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02 シェルカ


 旅路の果て、このエルサニア王国に流れ着いた俺、


 一から十までお世話になっているのは、


 最強冒険者集団、チームモノカ。



 詳しい事は分かりませんが、何やらいろいろあったようで、


 モノカさんたちはチームとして新たな取り組みに着手。



 お仲間のチームからメンバーを借りて入れ替えちゃおうという大胆な試みを、


 チームモノカリーダーのモノカさんと、


 チームカミスリーダーのカミスさんが、共同発案。



 そしてこの討伐依頼は、混成チームの初仕事。


 正に、試験運用的クエスト、なのです。



 依頼内容は、各種混成にて大量発生している魔物の群れの討伐。


 場所は、俺たちが暮らしているエルサニア王都の南方にある森林地帯。


 通常は混成などあり得ないはずの魔物たちが、何故か入り乱れている危険地帯。


 討伐のみならず異常発生原因の調査も、当然依頼に含まれております。



 そして選抜されたメンバー。


 リーダーは『クルゼス王家の白翼』こと、シェルカさん。


 クルゼス王国の近衛騎士団長を務め上げた最強騎士にして、


 アルゼハルト王の懐刀と称された才媛。



 チームカミスに加入してまだ日が浅いシェルカさんが、何ゆえリーダーなのか。


 旅路での振る舞いと、戦闘における指揮能力の高さ、


 一緒のパーティーで過ごせば一目瞭然。


 正に逸材。



 生まれながらの才などと言うと、


 シェルカさんのこれまでのたゆまぬ努力と修練を汚すことになりましょうが、


 やはりリーダーに成るべくして成ったと言わざるを得ない優秀有能勇猛乙女。


 俺のような単身武芸者には、学ぶべき事がてんこ盛り。


 今回の旅で一緒の冒険が出来る事を、チームメンバーに選んでくれたモノカさんに、感謝。



 そして何より、シェルカさんを語るに欠かせぬ要素と言えば、正に見ての通り。


 見目麗しいにも程がある、その秀麗可憐な乙女姿、


 結婚の申し込みが殺到し過ぎたせいで、クルゼス王が手放さざるを得なくなったほどとか。



 そんなシェルカさんも、今はひとりの殿方に夢中。


 ゆえあってチームカミスリーダーのカミスさんの元に嫁ぎ、


 いや失敬、まだ奥方ではありませんでした。


 今は、奥方候補にして花嫁修行中、


 平たく言えば、カミスさんにぞっこんのらぶらぶ乙女、なのです。



「無事に獲物の処理も済ませることが出来ました」

「ありがとうございます、アイネさん」


「とんでもないです、シェルカさん」

「一緒に冒険できて、すっごく楽しいですっ」


 アイネさん、満面の、笑顔。



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