にエロトークが飛び交ってるところとか。あと今紅葉が自分の痴態をボソッと晒してなかった?気の所為?


悠ちゃんが手を叩いてめいれ・・・・・・・忠告してきたのでやる。もう逃げられない。諦めはやっ!・・・・・・いのか?やはり大魔王悠ちゃんからは逃げられない運命さだめなのか・・・・・・表現が厨二くせぇ。でも、カッチョイイ。


それにしても大魔王悠ちゃんとか多分マスコット的立ち位置になる。


「えーっと・・・・・・P.N.オホーツクババアさんからの投書・・・・・・・P.N.?」


つーかなんでオンドゥル語なんだよ。そしてその中でもマニアックなの選んだな。


「ああ、個人情報漏洩防止のために偽名で投書してもらうことになっている。勿論、本名を書いても結構だが」


「なんかラジオDJみたいだな・・・・・・内容はーー」


『生徒会長の今日の下着の色が知りたいです。上下別の色でも構いません!』


えぇーこんな内容なの?後、上下別ってことを知ってるあたりこいつは非童貞だな。もしくは女兄弟がいる。


それにしても姉妹の事を女兄弟って言うとなんか性転換、もしくは未開発のオカマみてぇ。何それなんかヤダ。


というか俺の初めてがこんなやつに奪われるなんて・・・・・・選んだの俺だけど。


・・・・・・なんか俺がレ○プされたみたいになったな。強姦魔死すべし。純愛最高ー!何を言ってるんだ俺は。間違ったことは言ってない。俺が所持している同人もゲームも純愛若しくは逆レからのイチャラブ物だけだし。


ちなみにジジイの所持しているエロ本は何故かロリ物が多い。そして俺もロリは嫌いじゃない。※但し、二次元に限る。やっぱ血なのかね。何この超要らない情報。


なんて色々前途多難なことから俺の生徒会の仕事は始まったのだったーー


「おい会長サマ。今日の下着の色はなんだ?」


「変態?」


「おい、その目やめろよ・・・・・・興奮しちゃうだろ」


「・・・・・・」


「あ、その目はやめて下さい。俺は蔑みの目は好きだけど睨まれるのはそこそこなんだ」


「理事長、やっぱり、奏士はクビにした方がいいと思う」


「まぁ気にするな。さすがに冗談だろう」


流石に冗談じゃないとは言えねぇな・・・・・・あ、でも二次元と妹?に限るから本当とも言えないかも?


まぁいいや、さっさと終わらせて帰ろう。そう、セキ○イハイムに!


・・・・・・家ってそこだっけ?


「奏士の性癖云々は兎も角、終わったら好きなだけ蔑んであげるから・・・・・・やって」


「たとえ金を貰っても・・・・・・いや待てよ?それだけで金が貰えるならアリだな」


別に蔑まれるのは慣れてるし、それで金が手に入るならいい商売?じゃん。いやまぁ先ずそこに慣れてちゃダメなんだろうけど。でもさ、長年ぼっちやってると自然とそうなるよ?


「お前、とうとう落ちる所まで落ちたな」


「俺なんてまだまだだ。ここの闇はマリアナ海溝よりも深い」


悠ちゃんも蔑んだ目で言ってくるけど、ほんと深すぎる。深すぎてマントル突き抜けて他の星に行っちゃうレベル。それって深い以前の問題じゃね?宇宙空間に深いもクソも無いし。というか深いの意味が違う気がする。


「いやでもさ、例えば悠ちゃんだって蔑んだりちょっと痛めつけるだけで金が貰える仕事があったらやらない?やるよねよしやってみなよ」


「なんなんだよお前。まぁそれで金が入るならやらないでもないな。性分にあってる」


「やっぱあんた教育者よりもすすきの行って働けよ」


「いいから腰・・・・・・手を動かして」


「そこ言い間違えんなよ」


「発情期の童貞は黙って」


「思春期を発情期って言うの辞めろ。その理論だとお前も発情期だ」


俺も人の事言えないけど。


「道理で・・・・・・最近やけに妄想が捗ると思った」


「ほんとに発情すんな」


ツッコムだけでも疲れる・・・・・・そんなに発情すんならローターでも入れとけ。何処ぞのオカ研の魔女も入れてただろ。あ、でもその後リモコン落としてバレてたっけ。

それにしても・・・・・・2人だけの生徒会で机を埋める程の仕事量・・・・・・やっぱ辞めようかな。心折れそう。

サブタイ考えるのサボったとか言うな。前回と続けての話だからいいんだよ。いつもそうだけど。

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