男はバカやってなんぼ
『休む日』と書いて休日である。つまり、休日は休む日なのである。唐突な小泉構文はさておき、休む日なのに休めない俺は休日が無いのである。年中無休でむきゅ〜……くだんね。
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クソみたいな前置きだが、俺は土日だろうとやることに変わりはない。道場家事趣味掃除暇潰し……暇など無いのである。もう一度言おう。『暇』など無い。暇潰しも言わば休憩時間……心の休息だ。
今日も朝早く起き、洗濯機を回して道場で鉢合わせた莇と鍛錬、シャワーで汗を軽く流して朝飯作り。食後は普段なら漫画描いたりイラスト描いたりゲームしたり重政モフったり。
んで、今日は珍しく暇な訳ですよ。なんというか、気分じゃない。気が乗らないからやらない。だって仕事とは違って、俺はあくまで『趣味』として漫画描いたり絵を描いたりしてる訳で、それに金を払ってくれる奴が居るってだけ。意欲が無いから今日はやーめたということなんですよね。
さてはて……何をしようか。いつもなら積みゲーやったりプラモ作ったり出かけて遊んだり何かしら一人で満喫していたが……それすらも面倒臭い。というかプラモ在庫ねぇな。後で買ってくるか。
\よいしょぉ〜! よいしょぉ〜!/
と、スマホから着信音が鳴る。この四股踏みは……誰?
画面を見てみると、そこには『親友枠』の文字が。なるほど不知火か。そういやこの前交換させられたっけ……
タイミング的に面倒臭い予感この上なしだが、知り合いなら出よう。速切するかは別として。
「俺だ」
『あ、柳か? 俺俺』
「オレオレ詐欺は間に合ってます」
『あーちょっと待って冗談だから』
「……ちっ、何の用だ。用件だけ言えそして黙れ」
『なんだよつれねぇな……そんでさ。今恭平と街にいんだけど、お前も来ねぇ? 莇も一緒にさ』
「は? なんで俺らだ。お前のことだから友達なんぞ山ほど居るだろうに」
「いや〜それがさ……ちとお前らも関係ある内容だから」
内容とな。金なら貸さねぇぞ。
と、真っ先に金の問題を疑うあたりさす俺と言わざるを得ない。それバカにされてるだけだよなぁ……
まあいい、暇つぶし程度にはなるだろう。莇も今日は非番で、ベルの護衛は別の人に任せていると言っていたし、誘ってみるか。
「了解した。莇も誘ってみるから、ちょっと待ってろ。どこ集合だ?」
「お、マジで? じゃあ──水戸駅の水戸黄門と納豆オブジェまで来てくれるか?」
「水戸黄門は北口で、藁納豆は南口だ」
『あれ、そうだったっけ? じゃあとりあえず映画館ある方で』
「了解」
『んじゃな〜』
そう言って通話が終わる。さて、莇を連行するか。
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「おっ! こっちこっち〜!」
莇を連れて電車に乗り、無事に水戸駅へ。隣駅ながら広い……しょっちゅう来るけど。映画とか本屋とか。メロブとメイトがここにしかないから。
「悪いな、少し遅れた」
「大丈夫大丈夫、俺らも時間潰してて遅れたし」
不知火は、ケラケラと笑って流す。相手に不快感や詫びさせないその技術、見事なり。俺は誰だよ何キャラだよ。
「やぁ、久しぶりだね柳君」
隣にいた禍塚も気軽に声をかけてくる。うわぁ……休みの日に二人も知らない人と話しちゃったよ……親から『知らない人と話しちゃいけません』とか言われてねぇけど初めての事だから緊張する……しかし、俺にしては良いスタートだ。イースター島だ。モアイ建設待ったナシ。そのまま滅亡のカウントダウンへ爆走兄弟……ミニ四駆とか遊んだことねぇや。
「急に悪いな。都合は大丈夫か?」
「安心しろ、大丈夫じゃないならここに居ねぇ」
「そりゃそうだ」とケラケラ笑う不知火。こいついつも楽しそうだな……よし、漫画の神様の作品に与って、こいつを『ゲラ』と名付けよう。やっぱ辞めとこ。
それにしても……クラスメイトの私服をこう、間近で見るのは初めてかもしれん。何度か街ですれ違うことはあったが、相手は気付いてないし俺は無視したしで面識は無い。こうやって遊びに行くこと自体初めてで、何をしたらいいのかわかんない。ミスターティーチャー教えて。
「それで、どう言った目的で集まったのですか?」
黙って着いてきて、何も言わず立っていた莇が口を開いた。一応、簡単な説明はしておいたが、俺も知らない。
「あ、そうそうそれだよ。実はさ〜」
不知火は、そう言いながらチョイチョイと手招きして耳を貸すようにジェスチャーで指示してくる。何? 俺の耳に息吹きかけるなら息を吹き返さない身体にするぞ。
「……特に無い!」
「耳元でうるせぇし何胸張ってドヤってんだ僧帽筋むしり取るぞ」
「何その脅迫」
不知火からのツッコミは全スルーして、念の為禍塚に視線を向ける。お前なら不知火よかましな返事があるはずだ。
「実はね……休日だからと皐月達を誘って遊びに行こうとしたら、『今日は遥達と遊ぶから無理。代わりに、今度二人で遊びに行こ』って返事が来てね」
さりげなくデートに誘う皐月さんの手腕は流石だと思う。だがしかし、休日に、女と、気軽に、遊びに行こうとした禍塚は滅ぼしてもいいよな? 絶滅させてもいいよな? よし、殺ろう。
「不知火、禍塚の両腕を固定しろ。莇は両足、俺は直接本体を叩く」
「あ、そういや俺も遥を誘ったら断られたんだっけか」
「ブルータス!」
不知火……そういや貴様もリア充の一員だったな。まさか貴様まで……ユリウス・カエサルは置いておき、二人同時は面倒だな。諦めよう。ふん、命拾いしたな。
「……まぁいい。で、要するにあれか? 『とりあえず人数が足りないから適当に誘ってみるか』的な」
ここでの『適当』は、誤用の意味での適当。間違えるな。
「そうそう。そんで、柳とは遊んだことなかったなってことで、遊びに行こうぜ! たまには男同士で和気藹々とさ」
まぁ、確かに遊んだことは無いし、駅周辺なら金さえありゃ遊び場に困らねぇけど……見切り発車にも程がある。コンボデッキ回してて、コンボパーツが揃わなかった時の俺並に見切り発車。
「奏士殿、ここまで来たなら折角ですし、遊んでいきましょう。私も非番でやることないですし」
「いや、俺も別に良いけどよ……」
「じゃあ決まりな! 早速ゲーセン行こうぜ!」
うわぁ……話がどんどん進んでく。これが遊び慣れしてる奴の力か……まるで一人で遊びに来たみたいに悩まねぇ。
「ゲーセンってどこのだ? ここら辺結構あるぞ」
駅に一つ、バスで少しした所に4、5個あったはずだ。俺はピンクパンサーが好き。だってオ○カが稼働してるから。もう家の近所には無いからなぁ……虫の息。
「普通にコムボでいいんじゃね?」
不知火はそう言いながら親指で後ろのCOMBOXを指さす。確かに、あそこならクレーンからメダルに音ゲーその他まで揃ってる。俺もよく行く。
「じゃ、そうすっか。二人はそれでいいか?」
「ああ、それで良いよ」
「私はこうして私的に遊びに行くこと自体初めてなのでどこでも」
俺と不知火だけで話が進んでしまったが、念の為に残った二人にも聞いておく。なーるほど徐々にわかってきたぞ。不知火が計画・進行で、禍塚がまとめ・調整みたいな感じか……不知火の親友レベルの上昇が止まらねぇ。
「じゃ、早速行くぜー!」
「「おー!」」
不知火の掛け声と共に、三人が拳を上げる。え、これ俺もやんの? 注目されるから嫌なんだけど。
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「着いたぜー!」
入店と同時に不知火がはしゃぎだす。着いたも何も、歩いて1、2分だろ……
「とりあえず何からやるよ?」
「俺に聞くな。こちとら今まで誰かと遊びに行ったことねぇんだから」
三位一体過去未来現在の友人数ゼロ、常に単独行動の俺が誰かと遊びに行く事自体異常だ。前は『生徒会役員同士の親睦・新役員の歓迎会』という名目と、仕事として割り振っていたが、こうして休日に、同じクラスの男同士で遊びに行く、それも大勢(二人以上は大勢カウント) で行くとか考えられん。
流石の俺も、趣味柄、ここで何をすればいいのかは知ってる。それを実行できるかどうかはさておき。相手に気を使って俺は常時賛成ジョージ3世つってね。b○keteのネタだけど、伝わらんだろうな。
「とりあえず喉を潤すことを推奨する」
だからとりあえず無難に。大勢でゲーセン行ったら、とりあえず自販機でジュースを買って飲んでから遊ぶらしい。前に読んだ本に書いてあったから、俺はとりあえずそれを鵜呑みにして提案した。ネットリテラシー? そんなもん、今だけは初体験という言い訳に包んで捨てる。
「うーん……ただ買うのもつまんねぇし、ここはゲームで勝負といこうぜ。折角ゲーセンに居るんだし」
「勝負? 何する気だ」
不知火の提案は、全力で警戒しなければならない。だって何しでかすかわかんねぇもん。
「そうだな……あ! アレなんてどうだ?」
不知火が指さす方を見ると、そこにはエアホッケーの筐体が。なるほど、先に相手を倒す(物理的)のが勝利条件ということか。
「アレで勝負して、負けたヤツがジュース奢りってルールでやろうぜ」
「別に良いけどよ。あれだと三回必要じゃね?」
「えチームじゃねぇの?」
「えアレってタイマンでやるもんじゃねぇの?」
俺と不知火は、お互い同時に黙って、見つめあって、首を傾げる。前にもあったなこの展開……
「ほら、奏士殿は友達が人外ですから……」
「それは……」
後ろで莇と禍塚がヒソヒソやってる。俺はあえて無視した。
「よし、チーム分けをしよう。俺と不知火、莇と禍塚だ。なお、この試合では相手に当てた場合も得点とする」
よーしよしよし、これで口実ができたから無理なく盤外勝負ができる。言語が理解できない。
筐体に200円を投入して、パックとスマッシャーを持って準備は完了。後は救急車の手配だけだな。
「よし柳! あいつらを返り血で染めてやろうぜ!」
「それだと俺たち負けてるけどな」
命を賭けた(文字取り)試合開始!
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結果、俺たちの負け。負け負けの負けだった。いや、あれだけやっといて負けました。僅差で。
最初は普通のエアホッケーだったんだよ。途中から徐々におかしくなって、最後の方とか台からパックがはみ出して、そんで俺達もそれを追って、様々な角度から打ち込むからパックの軌道がとてつもないカーブだったり定規で線を引いたような一線だったり……最終的に卓球のカットマン対カットマンみてぇになってたからねアレ。お店の方と他の客にはご迷惑をお掛けしました……許してちょんまげ。言語力を序盤で使い切っちゃった。
それと、不知火が予想以上に動けることがわかった。道場で鍛錬を続け、その他動き回ってる俺、護衛として訓練を受けてきた莇、バスケ部エースの禍塚は言うまでもなかったが、特に名前を聞かない一般生徒の不知火も、俺達と同じレベルの動きをしていた。メガネで運動できて親友枠……つまりこいつ頭も良いな?
しかし、動けても負けは負け。俺と不知火は、ゲーセンの外の自販機に飲み物を買いに行くことになった。どうしよう、負けて悔しいとかはないんだけど、とりあえず禍塚の飲み物は下水でいいかな。莇には王水でもあげよう。
……いや、試合風景は流さないぞ? あんなもん脳内で解説するのめんどくさいし。解説すんの俺じゃなくて脳内の俺だけど。そしてこれを誰に言ってるのか分からない教えて俺。
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「いやー、最後悔しかったなー!」
負けても嬉しそう……いや、楽しそうな不知火と並んで、俺はボタンをポチリ。下水と王水は悔しいことに入手できなかった。王水を入れるガラス製の容器を持ってきてなかったから貰えなかった……王水を持っていた、怪しい白衣の老人は何者だったのだろうか。面倒くさそうだから関わらんとこ。
とりあえず、この空気に長時間触れさせたほんのりアーモンド臭のする粉末を投入しよう。冗談だ。これはラムネを砕いたやつで、青酸カリでは無い。
ちなみに、青酸カリが有毒なのではなく、青酸カリが分解されて発生する青酸ガスが有毒なのだ。出会う機会は少ないだろうけど、気をつけよう。
「……そうなんだな」
不知火の問に、俺は曖昧な返事をする。俺は、なぁ……なんというか、勝負事に勝っても負けても特になんもないというか……勝って嬉しい負けて悔しいと感じないというか、そういうのが湧くことが殆ど無いというか……要するに冷めてるんだろうなぁ。
前にも言ったが、自分でも自覚している。俺は一定以上の熱じゃないと全く熱せられないし、物凄く冷めやすい。自分から好きになったもの、自分の意思でやろうと思ったものはそうでも無いんだが……こう、勝敗に関してはそういうのが、ないんだよなあ……いや、厨二病だとかお薬増やす必要とかそういうのじゃなくて。
さて……この場の空気を壊さないために俺はどうすればよかったのだろうか。俺は嘘が得意だ。平気な顔で人を騙すなんて造作もない。自分に正直他人に不直、嘘だらけの人生だが、そんな俺でも場を壊すようなことはしたくない。だってその後が面倒臭いから。
だからいつも曖昧で、受け取り次第で変わる反応をしている。壊すことも無く、盛り上げるようなことも無く、進まず後退せず、常にそこに立ち続ける。その姿は弁慶の如し。いや、弁慶に失礼だな。あんな胸を張れる弁慶立ちはしてない。俺は立つことすらめんどくさくなってきたその場でゴロゴロ寝転んでる。あらヤダ奏士くんったらとっても素敵──に逝去くださいな! でも俺の使用クラスヴァンパイアじゃなくてビショップなんだよなぁ……完全ネタデッカーの奏士くんは、まともなでっきをつくらないんだよ。これこそ本当に逝去してくださいな。
今度AFネメとか言うガチデッキ組んでみようかな。やっぱやめとこ手札管理面倒臭い。あれ、これ何の話だっけ? あ、そうだそうだ思い出した。邪教デッキのフィニッシャーはどっちかって話だったな。違うなうん。というか最近同じことばかり考えてんな俺。
そんなこんなで人数分の飲み物を買い、次の対戦へ。次は動きたくない。
「次どうするよ」
「さっきは4人でやったし……次は二人で対戦形式にしね? 丁度これなら三回できるし、いちばん美味いやつが決まるだろ」
不知火が指さす筐体は、ドラム式洗濯機を彷彿とさせる2台で1台のタッチ型音楽ゲーム、ma〇maiだった。なるほど、これなら3曲可能だから、二人ずつで二曲、お互いに勝った二人で1曲の計三回だからぴったし終わることが出来る。
「じゃ、とりあえず分けるか。全員ちゃんとキャッチしろよ? ほっ」
財布からコインを二種類二枚ずつ取り出して、二枚ずつ同時に左右の親指で上に弾く。すると、頭上でぶつかり弾き、1枚ずつそれぞれの手元へ落ちる。
「すっげぇ!? 何今の地味に凄い光景」
不知火が手元の硬貨を見ながら驚く。莇と禍塚も、不知火程ではないが驚いているようだ。え、これそんなに凄ぇ事じゃねぇぞ。
「別に大したことは無い。暇だから練習してた過去があるだけだ」
「貴方『忙しい忙しい』言ってる割に暇じゃないですか」
俺が胸張って言うと、莇が横から鋭いことを言ってくる。いや、暇じゃねぇぞ? ちゃんと心の休息の時間でやってるから忙しいことに変わりはない。休憩とも言うが。
「というか、これ何処の国の硬貨だい? 見たこと無いんだが……」
禍塚が、コインを摘んで覗くように見ながら聞いてくる。あれ、お前見た事ねぇの? 確か結構な大病院の院長の息子とかいうボンボンとか言ってたし、見た事あると思ったんだが……まあいいや。
「これは……あれ、これどこのだったっけか……つーかなんで財布に入ってたんだ?」
どーしよ、俺も思い出せねぇ。ほんとになんで財布に入ってたのか謎過ぎでそっちも気になる。あ、思い出した。確か、ウクライナのコピーカって名前の硬貨だ。なんで入ってたマジで。
海外の金ってことは、じいちゃま繋がりで貰ったんだろうけど……あの人繋がり多いからなぁ……何度かおジジ関連のパーティに連れて行って貰ったけど、参加者が多国籍過ぎて若干引いたのを覚えてる。どこで作った縁だよ。
ま、入ってたなら使おう。使える物は使う、それが俺。
「とりあえずこれで決まったな。第一試合は禍塚VS不知火、第二試合は俺VS莇、第三試合は勝者VS勝者ってことで。金はどうするよ」
「じゃ、さっきは払ってくれたから、今回は僕と若葉が払うよ」
それだけを言って、筐体に金を入れてカードをタッチする禍塚。普通ならちょいモメするような事を、サラッとこなす禍塚……やっぱりすげぇなこいつ。何、良い奴なの? だから2-Aに所属してるのに誰一人としてこいつに危害を加えないの? なんだよじゃあ俺もそのポジにとはならねぇけど、今度からこいつの評価を改めよう。
俺は嘘つきだからか、それともガキの頃が関係してるのか、性格が問題なのか、もしくはそれら全てか知らんが、見た事象聞いた音を嘘か誠か見抜くことが出来る。成功率は直接確かめたことは無いので知らんけど、それなりに高い。で、さっき禍塚を観察してみたが、さっきの行動と発言に何も裏は無かった。つまり、あいつは当たり前のようにやったということ。ヤダ、そのイケメンっぷりに思わず惚れちゃいそうにはならない。
いや、うん……俺から見ても良い奴だとは思うよ? 俺は人の良い面を信じねぇし、何やっても裏を探ろうとするけど、こいつの行動にはそれが要らないと思う。やっぱり禍塚恭平という男は、ナチュラルボーンモテ男なのかねぇ……その裏を感じさせない技術は流石と言わざるを得ない。
さて、俺がそんなクソどうでもいいと言われそうな内容を長々とモノローグみてぇに喋ってる間に、第一試合の準備が終わったらしい。筐体の前に立った二人は、逆倒立しながら手首を動かしたり、ミニ紐なし逆バンジーをしている。遠回し極まりない。
ふと気付く。禍塚が、手に薄地の手袋をしている事に。やっべガチ勢だ。不知火と禍塚は、よくゲーセンとかに遊びに行ってるらしく、禍塚はまず間違いなく上手い。不知火がどうかは知らんが、禍塚のようなタイプのオタはゲーセンのゲームが上手い傾向にある。つまり、俺の相手は禍塚ということか。莇? いや、流石に何年も通って遊んでる俺が、完全初心者おっと失礼、全くの初心者だったな。全くの初心者莇に負けるわけが無い。
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さて、試合はどうなのでしょうか。選曲はまさかのタ○モトピアノ! 他にあっただろう曲を素通りして迷わずタ○モトピアノです! どういった思惑があるのでしょうか。実況は私、柳奏士、解説は、本体の柳奏士が暇潰しにと脳内で己を女体化するというこの上ない程にキモイ事をした結果生まれた、柳奏士女バージョン、柳奏恋でお送りします。奏恋さん、よろしくお願いします。
……あれ、奏恋さん? おおっとどうやらバックレた様です。ですが御安心を、私の出番もここまでですので。それでは、意識を本体へお返しします。
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…………はっ!? 今なんか変な光景を見てた気がする。あれ、どうなった俺? なんか俺と俺にそっくりな女が登場した夢を見てたような……まぁいいや。 ところで話は変わるが、『ナルシスト』という言葉は、ナルキッソスという美少年が水面に映った自分に惚れたことから来てるが、自分が性転換した姿に惚れたらそれはなんと呼ぶのだろうか。
自分ではあるが、正確には自分ではない。 そもそも『自分自身が大好き』の場合、性転換した場合は人にもよるが自分の理想の姿が異性となって現れる訳で、そうなると恋と呼べる。しかしそれは自分であって、ナルキッソスと同じなのだからナルシストとも呼べる。うーむ……とりあえずそれが異性なら染色体が違う訳で、それが同一人物かと聞かれると外見が変わっただけで中身は同じなのだし……しかし、肉体はあくまで魂の容器と称されることもあるから、中身そのものを重視する場合も……ダメだ混乱してきた。とりあえず俺は見た目も中身の重視するタイプだからそれが異性なら恋と呼ぼう。F.T.O 暇潰し終わり。同じこと二回言ったぞ今。
さて、そんなこんなで禍塚達の試合も終わり、ついでに俺らの試合も終わって決勝戦。禍塚VS俺、これの勝者がどうなるとかは無い。だってただ遊んでるだけだもん。
選曲は俺ららしく、黒猫となった主人公と冥界の皇女様たちとの恋愛ゲームのアニメ版テーマソング、お互いに装備はバッチリ。手袋を装着し、身体も適度に解す。俺も首を二回鳴らす。
隣の禍塚を見る。目が合った。
「君には、負けないよ」
俺は「そうかよ」とだけ返事して、画面を見る。いよいよ対戦が開始する。男たちのなんてことない戦いの火蓋が切って落とされた──
一月最後の投稿……そしてなんと、なんと、ななななんと!!
南東
はい、ゲロみたいな前置きから失礼、作者です。最近指が動きません。そろそろ部屋に暖房を設置しようか迷います。それはそうとガーターベルトが食いこんだ太ももってすごくエロいですよね()
というわけで書きました。頑張って週一で書きました。ギリギリです。今思うと、前のトイチ投稿でピッタリ一話だったのかもしれません。トイチの意味が違うって? 野暮なことは言うんじゃないよお客さん。
というわけで来月の2月からはトイチに戻します。2月は30日まで無いので、三本目は2月28日に投稿します。閏年は29日
前回のお話投稿後、『なんで禍塚恭平は2-A在籍なのにボコられないんですか?』という質問が来ました。なので、元々今回のお話で説明する予定だったので、その答えを入れときました。作者DMとか殆ど送った事ないですし、そもそも自分から送った事をなんて数える程しか無いです。そして長続きしたのが最初のフォロワーさんだけです。送ってくれて構わないのですが、返信はガタガタになることをご了承ください。ご了承頂けない方はご了承してください。
それと、今更ですが、ベルフローラ転校回でパンチラがあったにも関わらず、そのすぐあとにノーパン発言をした件について。あれわざとです。後々やる予定だった話の伏線というかネタ設置というか、バフアミュレットというか……とりあえず、間違いじゃないんで、そこら辺批判とかされても困ります。いつかやる予定の話で使います。伏線と呼べるかどうかはさておき、使う予定です。
それでは、2月10日にまた。 節分特別編は、まだキャラが出揃って無いですし、話も序盤ですし、まだ5~6月の出来事なので書きません。話がそのくらいまで言ったら書きます。無論、本編として。ではでは




