文学少女流歩き読書術入門書 改訂版
送ったものの選ばれなかった作品です。
現代を生きるみなさんは、座像の二宮金次郎が増えている現状をどうお考えか。『勤労少年は時代にそぐわない』『歩きスマホを助長する』そのような理由で理不尽にも様々な場所から消えている立像版二宮金次郎。私はこの現状に嘆いている。二宮金次郎こそ、今の時代に必要な思想家であり、故に、明治天皇にも認められた偉人だからだ。確かにその立ち姿は、歩きスマホを連想させるのだが、歩きスマホとは決定的に違う点がある。それはスマホが、人間の感覚器官を麻痺させる電磁波を発している点である。その電磁波こそが、スマホ関連の事故が増えている原因であり、決してよそ見云々が原因ではない。その証拠に二宮金次郎がよそ見していて馬に蹴られたりした逸話を、私は一切聞いた事がない。ようは人間が、潜在的感覚器官を全解放させる手段さえ知れば、事故など起こりえないのだ。無論、スマホを使わないという前提でだが。そこで今回私はその事実を証明するため、そして歩き読書での事故をゼロにするために、読書云々をしつつ感覚器官を開放し、あらゆる事故を完璧に回避する術を読者諸兄に伝授しようと思う。
第一章:スマホよ、さらば! ~その科学の光は人類に闇をもたらす~
第二章:心眼を継ぐ者~古代より受け継ぎし、その貴きセンスは今~
第三章:なんという絶対回避~見るな! 感じろ!~
第四章:歩道より読書愛を込めて~その勤勉は誰がために~
最終章:僕らの読書戦争~読書ウォーカーの夜明け~