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西旅009.プルーサイド・ストーリー…いや、雑談ですが、なにか?

プールから上がったシェーラちゃんがフラ付いたので、さり気無く支える。

うん、役得、役得。

いや、別に疚しい気持ちがあってのことではないからなっ!

支えたのは肩で、最低限しか触らないように気を付けて支えてんだかんよぉ。


でも…華奢で壊れそうな肩を支えると柔らかいでやんの。

滑々して艶やかな乙女の柔肌ってかぁっ!

年頃となった頃から姉や妹との接触は減ってたかんなぁ。


いや、別に避けてた訳ではないんだけどさ、互いに互いの体を触るなんてぇシチュエーションなんぞが、そうそうない訳で…

まぁ、兄弟に触れたからどうだって訳でもないんだがよ、女の子って…こんなに柔らかいんだな、うん。


妙な所で感動したりしているのを悟られる前にさ、女性監視員へシェーラちゃんを託す。

プールから上がると体が重く感じることがあると思うけど、水中って思った以上に体力を奪うんだよ。

しかも今回は長時間潜水だろ。

そら体力を消耗するわさ。


彼女自身、自分が、そんなに消耗しているとは思っていなかったようで驚いてたなぁ。

まぁ余り経験したことがないんだろう。


そんな彼女へ俺は告げる。


「その様子では切り上げた方が良いだろうね。

 保護者の方の出迎えなんてあったりする?」っと。


俺の問い掛けにシェーラちゃんが困ったようにな。


「お爺様は色々とお忙しいんですの。

 ですから1人で散策へ出たのですわ。


 飛空船内では監視システムにて常時監視されておりますから、不貞な輩は出ない筈ですの。

 それに警備の者も巡回してますし。


 ですから」っとね。


いやシェーラちゃん?黙って出て来たね?

これは困ったぞ、何もなかったなら言わ知れず今の状態だと問題となるだろう。

しかも1度は溺れ掛けて死に掛けてもいるんだしなぁ~


シェーラちゃんは悪戯がバレたような感じでペロッと舌を出している。

意外と御転婆さんなのかな?


とにかく放っておく訳にもいかないけれど、迎えが来ないならば送って行かねばなるまい。

だが、ここの監視員達に余剰人員が居るようには思えないな。

無理をすれば可能だろうが…


ふぅ、此処は人肌脱ぎますかね。


「困った()だね。

 だったら俺が部屋まで送って行こう。

 飛空船にはエレベーターとかないから階段での移動だし、その感じでは支えが無いと上がるのも大変だろ?」


「えっ?リュシュお兄さんが送ってくださるのっ?」

パァァァッと言った感じの笑顔でね。

っかさぁ…


「ああ、送って行ってあげるよ、どうせ暇だし。

 それよりかさぁ、なんでお兄さん?

 っか、リュシュじゃなくて【りゅうしゅう】ね、龍秀。

 分った?」


なんで、「う」が抜けるんやねんな?


「わぁぁっ、送って行ってくださるんですね」っと喜んでるシェーラちゃん。

いや、俺の名前呼びはどうした?


「ありがとうございます、リュシュお兄さん」

!だからぁっ…ああ、もう良いよっ!


純粋なキラキラした目で見られたらさぁ…ふぅ。


話を聞いていた女性監視員が不思議そうに割り込んで来た。


「あのですね、1つお聞きしても?」ってね。

なんだろね?


「良いけど…なに?」不思議に思い確認をさ。


「いえ、リュシュとリュシュは同じだと思うのですが…何が違うのでしょう?」ってことを。

はぁ?

「いや、龍秀とリュシュは違うだろ?」何を言ってんだぁ?

「ええっとぉ、お兄さん?

 リュシュとリュシュでしょ?同じだと私も思うんですけれど?」そうシェーラちゃんもね。


ういや、こりゃ外人さんは龍秀の「う」が認識できない?

翻訳機のバクかいな?


2人の国籍を聞くと2人共がシュランプ人だった訳だが…シュランプ人特有なのかねぇ?

まぁ、碧海近郊の国へ旅行へ行った際でホテルチェックイン時に名前を名乗るとな、「リユウシュウ」様ですねって返ってきていた記憶が…

うん、シュランプ人だからかも…


ま、良いか、いや、良くはないんだけれどもさ、仕方ないしなぁ。

そんな事よりもシェーラちゃんを送って行かないとならないだろう。

そう思い彼女に着替えて出口へ来るように促す。


それを受けて女性監視員がフラ付くシェーラちゃんを支えつつ更衣室へと向かって行ったよ。

さて、俺も着替えますかね。

そう思い更衣室へとな。


野郎の着替えなんて一瞬さね。


なにせ海パンいっちょうなんだからさ。

まずはシャワールームにて海パンを脱いでから体を清める。


うや、このシャンプーとボディソープは安物かい。

これは頂けない。

だからさぁ、龍覇術にて空間干渉して作り出した亜空間より俺のお気に入りであるシャンプー、リンス、ボディソープを取り出す。


この亜空間内部では時間も経過しないからな、しかもどれだけ入るのかは俺も把握しきれていない広さなんだよ。

前に遊びで大岩を数十個入れたら軽く入ったからな。

あれ以降は面倒だから調べるようなことはしてないぞ。


ああ、そうそう、いきなり亜空間から物を取り出せばビックリするからな、人目が無い場所でしか亜空間は開かない。

なにせ龍覇術師に於いても空間干渉し亜空間を倉庫代わりに扱えるなんてぇのは俺だけらしいかんな。

爺ちゃんに教えたらさぁ、何だか呆れられてしまったから良く覚えてるよ。


あれは中学の時だったか…

友人に借りた小説をな、時間を見付けては読んでたんだが、そのストーリーにてインベントリーなんて面白い記述がね。

思わずトライしましたが…なにか?


そして亜空間倉庫が扱えるようになりましたとさ。

う~むぅ、我ながら厨二力、恐るべしっ!


なんてことを思いつつ身を清め、使い終わったソープ類は亜空間倉庫へとね。

そして素早く貸し出されたバスタオルにて全身を拭ってから着替えた俺はプール入口へと。

貸し出されたタオル類と水着を返却してから出口付近に設置された長椅子へと納まる。


そしてシェーラちゃんが現れたのは…ふぅ、女性の着替えはねぇ…

随分と待ちましたよ、ええ。

自分が送って行くって言ったんだからさ、仕方ないけど…流石に参りましたとさ。

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