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校長リターン
「どうして校長が!?」
「しらんよ、坊主。死刑を執行されて死んだ筈だったが、気付いたらここに居た」
「そうか……死刑を。死してなおも私利私欲を働く気で?」
「この世界が異世界なのは理解している。折角だ、自分色に染めてしまうのもアリかもだねぇ」
「そう簡単に見逃すと? 俺、あの頃よりウンと強くなってる筈だ」
「それは面白い話だ。どれだけ増しているのか試させてもらおう」
校長は、改造された右腕を構える。
「俺の刀なら、その腕を斬り落とせる。あの時の銃弾よりも俺の刀は強力だ」
夏郷が刀を抜き構える。
「夏郷さん!? いったい何が?」
「緋、ムロとセイララとリリちゃんを連れて離れているんだ。俺は校長と勝負を着ける!」
「いい目をしている。いや……変わったか?」
「そりゃどうも……いきます!」
「来い! 坊主!」
夏郷の刀と校長の身体が交錯する。




