罹患者は眠らない

夢現の病。夢を現に顕現させる病は、人に魔法の力を与え、代償として眠りを奪った。
病に罹った罹患者である夜弦《よづる》は、同じ罹患者が集まるギルドで日々を過ごしていた。そんなある日のこと、夜弦は一人の少女とパーティーを組むことを進められる。聞けば、夜弦と同郷――現代日本から移住してきたとのこと。そのことに親近感を覚えた夜弦は、少女に会おうと扉を叩く。しかし、うっかり手が滑ってしまい、その拳は少女の額にへと当たってしまうのだった。
これは魔法使いが罹患者と呼ばれる世界で、二人が最悪の出逢いをした所から始まる物語。