5月1日
5月1日。火曜日。
今日和。
いやまずは初めましてかな。
僕は犬神恋兎って云うんだけど。
この日記は別に誰に見て欲しくて書いてる訳ではないんだ。
唯ね。世の中にはこんなに苦労してる人もいるんだから皆頑張ろうよって云ううんまぁ少し格好つけましたすみません。
兎に角、僕の日常を誰かに知って貰いたいんだ。
あわよくば助けげふん。
贅沢は望みません。
まぁ云ってしまうと唯の日常生活だから読む必要は無いよって云うと誰も読まなくなるから云わないけどね。云わないよ。
なんて前置きが長くなっても面倒だろうからさっさと書いちゃうよ。
僕の手ももう疲れてきたしね。
そうだね。
あれは今日の話だね。
あ、因みにこれは毎日書くつもりだから宜しくね。
***
「うおーい恋ちゃん今日遊び行かね?安いカラオケ見つけたんだけどさー」
放課後、帰る用意をしてたら親友らしき人、門野和哉にデートに誘われた。
いやデートとか云ってないけどね。
僕はどうしてだがこいつに好かれているらしい。
「えーいつも云ってるけど」
「大人数は苦手なんだろ!いやそれも判ってんだけどお前がいねぇと華がねぇの!今回は体育会系のむさい奴等ばっかなんだよ!だからお願いだ!」
いや君も体育会系のむさい奴等の中に入ると思うんだけど…。
和哉はサッカー部に所属しててサッカーも割と上手いし容姿も整ってる方。
でも1つ云うとすれば構ってちゃんな為、うざがられる事が多い。
いやいや僕はうざいなんて思ってないよいや本当にこれっぽっちも。
「そんな私情ばりばりで誘われても困ります…」
「とか云いながらいっつも断ってるじゃねぇか!俺と2人で遊ぼうって誘った時もOKされた試しがねぇ!」
「いやだってお前は…危険だし」
そう、こいつにはホモ疑惑が有る。噂の段階だけどね。
でも僕だけは真実を知ってるんだ。
なんたって……
本人から愛を告白されたから。
他の人には否定してるんだけど、僕が訊いた時にはあっさり肯定、更にはお前が好きだと云われた。
確かに僕は自他共に認める童顔で、不細工な訳ではないけれど、女の子よりは可愛くないつもりだった。
話し方、行動も男らしくしてきたつもりだったけど、逆にその頑張って男になろうとしている姿が可愛かったんだそうな。
「大丈夫だ!俺も常識はあるからな。危険な事は無い筈だ」
「和哉…」
「少なくとも両想いになるまではな」
やっぱり危険だよこの人…。
「でも今回は他の奴も居る事だし大丈夫さ!」
「いやそれはそれで苦手っつったじゃん…」
思わず苦笑してしまう。
こいつの馬鹿さ加減にはいつも振り回されるばかりだ…。
まぁでも確かに最近和哉と遊んでなかったな。
告白される前までは僕も和哉を親友だと思ってた。
久し振りに遊んでやるか。
「まぁ…いいよ。そんなに云うなら付き合ってあげる」
「まじでか!やったね!ツンデレ最高!」
「…云い方には気を付けろよ?」
「はいぃ!」
そうそう、僕はツンデレだとか腹黒だとか云われるけどよく判らないんだよねー。
因みにツンデレは大嫌いデス。
まぁ、そんなこんなでカラオケ。
行ってみて気づいたけど、思ってた程の人数じゃなかった。
僕と和哉を除いて4人。
…ごいつ人なんて1人しかいないじゃないか。
まぁ如何にもボディービルダー!みたいな人じゃなかったから安心ん?ボディービルダーって何だっけ。
まぁいいや。
「遅れてすまん!」
「うわー何その子めっちゃ可愛いじゃねーか!まじで同年か?見た事ねぇぞ」
「あー俺知ってるわ、なんか女顔負けの可愛い男子が隣のクラスに居るーとかって女子が騒いでた。入学早々騒がれるとか人気者だねぇ、れ・ん・と・君」
「あらなかなか可愛いじゃない。まぁわたくしには負けますけどねー!おほほほほ」
「もおー忘れるしかーないのでーすかー」
唯むさいだけの野郎とこいつホモか!?と思ってしまうような両刀遣いっぽい何故か僕の名前を知ってるストーカー染みた奴とおかま野郎とこっちなんかそっちのけでシリアス曲を熱唱してる奴。
…約1名しかまともな方がお見受け出来ないのですが僕の目の錯覚ですかね。
あとなんか肩が重いです両刀遣いさん。
肩に腕乗せられると本気でこいつバイセクかよとか思っちゃうじゃーんであります。
「だー聖人、恋ちゃんは俺んだからな気安く触れんなっつーの」
「え。君達ってそういう関係…」
「違いますから!」
なんだろうこの人―――和哉曰く聖人―――にに云われると異様に腹が立つね。
「取り敢えず自己紹介でもしようや。俺は田中浩斗。サッカー部所属の君と同じ高1。A組なんやけど君なん組?」
「あえと、演劇部の犬神恋兎。クラスはE」
「つか恋ちゃん以外、此処に居る人たち皆サッカー部だね。俺は天王寺聖人。同じく高1。君の未来のハニーさ!」
なんだろう。
やっぱり貴方が云うと同じ呼び名でもむかっとくるね☆
「わたくしは心は女、体も女なキュートな先輩、佐藤心ですわ。是非お姉様と呼んで下さいまし」「あ、ほんとの読み方は心な」「お黙り!」
へぇ…キュート…。
「いや体も女は無理があるかと…」
「ああ゛ん?」
「すみません痛いです先ぱお姉様!」
「うふふ、可愛い弟が出来て嬉しいわ(黒笑)」
なにこの怪力男…「今思ってる事を口に出してみなさい?」「別に何も思ってませんよ?」
侮りがたしおかま。
「懲りてないようですわね…!」
「ちょっ先輩抑えて抑えて!初対面ですし!ね?」
「………仕方ないですわね」
有難う親友よ。
と、不意に袖が引っ張られた。
「ん?あ、君は…」
さっき熱唱してた人じゃないか。
「あの、僕、海島彩と云うんですけど…その、あっえっと恐れ多くも恋兎様と同じ高校1年生です」
…ん?
訂正。誰、この子。笑
「嗚呼こいつはな。普段は従順な召し使いよろしく腰が低いんだがな、自分の好きな事になると脇目も振らず熱中するんだ」
「お見苦しい所を晒してしまい申し訳ありません…。僕なんか穴があれば入りたいの如くそのまま生き埋めにされてしまえばいいですよね…」
あら可愛い。
なんかある意味目立ってるよね。
貴重なまともな人種にギリギリ入ってるし。
「ああああのですね。恐れ多いので御座いますが、実は自分、あなた様に一目惚れしてしまいましてですね!宜しければ恋兎様の僕にしていただけないでしょうか!」
早口に捲し立てる捲し立てる。
でも僕…って何処の人ですか。
「え、いや僕…ですか。別に僕は僕なんて必要としてないっつーか、まず僕ってなんだよってゆー…」
「うわあああっ。僕はなんて事をしてしまったのでしょう!もう駄目です恋兎様に嫌われてしまいましたふえぇぇ――――んっ」
「えっちょっ」
参ったなぁ。こんな可愛い子に泣かれると興奮あれ?僕今なんて思った?
「あああ…っ。悪いなんつーかさっきのはジョークつーか冗談っつーかからかっただけっつーか…あは、あははは…」
我ながらなんつーか苦しい云い訳。こんなんで納得する訳「本当ですか!じゃぁ僕にして頂けるんですね!」
あ、あれ…?納得してるのは何処の誰だろう。
「ぎひひ、可哀想によう、お前も。早速そいつに目ぇ付けられたか。んでも最近お前フリーだったからなんか新鮮だな、主がいるっつーのも」
「え…浩斗?って彩君?と縁長いのか?」
なんて呼んだらいいのか判らず思わず疑問系になってしまう。
「あわわ彩君だなんて恐れ多いですよ…っ!海島、いえ、おい、とでも呼んで頂ければ…!」
それって君を呼ぶ時にしか使えないんじゃ…?
今回なんか「浩斗っておいと縁長いのか?」ってなっちゃうよね!
意味わからねぇですよね!
「いや、じゃぁ彩って呼ばせてもらおうかな…?」
「うああ喜ばしい限りです!」
めんどくせぇ…。
なんて思ってないよ☆
「まぁ今日は歌い明かそうじゃないか!ね、恋ちゃん?」
流し目でホモ(断定)に云われる。
なんか伝染りそうだから話し掛けないでもらいたいね…!
「いや僕夜は帰って寝るから。朝まで歌い明かすとかストレス溜まってるんだね大変だね」
「もー恋ちゃんは釣れないなぁ」
おかま野郎でも釣っとけ。
「ああ゛ん?」
おかまはもれなく超能力を授かるのだろうか。
「恋ちゃんは俺のだ―――――ッ!!」
御願いだからマイク置いて下さい。
そんなこんなで、初対面の夜はふけていく…。
***
なーんて格好よくしめちゃったけどそんな爽やかに終れるものじゃないよね。
現にこれから忙しくなるだろう。
嗚呼、憂鬱だ…。
皆、応援してね☆
僕の腕が折れそうだ。
長文なんて書くもんじゃぁない。
睡魔さんにも襲われるし。
まぁ今日の所はbye。
ぐっない。いいゆめみてネ。
(まじでうでがおれそうでかんじなんかかけるかよ)