その後...のちょっと前の話④
このままだとクリスマスも正月も多分ボッ
すっとぼけたところで正体は分かっているのだが。
「よお、フヨフヨ。そろそろ帰ろうぜ?正直な話、お前が今回の裏ボスなんだろうなとは昨日から考えてたからあんまりビックリしなかったけど、正真正銘本気のお前と戦うのは骨が折れそうで嫌なんだよね。ていうか友達同士で殴り合うとか時代錯誤だと思うんだが、そこのところどう思う?」
「あれ、やっぱりあんまりビックリしなかったか。まあいいや。そんなことより僕だって君と戦うのは勘弁願いたいね。…君って何しても死ななさそうだし。あと、僕は君のことを友達だと思ったこと一回も無いよ。君のこと嫌いだし。良くて利害関係の一致したビジネスライクな関係だから、勘違いしないでくれよ?」
「おいおい、冗談きついって。俺達何回も遊んだ仲じゃないか。どこをどう見れば仲良くないなんて言えるんだよ?…あと、オリジナルに勝るコピーは居ないっていう意見には賛同するよ、コピー君」
「あれは君が不法侵入で入ってきてるんじゃないか。この、犯罪者め!あと、僕の品位まで下がるからこれ以上近づかないでくれるかな?…僕が居なかったら一生最底辺だったゴミが」
「いや、この国には不法侵入とかの法律存在しないから犯罪者じゃないよ?えっ、そんなことも知らなかったの?折角俺が色んな知識を仕入れてきてあげたのにそんなことも知らないんだ?うわ~、ないわ~。…おこぼれに与ることしかできない能無し」
「うわっ、不法侵入したことは認めるんだ?君の民度低くないですかね。子供の頃学校に行ってたって言ったのに何も学習してこなかったんだ。可哀想な人。…生きてるだけで周囲を不快にさせる、まるで害虫のような人。いや、いっそ害虫と呼んだ方が良かったかな?ごめんね、害虫君」
「不法侵入じゃねえから。何ならダンジョンマスター(笑)やってたお前も不法侵入者だから。お前は今も俺が何も知らないと思ってるのかもしれないけどそんなわけねえだろ。自分が向かう場所に関してぐらい情報収集するに決まってんだろ。ダンジョンなんて大層な名前付けやがって、馬鹿野郎。元々巨大モグラが作った穴をお前らダンジョンマスター(笑)が魔物達の指揮官になって改装させてたの知ってんだからな?そういえばお前魔素回収とかふざけたこと吐かしてたよな?あんなのパーティー機能使った経験値共有してただけじゃねえか。今まで黙ってたのもお前のレベルが上がれば作れるものも増えると思ってただけだからな?調子に乗るなよ?…コバンザメが」
「コwバwンwザwメwッwww!君はコバンザメにくっつかれる程デカくはないだろうwwwえっ、何?勘違いしちゃってる感じかい?気持ち悪っ!自意識過剰にもほどがあるだろうwww…ミジンコにも劣る下等生物が」
「もしかしてミジンコ馬鹿にしちゃってる感じですか?マジですか?水質向上に一役買ってくださっているあのミジンコ先輩をお前みたいなダンジョンに引きこもるだけの害悪が馬鹿にしちゃってる感じですか?これだから人類の敵(笑)は。…知識があるだけで一切活用しない無能の極みが」
「え?誰が君の武器作ってあげたと思ってるの?僕だよ?僕が居なかったら君なんて役立たずの雑魚だよ?分かってる?しかもその武器って君の言う『裏ボス』が持っていた技術を応用して作ったものなんだけど。どこまでも底の浅い人間だね、君は。少しは考えて発言したらどうだい?…本当に君は一回死んだほうがいいんじゃないかい?」
「おいおい、親友に言うセリフじゃなくないか?まあお前がこのまま人間の姿を取るというのならば親友関係も解消させていただくことになるが。ていうかお前がこんなに口が悪いとは思わなかったよ。もしかして誰かに操られているのかい?…土下座して今までの暴言を謝るなら助けてやらんこともないけど、どうする?」
「いや、全部本音なんで謝るとか意味分からなくないですか?それにたとえ操られてても君には助けを求めないよ。あと、むしろ君が謝ったらどうですか?今までの振る舞いとか行動とか。勿論ダンジョンの中での出来事に関してもですよ。僕、君のせいで精神的負荷がかかって鬱病になりましたからね。…勇者に集る蝿が。調子に乗るなよ」
「お前は馬鹿か?表ボスのドロップなんざ最高品質でも裏ボスの最高品質よりも数段落ちるのは自明だろ?それだったら多少質は落ちても量を得るために勇者パーティーに所属してヤツらにドロップを融通してもらう方がよっぽどいいだろ。そんなのも分からないのかよ。これだから頭でっかちの引き籠りは。…井の中の蛙だな。いや、蛙未満のおたまじゃくしか」
「はあ、理論派のことを頭でっかちと呼ぶ君は一体何なんだろうね?考えなしの脳筋馬鹿が。たとえ品質が多少劣ろうとも僕は量より質を重視してほしかったよ。君の所為で損失が嵩むばかりで僕に利益なんてほとんどなかったんだよ。分かってる?ゴミ理論を唱えるのは好きにすればいいけど、僕にまで迷惑をかけないでくれるかな?」
「はいはい、すみませんでしたぁ!俺が悪うござんしたねぇ!これでいいですか?というかそれぐらい先に言っとけばよくないですか?全部僕の所為にするなんてお門違いじゃありませんかねえ?貴方も謝ったらどうなんですか?勿論土下座で。ほら、いつもみたいに『ピカピカァ』って光ってみたらどうですかぁ?はっはっは」
「…ぶっ殺すぞ!調子に乗るのも大概にしておけよ?…ふう。そういえば僕に先に言っとけって言っても無駄じゃないかな?だってこの前まで喋れなかったし。たとえ喋れていたとしても君のいつもの捻じ曲がった解釈が披露されて僕の意見まで曲げるつもりなんだろう?」
「俺はいつもお前の考えた通りに行動してあげたじゃないか。ひどいやつだな。まあいいや。ほらぶっ殺すんだろ?やってみろよ。ほーれほれ、お尻ぺんぺん」
「…武装コード:s1455~s1462完全解除。創造主権限により武装永久凍結。物資コード:a7465~a9975改変。創造主権限により物資を劣化・消滅。全行程完了」
「お前…本当にせこいな!もう俺全裸じゃねーか!ホントお前キショいな!ぶち殺すぞ!」
「ふんっ。正直武器も持たないような弱者に負ける気はないよ。…ほら、これ見てみなよ。今僕が作った、さっきまで君が持ってた武器と同じものだよ?ねぇ、今どんな気持ち?ちょっと前まで自分が絶対勝てると思ってたやつにやりたい放題される気分は。ねぇ、ねぇ。ちょっと聞いているのかい?…うわっ、顔真っ赤じゃないか!」
「完ッ全にブチギレたぜ!!絶対に、コロスッ!!!」
こうして10回目の襲来イベント最終決戦が始まった。
キ