1話 ー 逃げて、生きてやる。
ぱぺらっしゅと申します。このサイトでは初小説です。
私は別のサイトでも小説を投稿させていただいているのですが、そちらの方をメインとして活動しているので、更新頻度は少し低めかな、と思います。
レイシーがシェアハウスにたどり着くのはもう少し先のお話というだけで、決してタイトル詐欺ではないはず。
残酷な描写あり、は一応(?)付けたもの。
臓〇売買など言い換えているので。あと、この先に出てくるキャラが、詳しくは言えませんが設定上アレなので………
「はぁ………は……っ、」
「できるだけ………遠いところへ………!」
わたしはただ、必死に逃げるんだ。
追っ手は今どこ?
向きは変わった?
人数は変わった?
お嬢様は大富豪の家庭の娘ですので、大きくなられた時、何者かに追われることも最悪、あるでしょう。
そう言われ、追っ手から逃げる方法を教わったこともあった。
お父様………わたしに教え込んだ知識は、今ここで、あなた方にとって仇となったようですよ。
今考えていいのは、逃げることだけ………!
それで、逃げて、逃げて、逃げて………
「(何としてでも、生きてやる!)」
ここから始まる、わたしの普通じゃない逃亡劇。
いや、逃亡劇になんかさせない。
わたしが逃亡劇に、終止符を打つ………幕を、閉じるんだ。
そして平和な生活を………!
………と、その瞬間、身体中に浮いたような感覚が走る。
いや、浮いたような、じゃない。
浮いてる………!
そう思ったのもつかの間、わたしは硬いものに叩きつけられた。
必死に逃げているせいで気付けなかったけれど、随分遠くまで逃げていたみたい。
「ここは、下水道………!?」
わたしには、縁のない場所だと思っていた。
「えっ、と。ひとまず混乱するのはあとにしましょう。」
そう、今は逃げないと。
追っ手が来る前に、再び足を速める。
おそらく、わたしはマンホールに落ちてしまったのだろう。
下水道は色々な所に繋がっていると教わった。
上手く行けば、どこか遠い場所に出られるんじゃないか………?
服が汚れているし、髪も少し乱れてる………。
今までなかった事だらけで軽くパニックを起こしているけれど、それでもわたしは再び決意したんだ。
生きること、それだけを。