すうぃーとたいむ☆ミ
お題:愛と欲望の私 制限時間:15分
きょろきょろと辺りを見渡す。誰もいない。
よ、よーし、入るなら今!
「いらっしゃいませぇ」
甘い桃のような香り、ふわふわしたフリル。ピンクを基調とした可愛い店内。
ああ、ここは天国でしょうか。はぁん。
「何かお探しですかぁ?」
何処から見ていいか分からずきょろきょろしていると、私の傍に店員さんが近寄ってきた。
ぶんぶんと首を横に振って断りを入れる。
念願のお店に入っただけで興奮しちゃっているのに、この上美人な店員さんに話しかけられちゃって、ああん、もう私の心臓静まれっ!
どぎまぎして俯いた私を見て、
「ゆっくり見ていってくださいねぇ」
と店員さんが離れてくれたので、ホッとする。
ふぅ、と呼吸を整えてからあらためて店内を眺める。
素敵なレースをあしらった黒ショーツ、オーガンジーでふわっと胸部を包んだブラ、きらきらした紐がセクシーなTバック。
あ、こっちのチェック柄はアイドルの衣装みたいでかわいー。
ふふ、この紫サテンのブラってば、内布イチゴ柄なんだぁ。ギャップ萌えー。
でもでも、やっぱり私が欲しいのは、純白総レースのブラ&ショーツのセットとピンクのふりふりベビードール!
散々迷った末、希望ぴったりの商品を見つけてレジに向かう。
「可愛いですよねー、私も持ってますぅ」
店員さんの言葉に頷いて、私は可愛い紙バッグを受け取った。
るんるん気分で自宅に帰り、さっそく白い下着とベビードールをそれぞれ鏡の前でファッションショーごっこして楽しむ。
「はあ、たっまんねえ……」
ウィッグを取りうっとりと鏡向こうの自分を見る。
やっぱり、女装するなら下着からそろえなきゃ、ね♡




