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輪廻のFate Line  作者: 怪人アホ面男
5って割と区切りやすいから便利だよね
49/133

ネタ切れって書こうとしたけど前回そのネタ使ったからできないから別の考えた。『女の重さは親密度と比例する』 かもしれないし、そうじゃないかもしれない。

俺の合図と共に始まった水球勝負……水球? これは水球なのか? とりあえず水に浸かって玉遊びしてるから水球ってことにしておこう。


男チームは禍塚、不知火、莇、神鳴、巌先輩と運動神経抜群の五編成だが、巌先輩は轟先輩一人に止められて動けないから実質四人。対して女チームは、皐月さん、遥さん、ベル、小百合さん、天音先輩の五人編成。 こっちも、天音先輩が居ない同然だから四人。 あの二人こっそりイチャついてるんじゃなかろうか……あ、巌先輩の目線が下に。 押し当てられた乳の感触はどうだ? 人生最後の感覚なんだからじっくり味わえそして死ね。


とりあえずイチャつくカップルはメンコでひっくり返す。 見て見て、お空に大きな影が。 初期メンコでアミュレットごと盤面全破壊しちゃう。 アミュレット:《青春の遊技場プール》ごと。


後で天音先輩にチクってやる。 そして巌先輩は辱めを受けるがいい。 天音先輩のおもちゃにされて震える先輩の顔が目の裏表に浮かぶ……表に浮かんだらキモイな。


男チーム、禍塚と不知火ペアの幼なじみペアと、莇、神鳴の護衛ペアの抜群の連携で上手いこと女チームのゴール前へボールを運んでいる。 やっぱり男と女の基礎身体能力の差は多少の人数差じゃあ埋められんか……女チームでメンズと同じように動けるの皐月さんくらいだし。 あ、意外と小百合さんも動けるみたいだ。


「……なんか今侮辱された気がする」


「奇遇ですわね……私もですわ」


ひえ。 あの二人怖ぁ……別に胸が無いから水の抵抗が少なくて動きやすいとは一言も言ってないのに……確かにベルと遥さんは運動神経抜群とは言えないしサイズがサイズだからその分制限されるだろうけど……だからと言って俺は何も言ってない。 止めろ。 そのボールを俺に向かって投げようとするの止めろ。 審判に意図して危害を加えた選手は退場させるぞ。 スポーツの世界では審判は絶対なのだ。


「ぅおりゃぁぁ!」


「はい男チーム三点目ー」


不知火の投げたボールはキーパーのベルが動き出すよりも早くゴールポストスレスレへ。 流石に残り時間と体力的に勝負あったか……これに紅葉が加わったらどうなるかはわからんが。 紅葉帰って来ないなぁ……流石にホック外しはまずかったかなぁ……でも悪いの紅葉だしなぁ……気にせんとこ。


「ほらそこの先輩二人ー イチャつくならあの世でやってくれませんかねー」


「い、イチャついてなどおらんぞ!」


「そうだよ〜 これでも真面目にやってるんだよー」


天音先輩は「失礼しちゃうな〜プンプン」とか言ってる……が、だったら巌先輩の腰に回した手は何だ? 抱きついてるんだろ? もういい。 そんなにイチャイチャするなら俺は沈黙の教えに従って「音……言葉……消えろ」とシャットダウンするから。


「……ただいま」


紅葉がぺたぺた帰ってきた。 何故か旧スクに着替えて。 何か別の無かったの?


紅葉はそのまま俺の座る椅子まで来て、先程までと同じように前半分を占拠した。 何この子、かまってちゃん? 流石に水着の薄布一枚だと何処に足置いたら正解かわからんから困る。 困っちゃってトマッちゃう。 リコピン多すぎて。


「帰ってくるなり人の前に座んな。 見えん」


ちょうど紅葉の頭で隠れて、首を伸ばすか立つかしないと試合が見えない……わしゃわしゃするぞ貴様。


「……ぷいっ」


紅葉何か不貞腐れている様だ……マジでわからん。 こういう時は下手に手出ししないでこのまま放っておこう。


「はぁぁぁぁぁぁ!」


「ほぎゃぁぁぁぁぁ!?」


「はい顔面セーブ成功ー そろそろ不知火の死体が浮かび上がりそうだから皐月さんはコントロール覚えてー」


水死体処理とかクソめんどくさいじゃん。 臭いとか。


「はぁっ!」


「ふぎゅっ!?」


「莇ー 日頃の恨みかは知らんが主人の顔を狙うなー 狙うなら自然に当たるように投げろー」


「そこじゃないデス!」


ベルが鼻を抑えながらプールの端から文句を言ってくるが、気にしなぁ〜い。 沈黙の教えに従っているから。


「ひゃっ!?」


遥さんの手に渡ったボールを盗ろうとした不知火の手は、プールの底で足を滑らせて体制を崩した遥の手ではなくその隣の豊かな双丘へ。


「おっと、ごめん遥ちゃん!」


「はい不知火有罪ギルティー お前後で断頭台に連行ー」


「なんで!?」


「『美少女へのパイタッチは故意事故問わず死刑』彼女持ちリア充撲滅委員会会則より抜粋 」


「何その委員会!?」


何それって……ただの非モテメンズの集まりだが? 放課後集まって談笑したりフィールドワークしたり研究したり日々活動に勤しんでる委員会だ。 生徒会に書類が来たから俺が通しておいた。こういう委員会は大事。 何故か俺も名誉委員になってた。


「じゃあそれが美少女じゃなくて普通の少女だったら?」


「委員会メンバー全員からのタコ殴り4時間程度で許してやる」


「どっちにしてもアウト!?」


当たり前だ。 女側からならまだ大目に見て「羨ましいぞ死ね」くらいで許すが、男からなら容赦はしない。 それが彼女持ちリア充撲滅委員会、通称『LRE』の方針だ。 入会者募集中。 クリスマスには全国のリア充を呪うサバトを行うぞ。


「はい、女チームボールからさいかーい」


ホイッスルが無いから代わりに指笛を吹いてボールを投げる。 現在点数差は『男6:女2』 残り時間的にも体力的にも女チームの勝利は厳しい。


「さて、と。 泉ちゃんは……うむ、眼福」


滅多に見れない泉ちゃんのスク水姿を焼き付けたから俺は満足満足一本満足。 泉ちゃんの衣装差分もうちょっと欲しいな……私服とか。 あと寝間着とかも欲しい。 人生なんてエロゲーみたいなもんだけど、流石に下着差分と全裸差分は無いだろうなぁ……


そういや最近、二愛の絵をツイッターにあげてないな。 ちょうどいいし今夜スク水二愛の絵を描くか。 18禁にするか全年齢にするか……


「…………っくし!」


よし、くしゃみ出たから全年齢描いてその後で18禁版描くか。 それはそうとティッシュどこ? 答えは更衣室のロッカー内のバッグ内でした。 取りに行くのめんどいし水で洗うか。 ちょっとだけなら審判放棄しても大丈夫だろ。


それにしても風邪引いたか? いや、俺は今までの人生で風邪引いた熱出したウイルスヤバいとかは記憶に無いし……どうせ今回もただのくしゃみだろ。 第一、俺は体操服濡れてないし。 長袖長ズボンだから汗では少し濡れてるけど。


そしてどうにか紅葉を退かせて席を立ち、顔を洗って帰ってくると、やはり紅葉に占拠されていた。 というか俺以上に満喫してる。 本とかタブ持ち込んで漫喫してる。 濡れるぞ。


しょうがないから俺はも助の姿焼きでも観察しよう。 野郎の寝顔とか見たくないが、泉ちゃんと悠ちゃんの和気藹々姉妹タイムを邪魔する訳にはいかない。 それが兄の務め……兄の活動略してアニカツだ。 衣装カードで変身してそう。 俺もアイドルになる気は無いけどあのシステムは一度体験してみたい。


「も助は……うわ」


未だ目覚めぬ眠り髭()を探してプールサイドを歩いていると、も助を発見した。 も助はめちゃくちゃ虫に集られてるけど。 近付かんとこ。 これはモザイク処理モノだな……


も助のアレは見なかったことにして紅葉の占拠した日陰の奪還へ。 膝とか足の上に座っていいから俺に後ろ半分返せ。 俺がも助から貰った場所だぞ。 解釈は人それぞれ。


「…………」


しまった。 俺は他人に物を貸すとかした経験が無いから「返せ」が言えない。 ツッコミだとか話の流れならスムーズに言えるんだが、それ単体だと言えない。 ここでコミュ障発揮するとか状況考えろク奏士。 今『クソ王子』って言ったか? 俺は王子プリンスよりも騎士ナイトよりも王を裏から補助したり操る宰相──を、暗殺した少女の村の隣の山の向こうにある街の外れに住む借家の大家ポジションだろ。 何故か毎回生き残ってるタイプの。 長いし分かり辛いわ。 そして俺は物語に顔も名前も影も登場しないタイプの配置だ。


主人公とか面倒臭いし怪我したくないし一世一代の大恋愛とかしたくないから俺は壁でいい……壁だと破壊されるな。 じゃあ世界を見守る神で。この世界の神は傍観主義者らしいし、サボっても大丈夫だろ。相変わらず自己評価エグぅ……まぁ自己評価は高めがセルフメンタルケア&コントロール略して『セルフメンタルケア&コントロール』の基本だし。 一度『略』の意味を調べた方がいいと思う。


グダグダやってても仕方ない。 俺の数あるモットーの一つ、『悩む時間があるなら決断しろ。悩むなら刹那』の通りに行動しよう。 刹那を時間に表すと0.0173秒くらいらしい。 まるで小学生男児の「俺50m0.1秒で行けるぜ!」の最終形態みたい。


そんな奴に俺はこう言いたい。 「ウザイから全力疾走中にずっこけて膝擦りむいて血が滲んで大勢の前でみっともなく大泣きしろ」って。 内容が陰湿過ぎるしメンタル以外の被害が少ないけど。 あれくらいのガキはメンタルよりも肉体的ダメージの方がデカいから問題Nothing Enemyつって。 誰に通じるんだこのネタ。


「ちょいとお退きよ紅葉さん」


「にゃっ!?」


紅葉の脇に手を入れて持ち上げ、浮いた所で素早く椅子に座って紅葉を下ろす。 何か猫みたいな声出してたけど、紅葉なら素肌に触ってもセフセフ。 俺は素肌もとい素っ裸見られたからセフセフ。


「…………」


俺が戻ってきたことで紅葉は再び不機嫌気味。 何か頭上で蚊柱か何かがグルグルしてる。


「おいなんだその目は。 元は俺(の前にも助)の領地だ。 侵入者(俺を除く)のお前に場所を貸してやってるだけでもありがたいと思え」


さっきからちょくちょく訂正入れんな俺。 も助は職務放棄してるから論外だから良いの。 俺一番働いたから使う権利あるの。 おけけ? ののの? クッソ腹立つ聞き方だな。


「……さっき少し、おっぱい触った」


「…………すまん」


それが本当なら俺が悪い。 原因は紅葉だけど俺にも非がある。 紅葉:俺で過失割合は9:1だな。 悪いと思ってなくて笑える。 だったら笑おうぜ。


「…………」


「…………」


それから無言の空間が続く。 そんなにじっと目を見られると……何か開眼しそう。 無限○読の伏線がここで回収されるのか? あんなの伏線でもなんでもないけど。


うーむ……それにしても、凄く綺麗だなこいつの青い眼──に映る俺の顔が。 嘘です紅葉の眼はちゃんと綺麗だし俺も嫌いじゃない。 ほら、紅葉ってロシアとのハーフ名乗ってる割にロシア感皆無じゃん。 でも容姿だけは外国人じゃん。 掘り深い訳じゃないけど、髪色とか眼の色とか体型とか。 我ら農耕民族と狩猟民族じゃあ身体の作りが違うし。


「おい待て、何故俺のジャージののズボンを脱がそうとする」


「……モデルが無いとイメージが湧きにくい」


そう言って紅葉が見せてきたスケブには、二人きりの学園プールで、男女が会話(身体で)していた。 ヤダもうこの子ったらアホカスバカのクソボケおバカさん。 凄い連続技が出た。 というか「バカ」って二回言った。 大事なことは二回言わないとね。


「お前は何度言ったら公共の場でエロ絵を描くのを辞める」


「……我が衝動収まる事をを知らず」


「ウザすぎるからお前の爪を深爪にしたい」


というか今まで他の奴らにバレなかったのが驚き桃の木サンチュの木だよなぁ……何焼肉美味しく頂こうとしとんねん。 サンチュ木に生えるタイプのやつじゃないし。


「……大丈夫、これはほんの冗談」


「冗談でこれか……」


「冗談冗談マイケル──」


「今時冗談冗談マイケル・ジョーダンは使い古されてるぞ」


「ダリュペッカ」


「ジャクソンまでは予想してたけどまさか似てすらない人名出すとは思わないよね。 つーか誰だそいつ」


「私のオリジナル」


紅葉は「ムフー」と満足気な顔をしてドヤる。 ここでオリキャラ出すのは反則じゃね? ウザイからとりあえずデコピン57発くらいぶち込みたい。 でもマイケル・ダリュペッカはちょっと気に入った。見た目は多分、人間の身体を持つ筋肉。


とりあえずデコピンを1発だけ紅葉に放った。 「あうっ」って声出した。


すると、紅葉は何かを思い出したかのように「プイッ」と俺に背を向けて再び拗ねた。 マジで子どもじゃん。 俺が何をした。 思い当たる節はあるけど原因は百割お前だ。 1000%とか限界突破してなお原因があるってヤバい。


そのまま人の足の間でブスっと絵を描き続ける紅葉を、流石の俺もどうにかしないとヤバいと感じた。 主に原稿的な意味で。


「……なぁ、紅葉さんよ」


「…………」


しかし紅葉は無反応。 ピクっと一瞬だけ反応したが、直ぐにスケブへ戻った。


「お前さん、何をそんなに拗ねてんの?」


さぁ紅葉よ答えたまへ。 だって基本的に他人に何かを聞かない俺がこうして聞いてるのだからな! 人はこの発言を傲慢と呼ぶ。


「……拗ねてない」


「その発言が拗ねてる証拠じゃねぇか」


しかし意固地になった子どもは絶対に口を割らない。 ソースは悠ちゃん。 いい歳した大人が情けなさ過ぎる。


「じゃあこうしよう。 拗ねてる理由を俺に言うなら報酬としてお前の好きな物を作ってやる。 今夜の夕飯でも、明日のおやつでもお望み通り作ってやる。 材料費俺持ちで」


肉を切らせて骨を断つ。 俺の財布にダメージが行くが、それくらいでこれが解決するならマシだ。 ダメージって言っても、軽微だし。 ほんの心臓破裂程度の軽微なダメージだし。 基準おかしい俺は不死身か何かか。 頑丈な身体だとは思ってるけど。 普通、屋根から落ちたら衝撃分散させても骨の一本二本折れるらしいが、俺は無傷だったし。


「…………言わない」


「お前ちょっと『あ、それなら良いかも』思っただろ」


「…………」


しかし紅葉はシラを切る。 ウザイから紅葉の手の指の爪のささくれ引っこ抜きたい。 そんでもって出血して傷口に色々しみろ。 風呂の水とか。


…………やっぱ足の爪で。 手だとペンが持てない可能性が出てくる。 原稿第一安全第一シャバドゥビタッチ。 ちょっと何言ってるか分からない。


「…………」


「…………むぅ」


只只無言で上からじっと視線を送った事が効果抜群だったのか、紅葉は膝を抱えながらボソッと話し始めた。


「……最近、奏士はベルばかり構ってた」


正直そんな感覚は無いし、むしろお前はベル以上、重政クラスで構ってやってると思うが、俺は沈黙を貫く。 だってそれが答えだから。 俺はハ○ター試験落ちたけど。


「……私の事、放ったらかした」


紅葉が膝を抱える手により力を込めて縮こまる。 元々小柄だから、コンパクトになった。 色々押し潰されて形が変わってアレだけど。


「……前は何時も一緒に遊んでくれてたのに」


前ってほんの1、2週間程度だから最近だし、俺は粗無理矢理付き合わされてるだけだ。


と言っても、意味は無い事を俺は知ってる。 僕知ってる。 私知ってる。 妾知ってるでござんす。 己知ってる。 儂知ってる。 我既知。 あたちちってりゅ。 麿知ってるでおじゃる。 えーとえーと……あ、朕知ってる。 あれ、元の話なんだっけ……思い出した。 じゃあちょい巻き戻しとカットで。 脳内俺95番編集ヨロピ。


(巻き戻し中…………)


と言っても、意味は無い事を俺は知っている。 こういうのは『客観的』じゃなく『主観的』、要は『本人がどう思ったか』が問題だ。 例として、俺が「一時間『も』遊んであげた」と思っていても、紅葉からすれば「一時間『しか』遊んでもらってない」って事だ。 もっと簡単に言うと、クソめんどくさい。


何より、紅葉の言う『構って貰えなくて寂しい』って感覚は俺には分からん。 常に独りだから何をするのも独りって感覚が染み付いてるし、重政が俺を拒否しても『まぁ重政には重政のやる事があるし、考えても仕方ないから別のことやろ』ってなるから。 俺も重政も気紛れ行動だからそこら辺似てる。 重政から来たら構ってやるけど、俺も重政も単独が好きだから滅多にない。


でも、紅葉は俺みたいな異常とは違って普通に寂しがる。 普段がアレだから忘れがちだけど、紅葉はいたって普通の一人の少女だ。


……だよね? 普通かどうか俺は確信を持てないけど。 だいぶ頭キマってるし。 そんなことよりもだ。


俺がこの1ヶ月近く観察して思った事だが、紅葉はとても幼い。 凄く単純な所、すぐバレる嘘を連発する所、今みたいに構ってくれないと拗ねる所、そして何よりとりあえず菓子を与えれば機嫌良くなる所。 良く言えば『素直』、悪く言えば『幼稚』だ。 俺には無いモノだ。 俺の素直さとかは一体どこに置いてきたんだ? 母親の子宮か産道ら辺に落としたな。 それなら笑って流せるんだけどな。


流石に最初餌を与えて後放置は不味かったと俺っち反省しまちゅ。 紅葉ペットの犬猫ハムチューじゃなくて人間だけど。 ハムスターの事ハムチューって言うのなんかいいな。


……待て、流れで反省しそうになったけど、そもそも俺にそんな義務は無い。 紅葉の親から頼まれた訳でも、俺自ら進んで紅葉を我が家へ迎えた訳でも無い。


これはアレだな。『夏休み学校から子供が持って帰ってきた朝顔の世話を押し付けられて、そんでもって枯らしちゃったらその子供本人に怒られた』って奴と似てるな。 俺はそんな経験無いけど。 しっかりと朝顔育てた。 俺のも、悠ちゃんのも。 俺の人生大概悠ちゃんに引っ掻き回されてるの腹立つ。


さて、俺の観察と予測と想像の収束結果を視覚に反映する覚醒絶技エンハンス・アーツ素晴ラシキ世界カレイドスコープ』によると、紅葉の頭上の犬耳はぺたっと折れて、尻尾も力なく垂れている。


うーん俺の想像力キモイな。 これは誰にも言えん。 というか紅葉って猫みたいに気紛れかと思ったら、子犬だったか。 デカい子犬だなぁ……ベルが大型犬だから、泉ちゃんは……兎か? 泉ちゃんみたいなの見た目性格口調は、二次元だと欲求強めだし。 三次元を二次元で語るなって話だけどさ。 でも泉ちゃんのバニーガール姿は見てみたい。 着ぐるみパジャマでも可。


紅葉のクソめんどくさい性格とこの状況を解決もとい解消するには有効且つ簡単な手がある。 俺が折れる事だ。 この世の大体の事は男が折れれば解決するってじいちゃん言ってたもん。 爺ちゃんは車に轢かれそうになった婆ちゃん助けて右腕右脚骨折したらしいけど。 惚れた女助けるために骨折ったのはカッコイイと思うけど、男が折れるってそういう意味じゃないと思うぞじっ様。 婆ちゃんもよくアレと結婚したなぁ……


「……来週の土曜日、空いてるか?」


「……? 予定は無い」


よし、第一段階クリアだ。 後はゲームと同じように行けばいい。


「俺も予定無いから……遊ぶか?」


「……ん」


紅葉はその一言しか言わなかった。 が、俺の 『素晴ラシキ世界カレイドスコープ』によると、紅葉の機嫌は良くなってきた。 後は俺の財布次第。 奢りはしないけど多めに持って行こう。


「……約束するから、指切り」


紅葉が振り向いて右手の小指を差し出してきた。 小指ちっちゃい。 そもそもの手が小さい。


「ほい、指切り」


「……指切り拳万嘘ついたら魚虎ハリセンボンのーます」


「流石に魚は丸呑み出来ん」


「指切った」とこれで紅葉との契約は終了した。 ハリセンボン飲む時はせめて唐揚げか刺身に調理してからにしろ。 後ビールと梅塩胡瓜もあると助かる。 確実に一杯やる気なの笑う。


仲直り(?)をした紅葉はそのまま何時もの様にペンを握ってスケブへ向かう。 俺は審判をしながら泉ちゃんをバレないようにガン見しながら脳内で考え事。


『これにて作戦終了だ』


『やっぱり思考回路が幼いとある程度誘導するのは容易だな』


『それにしても財布は大丈夫か? 今月だいぶ出費がヤバいだろ』


『財務部からはまだ範囲内と連絡が来たぞ』


『なら安心だな』


『という訳で引き続き頼むぞ本体俺』


「……ふぅ」


意識を戻して一息を吐く。 今回の会議は俺の集まりが悪かったな。


「奏士」


考え事してると紅葉が視線はそのまま背中を預けて寄りかかってきた。 重──くはないけど動けなくなるから起きて。


「何だ?」


「今夜は、ハンバーグ」


「……仰せのままに」


おっといけね。 つい紅葉の頭に手を伸ばして撫でてた。 髪サラサラで身長的にも撫で心地が……紅葉抵抗とかしてこないしこのまま撫でさせてもらおう。 俺の財布にダメージ入るんだしそれくらいの報酬は許される。 許されるよな? 許されない気がしてきた。 でも止めない。


正直、紅葉という人間はこの俺ですらよく分からん。 行動と発言に前置きは無いし、常にボーッとしてるかと思ったら無駄に俊敏だったり。 さっきみたいに透けブラ見られた時は恥ずかしがった癖に、こうして俺に寄りかかってくっつくのになんの躊躇いも無かったり。 俺の美しき裸体()を見ても動じなかったな。


多分、紅葉は俺を『男』として見られていても、『異性』とは見られてないんだろう。 それは俺も同じなんだけどさ。 俺も『女の子』としては扱うけど、『異性』としては扱わないし。 俺は『女=XX染色体で、基本男より筋力体力で劣る生物』って見てる。 恋愛対象とは見ていない。 それは紅葉に限らず全員に当てはまる。


紅葉の前でリズムが狂うのも、仮面がズレそうになるのもそういった事が関係しているのか。 検証の余地がある。


「もにゅ……」


しかし、今はそんなこと置いといてこの撫で心地を堪能しよう。 じゃーん。 何時ものツーサイドアップ紅葉じゃなくて、ちょっと髪型変えてツインテール紅葉にしてみましたーパチパチパチ。 ゴムは無いから紅葉のリボンを使用しております。 我ながら凄い腕前だ……


というか紅葉徐々に重くなってるけどどうした。 急に太ったか?


「……すやぁ」


「……」


紅葉はすやすや寝ていた。 脱力して重くなったってことか。 なるほどなるほどちょっと起きなさい。


「……む〜」


しかし紅葉は目覚めません。 ちょっと婆さん、孫娘とか読んでこい。 カブかこいつは。


とりあえず眠ってしまった紅葉は完全日陰確定の椅子後方へ移動させて、俺は紅葉と入れ替わるように前方へ。 スケブとかはテーブルに置いとけばいいだろ。 未だにジャージの上は紅葉が羽織ってるけど暑くないのか? 脱がした方が……止めとこ。 こういう時って服に手をかけた時とかに目覚めてぶっ飛ばされるまでがテンプレだから。 紅葉の馬鹿力でぶっ飛ばされたら無傷じゃ済まなそうだし。


そういやと思い出してプールの方を見る。 なんちゃって水球勝負も終わりが近付いてきた様子。


「青葉君!」


「お任せを! お死になさいお嬢様ぁぁぁぁ!」


「お死になさい!? 来るならこいデスアオバァァ──やっぱ無理ーっ!」


神鳴からの莇へのロングパス、そして莇とベルの主従対決は、ベルの敵前逃亡で莇の勝ちで決まり、そしてそのゴールと同時にタイムアップで試合終了となった。


「はい、33-4で男チームの勝利ー」


点数差に意図を感じるけど気にしない方針で行く。 気にしたら負けだ。


「おっしゃぁ!」


あそこで一人ガッツポーズで大喜びしている不知火はメガネが無いから誰だか分かりにくいって事は置いといて、そんなに嬉しいのか。 粗勝ち確の勝負が。 俺なら嬉しい。


「次やるなら審判は他の奴に頼めよー」


そう言って俺は、持ってきた本(水対策済み)を開いて右手にはいつも通りパズルを用意。 これもだいぶボロボロになってきたな……


炎天下の中、蝉の鳴き声と少年少女の笑い声、それと紅葉の寝息をBGM代わりに読書をする。 あれ、俺もしかしてすげぇ贅沢してない? 特に蝉の部分。 クソ庶民的。


「……くー」


紅葉を起こさないように静かに、俺は読書をしながらパズルを解いて時々飛んでくるボールを弾く作業を開始した。

はーいなんかこの話を書いた記憶が無い作者です。 記憶喪失ではありません。 ただの記憶力皆無です。


そんなことより、ちょっとした訂正を。


以前主人公・奏士の持つパズルを『ルービックキューブ』と称しましたが、実は商標登録されたものです。 今までは「出すだけなら問題無いからこのままで良いかー」と思ってやっていましたが、そこはリスクマネジメント略してリントができる作者、何かあってからでは面倒なので今のうちに変えておきます。 なので今後は『パズル』もしくは『六面パズル』と呼びます。 面倒なので。 対処も、入力も。


それはそうとお金がありません誰かください。 貸してほしいんじゃありません。 ください。『lend』じゃありません。『please』です。 このままだと……来月発売の某怪盗のゲームが買えない可能性がアマリリス。


虚偽欺瞞空言は捨てるのでさて置き、最近泉との絡みが無いと気付いた素麺な作者はこれをどうにかしようととりあえず饂飩を茹でました。 美味しかったです鶏汁饂飩。『聡明』の間違いです。


本当にどうしようか迷いますが、とりあえず後のことは後日の自分に任せて私は積みゲーを消化する方を選びます。 まだ透明になり足りないので。 それでは。

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